Home » YostarはなぜVTuberに注目したのか?広報担当者インタビュー


VTuber 2020.08.12

YostarはなぜVTuberに注目したのか?広報担当者インタビュー

アズールレーン」「雀魂」「アークナイツ」など、人気スマホゲームアプリを幅広く展開している株式会社Yostar。そのコンテンツのPR活動のため、VTuberが起用されるケースが多く見られます。

特に多くのユーザーを驚かせたのが「アズールレーン」内に、キズナアイさんや白上フブキさんらをプレイアブルキャラクターとして実装した企画。ゲーム用にデザインされた特別なビジュアルが注目されました。

また「雀魂」では、雀魂公認プレイヤーとして、鴨神にゅうさんや天開司さんを起用。さらに楠栞桜さんと天開司さんがMCを務める番組「てん x くす」では、プロ雀士たちと対戦する企画を実施しています。

今年の6月23日にはモーションキャプチャーシステム「VICON」を導入したモーションキャプチャースタジオを設立を発表。楠栞桜さんによる「楠栞桜3Dお披露会」に技術協力しています。さらに「アズールレーン」のキャラ「シリアス」や「ル・マラン」などの3Dモデルを利用して、VTuberのような動画企画も実施しました。

こうしたVTuberを起用したコンテンツのPRにはどのような狙いがあるのか、MoguLive編集部がYostar社の担当者に話をお聞きしました。

株式会社Yostar広報担当者インタビュー

――VTuberを知り、コンテンツのPRに活用しようと考えた経緯やきっかけをお聞かせください

恐らくですが、最初のきっかけは、弊社のタイトルであるアズールレーンをキズナアイさんにプレイしていただいたことが始まりかと思います。それは単純に面白そうだと感じたからで、実のところ明確な理由は特にありませんでした(笑)。

――「雀魂」では天開司さんをMCとした麻雀番組を実施しています。こういったVTuberをゲームのPRに活用するメリットはどういった点にあるとお考えでしょうか?

「雀魂」は麻雀ゲームではありますが、アバターとしてキャラクターが登場します。そのため、VTuberとコンテンツとの親和性が比較的高いと感じたため、初期から積極的に起用しました。

併せて、当初からオンライン麻雀は4人で雑談を喋りながら配信できるコンテンツとして配信者のニーズにもマッチングしているのではないかと考えていました。

そこで、まずはVTuberの皆さんに配信に使いやすいツールとして「雀魂」というタイトルの認知を広める、ということは常々考えていたところ、実際に多くのVTuber含め配信者の方が現在「雀魂」を楽しみながら配信を行ってくれており、大変ありがたく思っております。

――「アズールレーン」では、キズナアイさんやホロライブメンバーを実際にプレイアブルキャラクターとして実装するコラボをされていました。こういったキャンペーンの狙いをお聞かせください。また実際の手応えについても説明くださると幸いです。

会社として新しいコンテンツを積極的に取り入れていこう、という方針のもと、VTuberには早い段階から注目していろんな取り組みをおこなっておりました。

明確な狙い、というよりは純粋に「面白そう」といったシンプルな気持ちが強く、結果的にゲーム内のコラボやその他の施策につながっていった形になります。

手応えに関して言えば、反響は大きかったです。ですが、これはVTuberとコラボしたから、という単純な理由ではなく、コラボシナリオやゲーム内の演出含め、弊社内のVTuberが大好きなスタッフが、どういった内容であればファンやプレイヤーの皆さんが納得して喜んでくれるコラボになるのか、という点を真剣に考えてコンテンツの制作を行っていたため、その結果をご評価頂けたのではないかと考えています。

――VTuberを起用したことによるコンテンツの評判の変化やユーザーの反応などをお聞かせください。

皆さんからのお言葉を見るに、「YostarはVTuberが好きな会社」とのご評判をいただいているようには感じます(笑)。とは言え、プレイヤーの皆さんが皆、同じ様な趣向を持っているわけではないため、VTuberの施策にだけ偏重し過ぎないような配慮は常々考えております。

――6月23日にモーションキャプチャーシステム「VICON」を導入され、VTuber関連ですと、楠栞桜さんの3D配信にも使用されました。こういった機材の今後の活用はどうお考えでしょうか?

我々はまだモーションキャプチャーシステムを活用したコンテンツ制作に関してはノウハウも少なく、楠栞桜さんの3D配信は我々にとっても大きな挑戦でした。この3D配信を経て、様々な経験を積むことができ、それらは今後自社のIPを使った3Dコンテンツの制作に積極的に活用していきたいと考えています。

――またYouTubeチャンネル上で「アズールレーン」のキャラ「シリアス」「ル・マラン」などの3Dモデル・声優様を起用し、ある意味VTuber的に動画配信する企画などもされていますが、こちらの狙いなどありましたらご教示ください。

きっかけとしては純粋に「アズールレーンのキャラクターがVTuberの様に動いて喋ったらものすごくテンションが上がるよね」といった雑談程度からのスタートだったと記憶しています。

我々自身がアズールレーンのファンの皆さんと同じ目線で考えて、自分たちが見たいコンテンツを作った、というのが本心ではあります。ファンの皆さんがこれらの動画を見て、喜んでくださっているのであれば、それは我々としても狙い通りと言えます。

――コンテンツのPRのためのVTuber活用に関して、今後挑戦してみたいと考えているプロジェクトはありますか?

弊社が制作したコンテンツで言えば、現状では動画といった一方的なコンテンツをお届けすることしかできていませんが、将来的な目標としては、イベント等で、その場にいるファンの方も体験できるような、より双方向的でインタラクティブなコンテンツを皆さんに提供していけないかと考えています。

我々自身がVTuberの大ファンでもあるので、ファンの皆さんが喜んでくれるようなコンテンツをファン目線に立って制作していきたいと思います。

執筆:ゆりいか


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード