【体験レポ】VRでゴロ寝してマンガを読んだら、とんでもなく快適だった

VRでコンテンツを楽しむというと、ゲームや映像を体験するものなど、“360度の空間で見回すことができて、動きのあるエンタメコンテンツ”を想像しがちです。

では、真逆の発想として、日常行っていることがVRの中でより便利に、快適にできるようになったら、どうでしょうか。

「本を読む」ことをVRで便利にするとして、注目を集めていたのがVR開発者のNegipoyoc氏が開発を明らかにしていた『VR本屋』です。VR内で本が読めるというコンセプトで現在開発中です。

実際にどう便利になるのか。『VR本屋』が展示されるということで、渋谷ヒカリエで2月10日に開催された「DeNA TechCon2017」にいってきました。「DeNA TechCon2017」はDeNA TechConが主催する株式会社ディー・エヌ・エーが「色んなコト」を「色んな技術」でチャレンジしていることをお披露目するお祭りです。

『VR本屋』

『VR本屋』はVR内で本を読めるコンテンツです。ちょっと未来の読書環境を先取りした印象です。

https://www.youtube.com/watch?v=CF8Rh2b2v7w

体験したことがない人ならば、VR内で本が読めると聞いても、「電子書籍をスマホやタブレットで読むこととどう違うのか?」、「現実の本と何が違うのか?」などわざわざVRヘッドマウントディスプレイを被って本を読むことに疑問を感じるかと思います。

『VR本屋』の中に入ると、空間は「まだ試作段階で、色々考えている最中」(Negipoyoc氏)とのことでしたが、暗めで雰囲気のあるサイバーな空間です。VR内に展示されたコミックスは、DeNAの電子マンガアプリ「マンガボックス」がこの展示のためだけに特別に提供していました。


サムライハーフ©️浅岡しゅく/DeNA

『VR本屋』では、本が空中に飾られています。コントローラーのボタンを押すと、本の前にワープ。気になる表紙の前に立ち、コントローラーを表紙に向けると、あらすじなど作品の解説が現れます。

気になったコミックスをダウンロードすると、空中にA4サイズより大きな本が出現します。コントローラーの動きに追従し、自分の手の先に本がついているかのようです。ページめくりはコントローラーのトラックパッドの上で指を左右に滑らせます。スマホやタブレットで読んでいるのと同じ感覚です。

現実に本を読むように、座って本を見下ろしながら読むこともできますが、本を読むなら寝ながら読みたいもの

寝ながら読むためには本を天井に向け、メニューボタンを押して空中に本を固定。あとは寝転がって天井を見るだけです。本を固定すると本自体が一回り大きくなるため天井に置いても十分読めます。

Mogura VRさん(@moguravr)が投稿した動画

現在の技術ではVR内の画質は現実よりは劣りますが、『VR本屋』では、画質は特に気にならずに読めました。字がつぶれていることもありません。よくみたいと感じたら、本に顔を近づければよいのです。拡大ボタンやピンチを使う必要もありません。

紙の本や電子書籍を現実で読むことと比べて、『VR本屋』の特徴は持つ手が疲れないこと。電子書籍と違うことはコミックスの後ろに回り込めば、紙の本のように表紙が見えることです。

たわら猫とまちがい人生©️日高トラ子/DeNA

裏側に回り込んだところ。

表紙も含めて本好きな人にとっては、VR内で、現実と同じような形で本を楽しめることは大きなメリットです。

リアル書店とネット書店のいいとこどり

現実の書店のメリットの一つは、一度に多くの本を見られること。空間の制約は受けますが、膨大な本が一度に視界に入ってくることで、全く存在を知らなかった本に出会えることは楽しみの一つです。

デメリットは買うためには外に出なくてはならないこと、売り切れると再入荷に時間がかかること。目当ての本を探すのに時間がかかること、などではないでしょうか。

オンライン書店のメリットは、データであるため売り切れることはなく、自宅でもどこでも好きな場所で24時間購入できます。大量に買っても家が狭くなることや、重さで床が抜ける心配もありません。探してる本は単語検索で一発です。デメリットは装丁が画像として保存するしかない点。

『VR本屋』のメリットは、空間的な制約がないため、リアル本屋以上に本を展示することが可能。今は表紙は画像で表と裏を表示しているだけですが、紙の本のような質感の装丁を再現することも可能になるでしょう。

読む環境に関してのメリットは、VRヘッドマウントディスプレイを被るため、VR内でどのような内容の本を読んでいても、何を読んでいるか周りから見られる心配がないこと

現実にいる場所がどのような環境であっても『VR本屋』内は誰もおらず、外界と隔絶した空間で読書に集中できます。

今後は、この仕組みを一般配信まで実現し、実際に購入できるような「本屋」にしていきたいとのことです。

また、似た性質のコンテンツとして昨年の6月にMogura VRとPerception NeuronNoitomで主催をした「2016 Japan VR Hackathon」でも、VR内で漫画の大きさや、置く場所を自在に変更できる『等身大マンガビューワー; Life-size Comic Viewer; 』(制作:チームマンガ庭師)が展示され、好評でした。スポンサー賞の1つであるICLONE賞も受賞しています。どちらも漫画のサイズを変えられ、寝ながら読めることが共通点です。

いつでも本が買え、買った本をそのまま保管でき、自分だけの空間に気楽な態勢で読めることは夢のようなことかもしれません。自分だけの本屋や図書館を自室に召喚できることは一度体験してしまうと、あまりに快適で病みつきになります。次々と本を手にとって見てしまいます。

VRヘッドマウントディスプレイが今より普及した際には、実用的なコンテンツの1つになるかもしれません。ゲームのように激しい動きは全くありませんが「読むのが捗る」非常に便利なアプリです。

この記事を書いた人

  • アニメや特撮、VR・ARが好きなだけな人です。Oculus等HMD、VR・ARの魅力を沢山の人に広めていければと思っています。

    Twitter:@kure_kure_zo

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