Home » この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(9月19日~9月25日)


VTuber 2020.09.27

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(9月19日~9月25日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)の動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

scrap(オリジナルアニメーション)

ネグロブランカによる創作アニメーションが公開されました。タイトルにあるように最初のシーンはスクラップ場。そこから一体のロボットが歩いて出てきます。

ただひたすらにまっすぐに歩き続ける先に、何があるのか。かなり作り込まれた背景と合わせて、その進む道を御覧ください。
このチャンネルでは女声スピーチシンセサイザーのblancoとクリエイターロボットのNEG-ro_v1が活動しています。普段はBlenderを使った3Dモデリングやイラスト制作をNEG-ro_v1の身体が行い、音声をblancoが担当して解説します。世界観を大事にしながら創作活動を見せるユニークなスタイルで、技術も非常に高いので過去動画もチェックしてみてください。


宮野原宮乃のVRCワールド表現


宮野原宮乃はVRChatで数多くのワールドを制作している3Dクリエイター。今回アップされたのは「常世 -tokoyo-」「milkyway planet train」のふたつ。どちらも思想性の強い、かなり独自のワールドになっています。

バーチャルの世界に、生と死の狭間のような揺れる空間を作る宮野原宮乃。以前VRきさらぎ駅を制作し、話題になりました。細かいディティールまでこだわって作られているこれらのワールドは、空間で表現する作品としても見る価値が大いにありますので、VRChatで見られる人はぜひ足を運んでみて下さい。

【緒方恵美 #1】レジェンド声優登場!エヴァ、セーラームーン、花子くんなど、数多の出演作品は世界中で大人気!

アイムソラが配信している「Sora’s Senpai CLUB」は、声優俳優アーティストなどを招いてバーチャルとリアルがトークするバラエティ番組。今回は碇シンジ役などで有名な緒方恵美をゲストに呼び、彼女の考え方を掘り下げていきます。

この番組は1回目が「紹介(質問)」、2回目が「ファンからの質問」、3回目が「一緒に遊んだりトークしたり」と三段階で掘り下げを行っているのが特徴的。アイムソラはバイリンガルで英語がペラペラ。動画にも英語字幕が付けられており、海外への情報発信をかなり意識しています。コメントも外国語がずらり。今後どのようなジャンルのエンターテイナーを呼ぶか楽しみです。

今だからこそ”VTuber”について話したい!

のらきゃっとがかなり鋭く切り込んだ。概要欄には「バーチャルユーチューバーって結局何で、わたしって言うのはいったい何で、あなたたちは一体何なの?」という文言。2017年と2020年では「バーチャルYouTuber」「Vtuber」という語の意味は大分変わりましたし、個人で配信する大変さもはっきり見えてきました。そんな中、ニコニコでの配信も含めるとはるかに以前から活動していたのらきゃっとが俯瞰的に語ります。もう何度も話された中身だ、と思う人もいるかもしれませんが、概要欄の「なんだかんだ言っても皆さん、好きなんでしょ?」にうなずかざるを得ない。

内容は多岐に渡りますが、一つ一つ経験から来る冷静な話ばかり。ポジティブではあるけど能天気ではない、落ち着いた内容になっています。特に「アンチ」の話は、のらきゃっとならではの説得力があります。
企業と個人の違いについても言葉を濁さず語っています。「文化的な中心は個人勢だと思っている」「みんなが憧れる個人勢の象徴のような存在が今は不在」「人は『憧れ』が欲しくて、そのひとつが大きな箱のオーディションである」などなど。
ノラネコPがすべて一人でシステムを組んでいた(最初はKinectで動かしていました)のらきゃっとだからこそ言える、技術面での問題、創作活動としての個人勢のあり方の話は、今の爆発的進歩が続くVtuber界隈だからこそ、一歩離れた視点で聞く価値があります。

のらきゃっとは今もじっくりコツコツと、バーチャルな存在としての活動を続けています。その目玉配信の1つがのらきゃっととのデート配信。VRChat内を歩き回るのですがカメラの使い方が非常にうまく、一緒に旅をしている最中にのらきゃっとが自分たちに話しかけてくれるような演出になっています。

【#Vtuber】黒澤ルビィ推しによる静岡県沼津市めぐり!【馬車道はげみ】

馬車道はげみが「ラブライブ!サンシャイン!!」の舞台になっている静岡県沼津市を、Googleマップで聖地巡礼する配信を行いました。一つ一つのスポットの説明がとても丁寧。一歩ずつ進んで見せているため、まるで自転車・自動車でのツアーのよう。

ご当地グルメやキャラクターマンホール、地元民によるイラストなども紹介。また物語のシーンやアニメに関わる上方の解説も豊富に語られています。実際に行ったことがある人ならたまらない内容。ラブライブを知っている人はもちろん、見たことがない人でも地元の熱を楽しめる内容になっています。

てぇてぇVコンビが大集合! #Vのから騒ぎ【因幡はねる / あにまーれ】

因幡はねるの人気企画「Vのから騒ぎ」シリーズ、今回はコンビで活動しつつその仲が濃厚でファンから「てぇてぇ(尊い)」と言われる2人組を4組ゲストに招待。てぇてぇコンビの解答がてぇてぇをぶちまけまくり、てぇてぇの過剰摂取になる視聴者続出でした。

今回は因幡はねるによるバランス采配が特に完璧でした。R18要素すら感じる濃厚さの「白銀ノエル、不知火フレア」「健屋花那、白雪巴」ペア、初々しく爽やかな青春を感じる「花京院ちえり、カルロ・ピノ」ペア、きれいにオチをかっさらってくれる「でびでび・でびる・鷹宮リオン」ペア。出てくる話題も非常にバランスがよく、それぞれの魅力が際立つ形になっていました。でびでび・でびるが配信終了後、百合の有識者としてそれぞれのコンビの二次創作的解説をしていたのも合わせて見ると楽しいです。
にじさんじ・ホロライブ・アイドル部と、箱型の企業Vtuberをまたいだ企画でした。かなりの頻度で因幡はねるが行っている大型コラボ企画は、今まで接点が無かったかもしれないあらゆるVtuberをどんどんつなぎ、ファンの需要をしっかり満たしてくれる、力強いハブになりつつあります。

パンドラの箱開けるわ

動く城のフィオはバーチャル世界での活動面でバリバリに遊び働き生活しており、VirtualMarketなどの主催をしている人物。ではVR沼にはまってからかかった金額はいくらか? 通常であれば「それは聞かないで」と言いたいところを、あえてパンドラの箱を開けにかかります。

トータルの金額がすごいことになるのはもうわかりきっているので、そこは見てのお楽しみにするとして、実際に買うならどのくらいのものがいいのかの参考として、見ごたえがあります。Vtuber・YouTuberを実際にやらないとわからない、配信機器の値段のサンプルケースとしての価値もある動画です。

シクラりわ Shikura Riwa / Defy! (Official Music Video)

シクラりわの新曲は、入りから心地よくなってドライブに行きたくなるシティポップ。リズミカルに入るギターの弾みが軽快で、クラップの入れ方も気持ちが良い。MVは80年代カルチャーリスペクトを感じさせる色合いと衣装で、懐かしさと新しさが入り交じる映像になっています。ダンスのこだわりもおしゃれ。

ラストにクレジットが入るのですが、ほぼ全部シクラりわ本人。作詞作曲から3Dモデル制作動画編集までこなすマルチクリエイターぶりに圧倒されます。歌も曲も映像もハイクオリティで、非常に丁寧に作られている作品です。

【MV】Go!!Go!!Undead!!!!! / BOOGEY VOXX

人気上昇中のBOOGEY VOXXがアップしたのは疾走感抜群のロックナンバー。パラフルなCiのボーカルと軽快なFraのラップが絡み合いながら、脳みその中を駆け抜けていきます。わらわらと不死のゾンビがわいていますが、2人はゾンビではなくフランケンシュタインとキョンシー。死んでいる自分たちの状況を軽やかに楽しんでいるかのようです。

死んだ自分たちのみなぎる力を見せて活き活きしているのが、BOOGEY VOXXの2人の「死に様」。「致死の功名」「希死念慮が燃料」などパンチの効いた明るい死のワードで、聞く者すべてを踊らせてくる一曲。クラブでかけたら盛り上がること間違いなし。

ホロライブENからデビューした死神Vtuber森カリオペの英語ラップ曲「失礼しますが、RIP♡」カバー・リミックス等許可済)に対して、死体側の2人が出した日本語アンサーMVは歌詞が痛快。どちらも激しく元気にやりにいっているので、ぜひセットで見て下さい。

Fraはアザミがアップした「東京は夜」のカバーに、ラップパートで参加しています。アザミのブルージーな歌と、憂いのあるFraのラップはピッタリマッチ。アザミは10月3日に1stワンマンライブを開催しますので、こちらも要チェック。

【MV】Re:birthday girl(feat. 咲乃木ロク & 氷雨悠冰)【#蟹亀 EP Box in the back ∀lley】

咲乃木ロク氷雨悠冰の「Re:birthday girl」は、とある一人の少女を描いた作品。「『理想』の間引きを、繰り返して。偽装の魂は、どこにあるの?」と語る歌詞を聞いてからMVを見ると、かなり不穏で何が幸せかわからなくなります。

ゆったりしたテンポの曲と安定感のある歌に乗せて、少女のゆらぎが表現されていきます。曲の空気感と映像をあわせて見ることで、受け止め方が色々出るであろう歌詞の内容が魅力的。
この曲は存在しないクラブ「Club Turtle」の常連たちによって作られたアルバム「Box in the back ∀lley」に収録されています。

【バンドコラボ】シリウス – 藍井エイル / covered by 星乃めあ【歌ってみた】#VTuberバンド企画

シリーズ化している「#Vtuberバンド企画」の新作は、星乃めあを招いた「シリウス」のカバー。彼女の歌が解き放つパワーはいつもどおりに、生のバンドだからこその生き生きとした音を楽しむことができます。元々バンドサウンドでの歌唱が多い星乃めあはこの企画にぴったり。


ロック色がばっちりはまる獅子神レオナや、多様なナンバーを歌いこなすボーカリストアメノセイも、この企画で人間の演奏にあわせて気持ちのいいパフォーマンスを披露してくれました。
音楽Vtuberが増えたことでテクノ・エレクトロニカ系のみならずジャズ・バンドサウンド系のMVも数多くアップされるようになりました。その中で雪乃イトによる「#Vtuberバンド企画」は多様なVtuberと演奏者をつないでいく架け橋となっていきそうです。

AMOKA – 不完全存在 (Official Video)

VR music groupのAMOKAの新曲が登場。非常に凝ったカメラアングルや不思議なエフェクト、滑らかな動きが目を惹くこの映像、すべてVRChat内で撮影したもの。MV作成の高い可能性を感じさせる内容です。

鮮明で不鮮明、透明で不透明。映像の不鮮明な自身の姿の表現に目が行きます。サビの祈るような、存在を訴えかける歌声が心に刺さります。肯定と否定で割り切れない不完全な存在であることの悩みと希望を、非常に透明感のある歌声で紡いでいます。

【オリジナル】maquia / Vsinger musica

musicaの新曲は、滑らかで艷やかな大人っぽい彼女の歌声にぴったりな、アダルティなシャッフルビートソング。リアル世界、ステージ、バーチャルワールドと自在に行き来し、髪と身体のしなやかなシルエットを見せて踊ります。

キャッチーなメロディかと思いきや、変拍子の間奏でぐっと心を掴んできます。安定感のある低音を保ちながら、センチメンタルな感情を伝えてくる歌声が印象に残るMVに仕上がっています。

【歌ってみた】花に雨を、君に歌を【UnisonChouette(勇気ちひろ/鈴谷アキ)】

勇気ちひろ鈴谷アキ、ラジオ配信を続けている2人によるユニットUnisonChouetteの新MVは、THE BINARYの「花に雨を、君に歌を」のカバー曲。いつも元気な勇気ちひろ、いつも優しい鈴谷アキのイメージとうってかわって、儚さが溢れた映像に仕上がっています。

薄暗い中、手をつないで視線を向ける2人の、今にも消えてしまいそうな空気感と、決して揺るがなさそうな強さがとても印象的です。
勇気ちひろの声は負けない幼さを表現する力を持っており、鈴谷アキは芯のあるあたたかさと悲しみを感じさせてくれる歌声を持っています。2人のユニットUnisonChouetteは「素敵な調和」という意味の単語。2人で1つの曲を紡ぐ、という意味では歌詞もハーモニーも含め、強い思いで作り込まれた作品になっています。なおびっくりポイントは、動画を作ったのはショートギャグ動画で有名なフィンダーおじさんだという点です。

過去のおすすめ記事はこちらから:
必見!今週のおすすめVTuber


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード