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VR動画 2020.03.12

コロナウィルスで“隔離”された街の今……中国大都市の現状を伝える360度映像

中国のVR関連企業FXGの創業者Nikk Mitchell氏は、新型コロナウイルスの流行によって隔離措置中の杭州市を360度カメラで撮影、その映像を公開しました。Mitchell氏自身も杭州市在住であり、同氏によれば、「今でも特定のエリアから出ることは許可されていない」とのこと。

杭州市は中国浙江省の省都。新型コロナウイルスの感染拡大が始まった武漢から、およそ数時間の場所に位置します。同都市では隔離が1か月以上実施されており、Mitchell氏も「先日まで、自宅に待機する日々が続いていた」と語っています。

街はガラガラに、職場はリモートワークへ

動画では、新型コロナウイルス流行前の杭州市の様子が挿入された後、“現在”を撮影した映像が始まります。同都市は人口980万人(2018年時点)の大都市ですが、街を行きかう人の姿はずいぶんと少なく、ショッピングセンターはほぼ無人状態です。

その後、場面はFXGのオフィスへと移り変わります。同社の社員は撮影時点は自宅からリモート形式で作業を行っています。よって室内には誰もいませんが、PCやサーバーなどは動作している様子が見て取れます。

なお、この映像「CORONAVIRUS 360 VR: Life in Hangzhou, China during COVID-19」の撮影には、FXG製の16K対応360度カメラ「Seize」が使用されています。

VR分野にも大きな影響が発生中

2020年3月現在、新型コロナウイルスの流行は予断を許さない状況が続いており、これまでは罹患者数の少なかったヨーロッパなどでも感染が広まりつつあります。この状況はVR/AR界隈にも多くの影響を与えており、フェイスブックは同社の開発者会議「F8」の開催を中止に。世界最大のゲーム開発者会議GDCは2020年度の開催日を延期しました。

その一方で、この困難な状況をVRを活用して乗り切ろうとする試みも始まっています。日本では、株式会社ジョリーグッドと和歌山県にあるテーマパークアドベンチャーワールドは、新型コロナウイルスの影響で遊びに行けない障害支援施設の子供達に向け、動物を間近で見られる「VR動物園」を期間限定で無償提供。KDDI株式会社は、事業共創イベント「MUGENLABO DAY」をVRで開催しました。海外ではHTCがVRカンファレンスのVECをVR上で実施することを告知しています。

世界的な混乱に対してVR/ARがどのように貢献していけるのか。今後も注目していきたいところです。

(参考)VRScout


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