男性4人組のパフォーマー集団AR performersは1月14日、15日の二日間にわたり、『1st A’LIVE(ファースト アライブ)』を全6公演行いました。
本記事は彼らの生ライブ公演の様子と、エイベックスからデビューが決まったAR performersのパフォーマンスと、魅力についてお伝えします。
左から、レオン、シンジ、REBEL CROSS(レベルクロス/デュオ名)のレイジ、同じくダイヤ
AR performersとは
「AR performers」(以下「ARP」)とは、『ときめきメモリアルGirl’s side』『ラブプラス』シリーズをプロデュースした内田明里プロデューサーが手掛けるAR(拡張現実)のパフォーマー集団のことです。メンバーはシンジ、REBEL CROSSのレイジとダイヤ、そして本公演からデビューしたレオンの男性4人。最大の特徴は2次元のキャラクターであるにもかかわらず、ARで現実に生き生きと存在する姿です。一般的な2次元キャラクターのARライブでは観客と、立体的には見えても、キャラクターと観客が自由にやり取りすることはあまりありませんでした。ARPの場合はファンの声援に自由にこたえたり、ライブで盛り上がって歌のアレンジを変えたり、その場のノリでハモったりまさに1人の人格のアーティストがそこにいて、パフォーマンスをします。
本公演はARのちからを借りて誕生したアーティストたちのライブ。”ARとはコンピュータにより拡張された現実空間そのものをいう”(wikipediaより)とありますが、このアーティストのライブを楽しむためには同時に、VRコンテンツの肝でもある、いかに彼らの存在を本物だと感じられるかが重要です。本公演における工夫について、記者の体験を元にまとめます。
彼らがそこに存在すると信じられた理由・ファンに答えてくれる
なんといってもリアルタイムのレスポンスです。曲中のダンスはもちろん観客に盛り上がれ!とあおる動きや、観客に「かわいいー!」と言われたときに「もっと言って~」と返事することが全く違和感なくされていました。”舞台裏にモーションアクターさん、ボイスアクタ―さんがモニタリングをしていて息を合わせている”(4Gamerインタビューより)だそうですが、一人の人間でないというのが信じられない自然でした。また、自然に答えてくれることはもちろん、彼ららしいやり取りでファンを魅了しました。
彼らがそこに存在すると信じられた理由・映像編
ダンスや動きに合わせてアーティストの後ろで影が合わせて動きます。また、曲が終了し、暗転した時の暗闇にもライトが消えたけれどそこにいる彼らの姿や、次のMCのためのマイクを取りに行くという映像、マイクをもって戻ってくる映像もありました。
また、プログラムなどみじんも感じさせない自然な衣装のはためきや、髪の毛の動きも激しいダンスや2人組でのパフォーマンスにかかわらず自然に動いていました。
彼らがそこに存在すると信じられた理由・音
ダンスや動きに合わせて足音が聞こえます。特にバレエの動きでジャンプしたときは着地の際に足が聞こえました。また、声については実際に観客の反応をみて盛り上がったり、感情が乗ったり、アレンジを入れたり、たまに噛んだりすることもあり、そこにいることを実感しました。たまにMCで4人いるうちの2人がステージで話していると、ステージ裏にいるはずの残りの2人が茶々を入れる場面もあり、それも一人の人としていることを感じられました。
最後に、彼らがそこに存在すると信じられた理由・設定とパフォーマンス
ライブ中には、事前に集められた質問以外にも、質問タイムが設けられていくつもファンから質問がされます。そんな時でもとっさに答えてくれたりします。また、各キャラクターにはそれぞれの得意なダンスや歌のジャンルがあり、曲やダンスもそれに合わせて作ってあることはもちろん、ライブ中は彼らがアレンジを加えたり、時には本当は歌う場面ではないはずのところでハモったり、アカペラで歌を披露してくれたりと個性豊かです。作曲者や、ディレクター、モーションアクター、ボイスアクターなどいろんな方々が4人のキャラクターをよく考え、このキャラクターらしさを大事にしているからだと推察します。
ライブが始まってからは、存在することはもはや当たり前で、さらに彼らのパフォーマンスに魅了される、筆者はむしろARだとかそういうものは忘れて、ただ彼らのパフォーマンスに夢中になっていただけだったといった方が正しいように感じました。
ここからは、そんな魅力がたっぷり詰まった『1st A’LIVE(ファースト アライブ)』の様子を少しだけ詳しくお届けします。
普通のライブと同じ。開場前!アットホームなお出迎え
普通のアーティストと同じくグッズの物販があります。
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物販では、電卓にかわいいポップが。販売員さんの帽子もライブ仕様です。
その後、開場外のストーブの前で待っていると、司会の森一丁氏が「寒い中ごめんね~」とファンを労いに。ARPの彼らへの質問はないかたずねたり、記念写真を撮った後、開場はまだですが、内P(内田プロデューサーの愛称・お義父さんとも呼ばれる)に許可をもらいました!と、ロビーまで入場を案内してくれました。
初日と2日目にauのユーザーの『ふれフレ』アプリがつながらない不具合にも、即時wifiを増やしたり、会場で席がわからないファンを案内してくれたりと、とにかくみんなでARPを作り上げるんだという気持ちが伝わってくるようでした。
いよいよ開演!
軽快な音楽と映像に合わせてオープニングが流れました。
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まず初めに幼いころから音楽の英才教育を受けてきたという王子様キャラのシンジが登場。ファンは青のサイリウムで迎えます。
※青がシンジ、赤がREBEL CROSSの二人、黄色がレオンのカラーです。
次はREBEL CROSSの二人が登場。俺様なキャラクターと色っぽい歌声で魅了するレイジ、ぶっきらぼうだけれどもみんなのまとめ役で、パフォーマンスがワイルドなダイヤ。そして最後につんのめるように出てきたレオンは、関西弁でほんわりした普段と4オクターブの音域の圧倒的な歌唱力・キレのあるダンスのギャップで、デビューして2日目にかかわらず、急速にファンを獲得しています。
舞台袖からおっとっと、ところがるように出てくるレオン
オープニングの挨拶では、テンションの高いシンジへ司会の森一丁氏とレイジの突っ込みが光ります。個性豊かな掛け合いもARP の見どころ。ファンもどんどん声をかけ、一緒にあおったり、笑い合うような和気あいあいとしたムードでした。
ARということを忘れ、彼らに熱中する、感動した2時間
まさに王子。シンジのステージ
最初はシンジの新曲「A Song For You」。青色に染まる会場にシンジのさわやかで美しい歌声が響きます。優雅でキレのあるダンスにも大いにファンは盛り上がりました。特に間奏中には幼いころから習っていたというバレエののびやかなジャンプが入り、わあっと歓声が上がりました。
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REBEL CROSSの情熱的なステージ
うっとりとした空気の中、次はREBEL CROSSの『D.O.A』が激しく始まり、ガラッと雰囲気が変わります。真っ赤に染まるステージにロックテイストの音楽、ワイルドなダイヤの歌声、ダンスに色っぽくてメロディアスなレイジの歌声。デュオの二人だからこそ体現できた絶妙なバランスのパフォーマンスでした。
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ライブが終わると必ず「REBEL CROSSサブメンバーの諸君!ご苦労だった」とほめてくれるレイジ殿下。ワイルドな低音でダイヤも「きゅんきゅんしてまってろよ」と言ってきたりファンはメロメロでした。
REBEL CROSSの二人のパフォーマンスが終わると、ついにレオンの登場です。
パフォーマンスの前に自己紹介が。レオンの自己紹介は毎回「かわいい~!」と「あざとかわいい~」の声が上がっていました。自己紹介に「小麦色のダンシングドール」そのほかにも、「レオン2.0です!」「つぶらな瞳のハート泥棒」などなど関西なまりでかわいいことばかりいうため、会場でも大人気でした。
「シャッターチャンスで―す」と司会の森一丁氏から写真タイムが設けられた時の一枚。
↑レオンのレ! レオンにつられて↑シンジのし ↑やらない二人
しかしそのあとに始まった『Logical Dreamer』では先ほどのかわいいイメージとは裏腹にキレキレの個性的なダンス(よくマイケルジャクソンやアイドルの真似したりしていたそう)、R&Bも感じさせる曲を見事に歌いあげ、観客を魅了しました。
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4オクターブの音域を誇るレオンは、2日間の公演中会場の誕生日のお客さんのために、アカペラでバースデイソングを歌ったり、AKB48の『フライングゲット』、REBEL CROSSの『THE KISS』を思いっきりセクシーに歌ったりしてファンを痺れさせました。
ファンの応援が力になるアプリで応援・バトルソング
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ARPのライブでは、通常の楽曲のほかに、バトルソングと呼ばれる曲があり、その曲中はARPライブアプリ『ふれフレ』(iOS)(Android)というアプリを使い、音ゲーと同じ原理でタイミングに合わせてライブ中に振って応援ポイントを稼ぎます。
https://www.youtube.com/watch?v=6kKn4VHAwaI&list;=PLu05XhBU86Ya-ozZR0LiuZ3tmN_YppxV1
アーティストはその間、1小節ごとに交代で歌い、サビの前までの応援ポイントが多かった方がサビを歌うことができます。
2日目第2公演のシンジ VS ダイヤ
歌っている間に、上位20位までのコメントがスクリーンに表示されます。また、特に個性的なことを書くとアーティストが触れてくれることも。
自分の推し(応援しているアーティスト)がサビを勝ち取ると画面いっぱいに応援コメントが表示され、大いに盛り上がるため、アーティストもアレンジをしたりコメントに返事をしながら歌ったりとライブの中でも楽しい瞬間の一つです。
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また、最終的に10位以内に残ると、ステージから名前を呼ばれてお礼が言ってもらえるほか、公演後に応援したアーティストから自分の名前付きでお礼のボイスメッセージが届きます。アプリに登録した名前で読んでもらえるので後悔のないよう、自分の呼ばれたい名前で登録することをおすすめします。
https://www.youtube.com/watch?v=45xpLWofU7g&list;=PLu05XhBU86YZC_LDD3W8kOh_FljR5SIzG
今回は1日目、2日目の勝者にそれぞれ自己プロデュース権が与えられ、敗者2人にはそれぞれ「課題」(内Pの無茶ぶりともいう、と司会:森一丁氏談)をペアでこなしました。
ARP対戦カード
(1日目)
1公演目:シンジ VS レオン
2公演目:レイジ VS ダイヤ
3公演目:レオン VS ダイヤ 勝者:レオン プロデュース権GET
(2日目)
1公演目:レイジ VS レオン
※「シンジ&レイジ」による課題:漫才・シンジレイジ改め、レイジシンジ
2公演目:シンジ VS ダイヤ
3公演目:レイジ VS シンジ 勝者:シンジ プロデュース権GET
※「レオン&ダイヤ」による課題:猫耳でPPAP
普段のパフォーマンスでは見れない姿が盛りだくさん・課題
王子シンジと殿下レイジによる漫才は「はいどーもぉー」と言ってプロ根性で頑張る王子シンジを全然合わせず「どーもーじゃなくてヘイカモォ~ンだろ!」「そこでターンだ!」「(当初はコンビ名がシンジレイジだった)レイジシンジだろう!」と時間めいっぱい無茶ぶりで振り回して遊ぶレイジ。オチはどうなっちゃうんだろう?と誰もが不安に思ったころに、最後に「困った顔のシンジを見るのが楽しいってオチだ」と色気たっぷりに吐き捨てファンをわかせました。
レオン&ダイヤによる猫耳でPPAPは、始まるまでファンには内緒で突然PPAPの曲が流れたときにプチパニックになっているところに、猫耳をつけて出てきた二人にファンは大盛り上がり。踊りが始まるまで猫耳を隠して嫌がるダイヤとノリノリのレオンにファンは叫び、身もだえていました。レオンに至ってはノリノリすぎて打ち合わせと違うアレンジをして踊る自由っぷりで「打ち合わせと違うじゃねーか!」とダイヤに突っ込まれていました。
バトルソングも含め公演の回を増すごとにアーティストに力が入り、一つして同じ公演がなかった2日間。映像ディスクの販売が切に待たれます。可能なら、6公演、ノーカットで公式運営さま、どうかお願いします……!
重大発表は……エイベックスよりメジャーデビュー決定!
2日目の2公演目・3公演目にはプロデューサーの内田氏が会場に立ちました。
内田氏はまず、ふれフレの不具合を深くお詫びしたうえで、ARPのアーティストがエイベックスに所属することと、3月に今回公演された5曲とPVを収録したミニアルバムの発売を発表をしました。
また、所属になってもコンセプトは今までとは変わらないので、心配しないでください、もっと目にする機会が増えるということです。とファンに優しく語りました。
また、この重大発表後(内田氏には隣でくぎを刺されてはいましたが)司会の森一丁氏はファンに可能性を示し、エイベックス所属になるということは、a-nation island & stadium fes.(エイベックスグループが開催する夏の野外音楽イベント)にもでたり、有線にかかりやすくなったり、ミュージックステーションにも出るかもしれないですよね!とファンへ希望を語っていました。
次回のライブの予定については明言されませんでしたが、今年中にはとの発言がありました。
ラジオでサイン入りイラストのプレゼント情報
ライブ中に紹介されたARPメンバーによるミーアキャットのサイン入りイラストが、抽選でプレゼントされることが発表されました。応募締め切りは1/26まで。
応募方法などはこちらからご確認ください。
さめやらぬ興奮・今後への大きな期待
会場には『ときめきメモリアルGirls side』からの14年来のファンや、『ときめきレストラン』のアプリを遊んでいるファンも見かけられ、終始アットホームな空気で感動、興奮のうちに公演は幕を閉じました。しかし、今もTwitterのハッシュタグ、#AR_BOYSでは運営のユークス公式アカウントをはじめ、ライブで魅了されたファンたちはARPについてツイートしています。
彼らの歌や踊りのセンス、キャラクター性が突き抜けて面白いのはもちろん、間延びする暇のない、一つとして同じ公演でないコンテンツプログラム、そして彼らをこの世に存在させようとする技術にも強く筆者は感動していました。
内田氏は次は何をどんな景色を見せてくれるのだろうと、筆者はワクワクせずにいられません。会場でしか味わえない感動を味わいに、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
(ライブ映像)※βLIVEとリハーサル映像です。
(セットリスト)
A Song For You(A Song For You歌詞)
D.O.A (D.O.A歌詞)
Logical Dreamer(Logical Dreamer歌詞)
Eyes on Me (バトルソング・Eyes on Me歌詞)
THE KISS (THE KISS歌詞)
The World Is Mine (The World Is Mine歌詞)
最高のGood-bye (最高のGood-bye歌詞)
The Show Must Go On(アンコール初披露曲)
最高のGood-bye アカペラver.(2回目アンコール 第6公演のみ披露)
(ラジオ・アフタートーク動画)
Amazing Radio Performers(アメージング レディオ パフォーマーズ)アフタートーク
毎週のラジオ放送収録後のアフタートーク
(AR performers公式サイト)
(ウチダラボ公式サイト)
(AR performers公式Twitter)
https://twitter.com/arboys_official
(内田明里プロデューサーTwitter)
https://twitter.com/akari_uchida
※当初「世界初のARによる生ライブ公演」との表記をしておりましたが、誤記述につき訂正させていただいております。