スマホ向けVRゴーグルのレビューをお届けしている「VRゴーグルレビュー」。第26回は「BotsNew VR」をとりあげます。
※VRゴーグルレビューとは?
Amazonや家電量販店などでさまざまな種類のものが売られているVRゴーグルは、見た目も価格もいろいろ。実際に体験すると一つ一つのデバイスごとに使用感などが異なります。Mogura VR編集部ではデバイスを実際に一つ一つ検証し、レビューしていきます。
BotsNew VRは、通販や全国の百貨店などで購入できます。メーカー希望小売価格は9,250円。
今回のレビューでは、スマートフォンとしてSonyの「Xperia Z5」、Appleの「iPhone 6s」を使用しました。
スマホVRでもジェスチャー操作ができる
BotsNew VR最大の特徴として、付属する二つのハンドコントローラー「ボッツニューコントローラー」が挙げられます。指に挟んで保持するタイプのもので、取り付けたスマホのカメラで認識し、プッシュやスワイプなどのジェスチャー操作が可能になります。
ボッツニューコントローラーは「BotsNewVR Player」をはじめとするBotsNew VR専用アプリでしか動作しないほか、精度は高いものではなく、不正確な挙動をしたり、ロスト(トラッキングがはずれること)したりすることがあります。また、カメラによって位置を判断するため、画角の範囲内に動きが制限され、快適なハンドトラッキングとは言えません。しかし、スマホVRでジェスチャー操作に対応していることは大きな特徴と言えるでしょう。
(対応アプリの一覧はこちら)
今回は、ボッツニューコントローラー対応アプリの中から、シューティングゲーム「BotsNew WARS」を体験しました。手の位置でバルカン砲の照準を合わせ、飛来する敵を撃ち落します。手を動かして照準を合わせる操作性は、他のスマホVRでは体験できないものです。
また、ヘッドホンが内蔵されており、別途ヘッドホンを用意しなくてもサウンド付きでVR体験ができます。音質は、籠りがちな音ではありますが全体的には良好です。ヘッドホンは好みの位置に調節することができますが、ぴったりと密着はしないので遮音性は低いです。
また、本体下部には音量調節ダイヤルとプッシュボタン、側面に焦点距離調整ダイヤル、上部にIPD調整ダイヤルが付いています。
スマホの装着は固定台と挟み込みで行います。中心線を合わせて固定台に置き、蓋を閉めるだけなので装着は楽です。
装着感はイマイチ
本製品は、本体重量435gとかなり重めになっています。そのため、頭に固定する際に強めに締め付けないとズレてしまう上、顔のスポンジと接している部分がすぐに痛くなってしまいます。また、ヘッドホンとヘッドバンドが干渉しやすく、耳周辺の装着感は悪いです。
映像の見え方は綺麗な部類だと感じました。視野角も広く、体験には十分な没入感が伴います。
対応機種に注意
本製品は4〜6インチのスマホに対応していますが、BotsNewVR専用アプリの対応機種に細かな指定があるので注意が必要です。
対応機種一覧
AQUOS mini (SH-M03) |
AQUOS Compact (SH-02H) |
AQUOS ZETA (SH-01H) |
AQUOS ZETA (SH-03G) |
AQUOS ZETA (SH-04H) |
AQUOS SERIE mini (SHV33) |
AQUOS SERIE (SHV32) |
AQUOS SERIE (SHV34) |
AQUOS Xx2 |
AQUOS Xx2 mini |
AQUOS Xx3 |
Disney Mobile on docomo (シャープ) |
Disney Mobile on docomo (LG) |
isai vivid |
Qua phone PX |
Nexus 5X |
Nexus 6 |
Nexus 6P |
Galaxy S6 edge |
Galaxy S6 |
Galaxy S7 edge |
XPERIA Z5 |
XPERIA X Performance |
HTC 10 |
iPhone 5 |
iPhone 5s |
iPhone 5c |
iPhone 6 |
iPhone 6 Plus |
iPhone 6s |
iPhone 6s Plus |
iPhone SE |
総評
非常に重い重量、ヘッドホンに干渉するヘッドバンドと、装着感は気になりますが、良好な音質のヘッドホンが内蔵され、スマホの装着も簡単で各種操作用のボタンやダイヤルも充実したゴーグルになっています。また、精度はイマイチですがハンドコントローラーによる操作が可能で、ほかのスマホVRゴーグルとは違った体験ができます。
装着感の問題やハンドコントローラーの必要性から、動画コンテンツを視聴する用途にはあまり向きませんが、ハンドコントローラーに対応したVRゲームをスマートフォンで遊んでみたい人は要チェックです。