日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber（バーチャルユーチューバー）や、バーチャルアバターで活動しているタレントの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック！
【Vket2022winter】メタバースで踊り続けたら一緒に踊ってくれる人いる説【Vtuber】
稲荷華奈が行ったのは、「Vket2022winterパラリアル札幌」にあるたき火のまわりで踊り続けていたら、どのくらいの人が参加してくれるか？というYouTuber的発想がユニークな実験動画。リアルだと声掛けで集まったりすることもありそうですが、バーチャルでは果たして？
VRChatプレイヤーのノリの良さがよくわかる内容になっています。VRChatの場合は特に、フレンドがどこのワールドにいるか分かる機能があるので、それをめがけてなんとなく行ってみる…というのがリアルとは異なる集まり方でもあります。
ちなみに集まっている人の中にはVTuberなど様々な活動を行っている人が混じっており、中にはVR剣舞師のLag:N/A、有名なVRDJ3Marcoのような人も参加しています。VRChatのゆるい遊び方の一例として楽しい一幕です。
大道芸人ならVRで変なエイトリングでもめちゃうまい説！！【PESTRiCA さんコラボ ペストリカ】
バーチャル空間でジャグリングをしている三珠さくまるが今回コラボ相手に呼んだのは、エイトリングの達人のPESTRiCA。ペストマスクを被ってエイトリングを見せる動画はTwitterでバズっており、ミステリアスさとお茶目さが人気です。
そんな彼がVR上でのエイトリングに挑戦。といっても現実の物体は存在しないので、距離感覚はVRで測るしかありません。動かしている実写映像をみると、これがいかに難しいことかよくわかります。なのに即対応して再現できているのはさすが。
他にも、持ち手の問題などでVRじゃないとできないエイトリングも多数披露しています。この映像を観ると、達人があえてVRで大道芸をやる価値が、見えてくるはずです。三珠さくまるが提唱する「V道芸」の、新しい可能性がよくわかる映像です。
かわいいかえる
かえるはかわいい。それを全力で披露してくれたのがかえる人間のこの動画。VTuberぽぷなの「可愛いとおもったら走れ！かわいいマラソン 」に投稿されたもので、かなり本気で「かえる人間のかわいさ」を表現している動画です。
少なくとも「かえるのかわいさ」ではなく、「かえる人間のかわいさ」といった趣。でも実際ちょっとおっちょこちょいな子供のようなかわいさはあります。この脱力ノリと編集のテンポのうまさが「かわいい」以上に「面白い」を刺激してくるのが、エンターテイナーかえる人間の味。今年はかえる人間のネタの瞬発力と中毒性にやられた人も多かったようです。
【油まみれクリスマス】チキンをそのままピザにしたらバカみたいに旨いカロリーモンスターの完成！【VTuber 料理/紫桃あのん】
脂！肉！炭水化物！ スーパーカロリーモンスターの紫桃あのんは、今年も一年すさまじいカロリーの飯テロクッキング動画をアップし続けてくれました。間違いなくおいしそうで憧れるけれども、まず家では作らない料理を見せてくれるから、このチャンネルは見応え満載。今回作っているのは生地抜き、チキンをピザにする、という攻撃的な料理です。
「ピザにパンはいらない」という名言が飛び出すくらいに、確かにおいしそう。ただこれを真似るのは相当大変そうなので、彼女の動画を観て食のパワーを楽しみましょう。
他にも超にんにくツリースタ丼をあのんアレンジで作るなど、紫桃あのんはパワフルな「健康と引き換えにいただく幸せな味」への探究を続けています。
【#夕刻ロベル大賞】三周年を記念して開かれる祭典【夕刻ロベル/ホロスターズ】#夕刻ロベル3周年
おしゃべりモンスター夕刻ロベルが行った三周年記念企画は、今までの夕刻ロベルの配信の中から部門ごとに良かったものから視聴者投票をおこない、振り返りながら一位を決めていくというもの。部門は「雑談配信部門」「ゲーム配信部門」「企画配信部門」「ジャンル不問！とにかく好きな配信部門」に分かれています。
全て切り抜き動画風にまとめられており、テロップを入れた観やすい編集になっているのがポイント。かなりの量の振り返りをすんなり楽しめる「夕刻ロベル入門編」のような１時間になっています。
「自画自賛部門」「好きなサムネ部門」もあり、夕刻ロベルの「らしさ」が隅々まで味わえる内容。ツッコミを入れつつ見直していることもあり一時間ずっと笑える内容です。それでありながら、３年間の彼の歩みもしっかり堪能できます。
【総勢15名】クリスマス直前！にじさんじライバーのお気に入りコスメを取材してみた！【レイン・パターソン/にじさんじ】
レイン・パターソンが行ったのは、にじさんじライバーにお気に入りのコスメを取材し紹介するという内容。その人数は実に１５人。かなりバリエーションに富んだコスメを、お気に入りポイントの感想を聴きながら観ることができます。プレゼントの参考にもなりますし、推しと同じものを自分に買ってみるという楽しみ方もできそうです。
レイン・パターソンはかなり頻繁に「美活」系の配信を行っています。中でもゲストを招いたコスメ対談は人気でした。今回の取材配信でもコスメの知識を存分に発揮しており、それぞれのライバーの紹介に加えて、何がどう効果的なのかを、とても楽しそうに話しています。
コスメを買わない人でも、観るとそれぞれのライバーの魅力の解像度がぐっと上がる、楽しい配信になっています。
【西洋美術 / 解説】vtuber諸星, アトリビュートでギリシア神話の絵画を語る【新人VTuber/諸星めぐる】
諸星めぐるが行った西洋美術解説配信は、ポイントがものすごく明快で観やすい内容です。とりあげているのは「アトリビュート」、つまりキャラクターに紐付けられた「持ち物」のこと。VTuberの「推しマ」という表現がとてもわかりやすい。具体例としてあげる神々については、できるだけ噛み砕いた上で丁寧に紹介しています。
絵画と神話の解説を、アトリビュートを軸にシンプルにわかりやすくまとめている配信。難しさをカットして、親しみのある語りでポイントをきっちりおさえてくれる、「絵画の見方」の入門としておすすめの配信です。
諸星めぐるは他にも、民俗学から地獄や鬼、妖怪、魔女、祭り、墓などを解説するなど、GAMABOOKS書店員VTuberならではの、書物を土台にした知識欲をくすぐるネタを多数配信で扱っています。
あの日の夜空 / Gifts From My Dears [Original Song 04]
XR技術を用いて少女を顕現し、意思を疎通させる様子が視聴者を驚かせたGifts From My Dearsの新曲は、今年のふたりの大きな歩みを振り返るものでした。YouTubeにはたくさんの表現者がいますが、多すぎるがゆえになかなか見つけてもらえない。そんな中、ふたりに光が当たる瞬間が来たときのことです。
「ぽんぽこ２４」のCMでふたりのパフォーマンスが配信されたとき、それを見たコメント欄は騒然としました。技術力と美しい歌声とメロディに驚かされ、一気に登録者数が跳ね上がりました。
VTuberのみならず、表現者でこの歌詞に共感できる人は多いと思います。せっかく作り上げた作品が誰にも見てもらえないときの暗闇感。それを見てもらえたとき、称賛されたときの光の眩しさ。これを新しい技術と歌で表現する、というあたりにふたりの表現者としての矜持を感じます。
Gifts From My Dearsが作る歌は非常に繊細で、温かみがあるのが特徴。来年度さらに多方面に注目を集めてほしいユニットです。
【漫画MV】メッセージボトル / 未確認動物うまぴ【Vtuberオリジナル曲】
未確認動物うまぴの新作は漫画MV形式の作品。都会にやってきた彼女がVTuberをはじめるまでを描いた前半と、日々ストレスに耐え続けている女性が彼女の配信に癒やされるようになる後半の物語にわかれており、どちらも笑顔のために動いていくVTuberのドラマが見られます。作中で未確認動物うまぴがポジティブであり続けているのは見どころの一つ。彼女は常に、みんなに笑顔を分け与える存在です。
「欲張りとか言われてもいい いつでもそばにいられますように」と歌う彼女の歌声はとても楽しそう。観ている人に寄り添いたい、という思いを優しく前向きに歌い上げています。爽やかさあふれるメロディと明るい歌声のバランスもぴったりです。
歌詞も漫画も「そこにいてくれる」存在の大切さを描いています。これをVTuber活動の大事な側面として、あたたかくも強い意思のある歌声で表現している作品です。
【holo*27 MV】紫咲シオン x ラプラス・ダークネス – リップシンク【ホロライブ x DECO*27】
2022年12月1日よりホロライブ × DECO*27による新音楽プロジェクト「holo*27」が動き始めています。CDアルバムは３月１５日ともう発表済み。その中の一曲、紫咲シオンとラプラス・ダークネスの「リップシンク」のMVが公開されました。「ムラサキイーロデス」とも呼ばれていた、ちびっこ風味な二人組です。
曲はゴリゴリにダーティな構成。サイバーな夜の街、ふたりのラップがハードに刻まれる、抜群にかっこよい演出。高音パートの声が特によく響くふたり、サビのパートは夜の街をかけぬけ我が物顔にするかのごとく高らかに歌い上げています。やんちゃで傍若無人なふたりのシナジーは抜群。ライブでやったらブチあがり間違い無しのキラーチューンに仕上がっています。
【オリジナル曲】色、一振り。/ Riez feat. 七篠さよ
「塗り替えてしまえよ」と鋭い視線が描かれたサムネイルに引き込まれてしまう。七篠さよによるオリジナル新曲は、みずみずしさあふれる情熱的な作品です。
「真っ白のキャンバスあるわけないさ 他の誰かの色で汚れちゃってるんだ」という表現が興味深い。過去に人から影響を受けたり、声を浴びせられたりしたことは事実として認めた上で、自分の色で思い切り、一振りで怖気づかず「塗り替える」という決意を歌っています。
七篠さよの歌声はとてもクリアでまっすぐ。感情の上下もとても心地よく聴けるような歌唱表現になっています。だからこそこの曲は最初から最後まで、爽快感抜群。
七篠さよは連続毎月リリースを行うそうで、今回は第一弾。一発目を飾るにふさわしい、切り開くパワーに満ち溢れた作品です。
【オリジナル曲】惚心状態 / 00A5AC × NightMelody
00A5ACのオリジナル新曲は、冒頭の歌い方を聴いただけでも、思わず歌唱力に引き込まれてしまう作品。タイトルの「惚心状態」なども含め、言葉の使い方にこだわりを感じられる歌詞を、一語一語丁寧に捕らえながら音の美しさとして歌う力をボーカルに感じます。片思いだけど放心状態でもある行き場のない思いを、ゆらぎの機微を捕らえて繊細に表現した作品です。聴いた後も忘れられない、人の心を揺さぶるタイプの表現力を持った、注目のVSingerです。
autophobia (feat. nmk) / BΣretta Crossrain【オリジナル楽曲】
BΣretta Crossrainのシンフォニックメタル第４章が公開されました。毎回とんでもなく凝ったクオリティのMVをアップしているのですが、今回はさらにストーリー性が濃厚で一層こだわりが見られる映像に仕上がっています。ダークファンタジー調の曲と退廃的な空気感が好きな人なら、必見！
夢と現の中で苦しむような感情と、その中でも譲らぬ高貴さ、耽美性が混じった歌の表現にうっとりさせられます。高速のキック音や歪みの音もインパクトがあり、その中で貫かれる彼女の歌声がまた、強さを感じさせてより一層魅力的。この曲で彼女の世界観に興味のわいた方は第一楽章「迷宮ロンリネス」、第二楽章「エテルニタ」、第三楽章「盲目トロイメライ」もチェックしてみてください。歌声もメロディもMVも、表現の作り込みがいずれも尋常ではなく、ワクワクが止まりません。
【すずめの戸締り】すずめ(RADWIMPS feat. 十明)/ Covered by 獅子神レオナ 【歌ってみた】
元気あふれるパワーのある曲を歌わせたらピカイチな獅子神レオナ。同時に彼女のファンなら、バラードを歌ったらとんでもない深い表現力で聴く人を驚かせるシンガーであることも知っているはず。繊細でエモーショナルな歌い手としての獅子神レオナを堪能できるのが今回の作品です。
音の一つ一つのニュアンスの捕らえ方でその人のクセがむき出しになる難曲を、獅子神レオナは自身の感受性の強さと重ね合わせながら、緻密に、丁寧に表現。感情がたっぷりと盛り込まれた歌声でありつつ、透き通る響きを感じさせる歌い方は見事です。曲としての完成度にうっとりさせられると同時に、聴き終わった後獅子神レオナというVSingerの実力に圧倒されること間違い無しの一作です。
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