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VTuber 2019.10.19

【にじさんじを追う!】10月前半の出来事まとめ

にじさんじの動向を半月ごとに振り返る「にじさんじを追う!」10月前半分(10月1日~15日)。10月はにじさんじミュージック・フェスから始まり、2019年9月加入メンバー(チューリップ組)も続々と配信を広げはじめた。

そんな10月前半のにじさんじをチェックしていこう。

2日(水)にじさんじ、幕張に立つ

幕張メッセイベントホールにて「にじさんじMusic Festival(にじさんじMF)」が開催された。20名のライバーが9つのユニットを組み、持ち曲を披露するイベントだ。

前番組として、夢追翔と夜見れな、MC・百花繚乱による楽屋インタビューやフラワースタンド紹介で会場の盛り上がりを紹介。DJ WILDPARTYが前座をつとめ、今回参加出来なかったユニットの曲でフロアを湧かし、その熱気のまま本編へと突入した。

本編では緑仙、叶、花畑チャイカが遂に3Dで登壇。緑仙はえると「ETERNAL BLAZE(水樹奈々)」、叶は葛葉とのChroNoiRコンビとして「ロデオ(CHiCO with HoneyWorks)」を、花畑チャイカは椎名唯華とにじさんじレジスタンスコンビとして「瞬き(back number)」を披露した。3人とも思い思いに体を使って、時に自由気ままに動き回りトークする光景は、多くのファンが見たかったものだろう。

そのほかニコニコチャンネルでも抜群の息の合い方を見せた鈴鹿詩子と竜胆尊をはじめ、京まふでも仲の良さを見せてくれた本間ひまわりとドーラ(usus)、昨年のMirrative企画での絶妙な掛け合いが人気となった森中花咲と剣持刀也、勇気ちひろ・宇志海いちご・家長むぎ(ぷりずむりりっく!)と、それぞれのチームが次々とパフォーマンスを披露。そして、樋口楓作詞原案による新曲「Dive with me!!」を披露したJK組と、最初から最後までにじさんじでいっぱいのライブとなった。

ニコニコチャンネルでのアフタートークや、森中花咲が咎人の仲の良さなどが印象深かったが、筆者としては、ステージを観たライバーたちがそろって「あそこに立ちたい」と話してのが、イベント大成功の証だったと思っている。

終了後にBlu-lay化の告知と12月8日に両国国技館でイベント「Virtual to Live」の開催も告知された。ますますにじさんじの盛り上がりが楽しみである。

4日(金)1週間で2度、幕張メッセで歌った女子高生

盛りだくさん、秋の行事。【感想回】

先のにじさんMFに加え、9月29日に同じく幕張メッセで開催された「FAVRIC」にも出演したのが樋口楓。FAVRICでは声援で変わる衣装を身にまとい「Maple dancer」、「響鳴」を披露して会場の熱気を最高潮に高めた。

誰もが未体験だったFAVRICのランウェイについて「よりオーディエンスとの距離が近くなった」など、演者視点からFAVRICがどう見えたのかについて話してくれた。また、直接は話せなかったが、アイドル部・ヤマトイオリが配信で樋口楓のFAVRIC衣装に憧れたことについて感想を語った。樋口楓が共演者との繋がりを大切にしていると分かるエピソードだろう。

「にじさんじMF」の感想では、本番の時のライバーたちの様子や、JK組で披露した「Dive with me!!」の歌詞に込めた思いを語ってくれた。

4日(金)シスター・クレア、3Dモデルでお誕生日会を開く

【3Dだ~!】いっしょに歌って踊っておいしいもの食べるぞ~🎂【#3Dクレアのお誕生会】

同じく10月4日はシスター・クレアの誕生日。全身3Dで新しいステージを携えてのお誕生日会が開催された。

シスター・クレアはにじさんじSEEDs所属としてデビューし、そのおっとりさから「本物の清楚」と称されている。健気な性格で、ダジャレ好きなところも評判。プレゼントには絵本やサンリオキャラのグッズなど、かわいらしいものが届いたようだ。

当日はリプライ画像用の写真撮影を行い、発想力とお茶目さを見せてくれた。今回のお誕生日会ではGB素材も配布。最後にはライブステージにうつり、インカムマイクをつけて「楽園(アイドルマスター、関裕美)」を歌いきった。また11日(金)にも「DOGMA(wotaku)」が投稿されている。要チェックである。

他にも10月前半誕生日を迎えたライバーはジョー・力一(1日)、伏見ガク(5日)、出雲霞(13日)、ラトナ・プティ(14日)だ。出雲霞は誕生日に「誰かの心臓になれたなら。」を投稿した。

5日(土)~10日(木)悪魔と小娘、海を渡る

【#でびリオンプレミアムweek】ただいまーーー!!!!!【鷹宮リオン/でびでび・でびる】

にじさんじでは、ユニットが1週間以上連続でコラボ配信する企画を「○○week」と呼ぶ。(元ネタは、リゼ・ヘルエスタとアンジュ・カトリーナの「リゼアンweek」)今回は、でびでび・でびると鷹宮リオンの「でびリオン」のコンビによる「でびリオンweek」が行われた。

今回2人が企画したのは海外旅行。行く先はフランス・パリだった。2人は夏頃から「ボイスの売り上げで旅行先を決め、写真や動画を共有する」という企画を立ち上げており、今回ついに実現したのである。鷹宮リオンは「ボンジュール」「メルシー」だけを覚えて渡仏し、ベルサイユ宮殿やルーヴル美術館を堪能したとのこと。旅行の様子はinstagramで見られる。

海外旅行している間も毎日動画がプレミアム公開された。ラジオ企画をはじめ、マインクラフトやLeague of LegendsやDead by Daylightのプレイコラボ動画が投稿されていた。

6日(日)・13日(日) にじさんじ、遂にラジオに進出

【文化放送超A&G;+】にじさんじpresentsだいたいにじさんじのらじお【#1】

毎週日曜日昼2時半~3時、文化放送超A&G;+にて「にじさんじpresentsだいたいにじさんじのらじお(通称「だいさんじ」)」の放送が始まった。放送はPCブラウザやスマートフォンアプリで視聴できる。

月ごとのメインパーソナリティ(マンスリーパーソナリティ)と、1回ごとのゲストパーソナリティの2人で進行する番組だ。フリートークやお便りトーク、パーソナリティを褒める「にじさんじ大賞」、バーチャルで健康になる「バーチャルクリニックイマジン」などのコーナーがそろっている。

10月は月ノ美兎がマンスリーパーソナリティ。第1回ゲストが樋口楓、第2回が葛葉となった。月ノ美兎と樋口楓は息のあったトークを展開。「納豆はジャリ」など、独特な感性で食品を表現する樋口楓と、納豆好きの月ノ美兎の掛け合いはもはや懐かしい。

第2回の葛葉は月ノ美兎とほぼ接点がなく、性格的にも引きこもりがちなことが問題だった。しかし、さまざまな経験を経て前を向こうと決意して、今回オファーに応じたそうだ。スタジオは人の目が多すぎて「視野がずっと地面」だったというが、月ノ美兎のトンデモトークにツッコミを入れたり、むちゃぶりをされたりと新しい一面を見せていた。ラジオアーカイブは放送翌週の正午から公開される。

8日(水)黛灰のお笑いポテンシャル、椎名唯華の切れ味

女子高花畑の大喜利勉強会~謎の転校生

「女子校花畑」とは花畑チャイカ、ジョー・力一、椎名唯華、卯月コウの4名が深夜に行う大喜利の勉強会である。今回は黛灰が初参戦。物静かな見た目やしゃべり方とは裏腹に、ダジャレや声真似、インターネットジョークなどを織り込んでくる手練れである。そのセンスは彼の配信タイトルを見ても明らかだろう。(「あれはタイポ タイポマン タイポマン」「キリ番報告BBS」など)。今回の大喜利でもその独特のセンスを発揮させていた。

一方、椎名唯華は「こんな宅配業者は嫌だ」というお題でのネタですべてをかっさらった。彼女はかつてFMで配信されていた、お悩み相談やお便りトークなどをメインにする「ニコラジパーク」でパーソナリティをつとめていた経験もある。花畑チャイカとのコンビ「にじさんじレジスタンス」では基本的にボケに回ることが多いため、大喜利でもジョー・力一をうならせることも多い。

夜も更け、だんだんと頭が回転しなくなるライバーたち。しかし、メンバーそれぞれが特徴や決め台詞を決めて架空のライバーを作るというお題が出されると、奇跡的なボケが次々と生まれ、新たなライバー「闇鮪巌介」が生まれることとなる。どんなボケが披露されたのかは配信を観てほしい。

9日(木)正体が一向につかめないライバー、葉山舞鈴を知るには?

【にじさんじ】葉山舞鈴の100のコト【緑仙/花畑チャイカ/ニュイ・ソシエール/夜見れな】

緑仙による葉山舞鈴についての100の質問に回答するという企画。花畑チャイカ・夜見れな、そして葉山舞鈴の同期であるニュイ・ソシエールが参加した。

独自の世界観と語彙を持つライバー、葉山舞鈴。以前行われた緑仙・因幡はねるのコラボでもその奇妙な存在感で2人を困惑させており、どんな返答が飛び出すかが注目されていた。

当日は「最近一番むかついたことは?」に「チーかまの皮が取れなかった」と返したり、「葉山舞鈴の前世は?」に「ごましお」と答えたりと、斜め上をいく回答を連発。中盤からは彼女がずっと喋り続ける状態になり、スターバックスの店員のモノマネやウガイする音を聞かせるなどといったパフォーマンスが繰り出され、葉山ワールドが満載の企画となった。彼女の振る舞いに緑仙が珍しくタジタジだった。

ちなみに緑仙は10日にも「この中に1人、本物がいる!」という配信を企画し、下ネタと物真似の応酬が話題となった。

13日(日)舞元啓介、8000人に見せた涙

【同時視聴】日本代表応援!予選突破へ頑張れ日本!【ラグビーW杯】

同日行われたラグビーW杯を、視聴者とともに応援するという配信だ。あまりアーカイブ視聴に向く配信ではないが、舞元啓介というライバーの軌跡を知るためにも紹介したい。

舞元啓介はデビュー当時から「みんなと一緒にスポーツ観戦がしたい」という理由で配信をしていた。活動初期は、ヨーロッパのサッカーリーグであるセリエAやUEFA、甲子園決勝、全米オープンテニスの同時視聴などを行っていた。しかし、スポーツ番組は深夜の時間帯が多く、放送チャンネルが限られているため、同時視聴できる視聴者が少なかったのが問題だった。

そんな中、彼はホロライブ・大空スバルとのコラボや同期のジョー・力一との舞元力一を通じて、マインクラフトや企画配信へと路線を切り替えていく。ゲーム配信では安定したツッコミ役としての立ち位置を手に入れ、対決企画ではアツい男としてファンから親しまれるようになった。そうした信頼を築き上げてきた上で、あらためてスポーツ観戦を行うことになったのである。彼は9月28日のアイルランド代表戦で現地観戦するなど、並々ならぬ情熱を注いでいた。

いよいよ当日、ラグビーW杯・日本代表vsスコットランド代表は日本がリードする展開に。舞元と視聴者の応援にも当然熱が入った。ラスト1分、もはや配信者としてではなく観戦者として歓声を全力で振り絞る。そして勝利が決まった瞬間、絶叫と慟哭……。3分間の沈黙の後に掠れる声で「こういう配信がしたかった……」と語り、さめざめと泣いていた。

筆者はラグビーのルールはほとんど知らなかった。しかし彼の最終試合の同時視聴は解説の補助もあり、なるほどと思いながら観ることができた。ラストにはライバーとリスナーが同じ想いを共有する、そんな瞬間を体感できたと思う。

【10月前半まとめ】

他にも10月前半は大きなニュースが続いた。中でも大きな話題となったのは町田ちまの活動休止だろう。勉学に集中するという理由でおそらく来年春までは活動をお休みすると宣言した。

また、にじさんじライバー用の「Minecraft」サーバーが大幅改修のため、2~3週間閉鎖となった。その間にも健屋花那鈴原るるがソロマインクラフトをプレイし始め、盛り上がりを見せている。

個人的に印象深かったのは加賀美ハヤトの配信だ。車両を組み立てて目標を破壊するゲーム「Besiege」を楽しんでいたところ、某動画サイトで「パンジャンドラム」を模した車両を作ることで有名なプレイヤーからパンジャンドラムをもらうというまさかのコラボが実現した。彼は他にも同期に台本を書かれたり玩具語り企画を始めたり歌って新衣装になったりとさまざまなチャレンジでリスナーを楽しませてくれている。

一方で、さんばかの「ゆるゆる雑談」やぶるーず「のほほん雑談」などでは、それぞれのライバーの自然なやりとりも垣間見られた。今後は若女将・小野町春香も「湯けむりラジオ」というラジオ企画を予定しているようだ。

すっかり秋めいた10月後半はよみうりランドをはじめ、緑仙の料理対決企画や「楓と美兎」の半日配信企画などが発表されている。これからが待ち遠しい。

執筆:Aikawa Hasma


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