敵の進軍から城を守れ！今回紹介するのは、襲い来る敵と戦うタワーディフェンス型アクションRPG、『CastleStorm VR』です。ゲームをプレイするにはコントローラーが必要です。
古くから語られる伝承
一世紀以上も昔のこと。二つの王国が戦争をしていました。大地は血と炎で荒れ果ててしまっていました…
そこに、平和の女神が涙をたたえて現れました。彼女の涙は青と赤の宝石になり、大地に落ちました。戦っていた人々は宝石が落ちる音を聞き、手を止めました。
片方の国は青い宝石を、もう片方の国は赤い宝石を持ち帰りました。二つの宝玉が戦争に終止符を打ったのです。さらに二つの国の王は、宝石の祝福によって永遠の命を手に入れました。
しかし、誰も昔の話は気に掛けなくなっていきました。そして再び、集まった雲が戦争の噂をもってきたのです…
敵の進軍から城を守れ！
戦闘はタワーディフェンス、つまり自分の拠点を敵から守るシステムです。基本的には拠点は画面左側に配置されています。様々な兵器、兵士、さらには魔法を使いながら、なるべく少ない被害で、ステージごとに決められる目標を達成しましょう！
このゲームで基本的な武器になるのはバリスタです。バリスタとは、据え置き式の大型のクロスボウのようなもので、大きな矢や石を撃ち出す兵器です。このゲームでは鉄球や爆弾なども弾として使うことができます。
弾の種類によっては再度使えるようになるまで時間がかかるものもあります。しかし、うまくヘッドショットを狙うことができれば、一本の矢でも敵に大ダメージを与えることができます。また、敵の兵士に効果的でも、敵の拠点への攻撃にはあまり威力を発揮しない弾もあるので、うまく使い分けましょう。
…バリスタの矢が当たらない！矢の軌道は弧を描いているうえ、目標地点に届くまで少し時間がかかります。相手が城の近くにいれば狙いやすいですが、逆に焦ってしまってまともに当たらなくなったり…ピンチになっても落ち着きましょう。
…なんだこの弾。リンゴ…の爆弾のようです。ほかには羊などの弾(？)もあります。撃ち出すとリンゴや羊が宙を舞って敵陣に飛んでいきます。目下では兵士同士の戦闘が繰り広げられている上をリンゴや羊が飛んでいくというなかなかシュールな光景を見ることもできます。なんだこれ。
敵と同じようにこちらも兵士を戦場に送ることができます。ただ、兵士はあまり強くないので、敵を足止めして時間を稼ぐ程度で、実際に敵を倒すのはバリスタの役目だと考えたほうがいいでしょう。また、バリスタの攻撃は味方の兵士にも当たってしまうので、狙いには気を付けましょう。
戦場の好きな場所を指定して、魔法を発動することができます。再発動には時間がかかりますが、強い威力で敵を攻撃したり、味方の体力を回復したりと、役に立つ様々な種類があります。
魔法の一種として、英雄を戦場に召喚することができます。英雄は今までのバリスタ・兵士・普通の魔法と違い、戦場で自由に操作することができます。剣で敵を攻撃し、盾で攻撃を防ぎ、戦況を一気に覆すことができます。ただ、英雄にも兵士と同じように体力が設定されているので、なるべく攻撃を受けないように気を付けましょう。
敵がすごい来てる！敵がこちらの城門を叩き始めてしまいました。普通にやばいです！敵の狙いは、城門の先にあるこちらの勢力の旗を奪って向こうの陣地まで持っていくことです。一度旗を奪われても、運搬中の敵を倒せばそこで旗を落としますが、旗の位置がぐんぐん敵の陣地に近づいてしまいます。なるべく敵がこちら側に着く前に倒しましょう！
戦闘で勝つとお金を貰うことができます。手に入れたお金を使って兵器や兵士などをグレードアップさせていきましょう！バリスタの初期の矢だけを執拗に強化していくのもアリだと思います。
自軍の城を組み替えることまでできます。ゲームを進めていくうちに、弓兵や騎士の訓練場や、特定の条件を満たすと報酬が増える宝物庫など、様々な設備を使えるようになります。好きに組み替えて自分だけの拠点を作ってみましょう！いちいち新しい設備を組み込むのも面倒だなーという人も、新しい設備が追加されているデフォルトの拠点がどんどん使えるようになるので、気にしないで進めていくことができます。
様々なモード
このゲームには、キャンペーン、小戦闘、サバイバル、英雄サバイバルの4つのモードがあります。
キャンペーンでは、非常に多くのステージが用意されており、ゲームのストーリーに合わせて順番にステージをクリアしていくモードです。VRでは珍しく、ひとステージごとにしっかりストーリーを見ることができ、キャラクターたちも個性的です。(ただしキャラクターはだいたい中年男性です)
小戦闘では、単純にキャンペーンの戦闘部分だけを遊ぶことができるモードです。ステージなどを好きに設定し、ただ相手を倒すだけのモードです。練習に使うもよし、新しい戦略を試してみるもよしです。
サバイバルは、波状攻撃で襲い来る敵勢力の中、どれだけ生き残れるかというモードです。敵の拠点はなく、ただ延々と敵が湧き続けます。このゲームの戦闘に慣れていないと、1ステージでも難しく感じるかもしれません。
英雄サバイバルは通常のサバイバルと違って、拠点がなく英雄だけを操作します。ステージの中央に旗が置かれていて、これを敵に持って行かれないように守り抜きます。こちらも敵が出現し続け、どのくらい守り抜けるかというモードになっています。
見どころと安心ポイント
このゲーム、先述したとおり、今までのGear VRアプリの中では、ストーリーがかなりしっかり作られています。それこそストーリーの続きが見たいがためについついゲームを進めてしまうほどです。さらに、ただしっかりしたストーリーというだけでなく、こういった少し笑いを誘うような会話が多く挟まれています。
そしてもうお気づきだと思いますが…日本語対応！安心してすべての物語を日本語で見ることができます。ときどき説明文なんかで変な日本語が出るのはご愛嬌。むしろわざとやってるんじゃないかと思うような、少し笑ってしまうものもあります。
戦闘に関して補足しておくと、このゲームでは各ステージごとに☆5つで評価が付きます。さらに評価とは別で、スコアにボーナスが付く条件も用意されています。つまりどんどん上を狙ってやりこむことができます！戦闘で出したスコアはランキングとして集計され、Oculus Storeでフレンド登録している人どうしが見ることができます。ぜひフレンドに負けない戦績を叩き出してください！
逆に難しいと思う人でも、難易度が選べるので低めに設定しておけば十分楽しめるゲームになっています。これでストーリーをメインに楽しみたいという人も安心して続けられます。この記事の筆者も途中から心が折れて難易度を下げてプレイし始めました！
筆者はストーリーのあるゲームが好きなので、このゲームはとても楽しむことができました。しかも細かく挟まれるギャグはさらに好物なので、タワーディフェンスは経験が浅くても、ストーリー見たさについゲームを進めてしまいました。難易度が選べるため初心者にも優しい！
ただ、少し残念だったのが…VRらしさはどこだったかと聞かれると、少し悩んでしまうところです。戦場全体は少し首を動かせば見えるので、害にはなっていないのですが、活かされているかというと頷きにくいです。
それともう一つ、グラフィックが綺麗で動きも迫力があるといえばそうなのですが、そのせいで端末の充電の消耗が早く、すぐに端末が熱くなってしまうのも問題です。VR慣れしていない人は端末と一緒に休憩を入れるといい具合の時間だと思いますが、一気にストーリーを進めたいという人は少し残念かもしれません。
しかしやはり、全体的に言えば面白い！ストーリー、戦闘システム、その他城改造など、じっくり長くやり込めるゲームです！最後に、ゲームオーバー画面にもこんな小ネタが使われているのを発見しました。
＜ソフトウェア情報＞
「CastleStorm VR」
【メーカー】Zen Studios
【開発者】Zen Studios
【対応ハードウェア】Gear VR
【価格】990円
【操作】タッチパッド
【リリース日】2016年 7月 7日
【入手方法】Oculus Storeよりダウンロード
【言語】日本語、英語、フランス語(フランス)、ハンガリー語、ドイツ語、スペイン語(スペイン)、イタリア語、ロシア語
＜Mogura VR的評価＞
【オススメ度】★★★★☆(VRらしさが活かせていないのが惜しい！)
【快適さ】★★★★★
【操作性】★★★★★
