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VTuber 2022.12.18

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(12月10日~12月16日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)や、バーチャルアバターで活動しているタレントの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

今回紹介した動画のYouTube再生リストはこちら

【メタばあちゃん】恋の悩み…おばあちゃんが解決します!【ひろこ85歳】

アバターの見た目は高校生、実際は85歳。おばあちゃんVTuberとして鮮烈なデビューを遂げ、現在話題沸騰中のメタばあちゃんひろこ85歳。「メタバース×おばあちゃん」の「メタばあちゃん」の名の通り、VR空間での撮影を行い、動画投稿をしています。中にはVketに行って遊ぶ動画もあります。
そんな彼女にお便りが。14歳の若い子の恋の悩み。果たしてどうおばあちゃんは答えるのか…?

ざっくりとした物言いと、人生経験を感じさせる言葉が痛快かつ心に刺さります。職業についての質問の解答では彼女のかつての仕事の内容を話しており、これが現在の感覚と全く異なっていて驚かされます。だからこそ、語る言葉一つ一つの重みが桁違い。
現在は元気なおばあちゃんをメタバースアイドルに育てていく「メタばあちゃんプロジェクト」が始動されており、ひろこ85歳は会員ナンバー0番。メンバーを募集中ですが、条件が「75歳以上の方」という他に類のないものになっています。

ターミネーターvsニャオハvsよも

高速テンポのボケとネットミームの嵐なショートアニメ動画をアップしている四方夜もよも。多彩な声真似を駆使してツッコミの間に合わないナンセンスギャグを動画内で連発してきます。今回の「ターミネーターvsニャオハvsよも」というタイトルを見ればお察しの通り、インターネットの流行りネタが好きな人ほど心くすぐられる内容になっています。

作りはショートギャグアニメなのですが、しっかりVTuberの動画の体裁がベースなので、視聴者を置いてけぼりにしておらず見やすいのが特徴。また、はちゃめちゃな展開ながらもアニメーションやイラストなど細かい部分がかなり凝っており、テロップに小ネタを挟むなど編集のテクニックもマメ。隅々まで飽きさせない作りになっています。

VTuberっぽさ、YouTuberっぽさ、ニコニコ動画っぽさをミックスしたようなテンションはどの動画にも貫かれています。サービス精神過剰なギャグの詰め込み方の満足度はかなり高いです。ノリの良い声真似、四方夜もよもの飄々としたかわいさ、豪快な展開と、何度も観たくなる中毒性のあるチャンネルです。

【検証してみた】DDJ-400のMASTER出力の音質がイマイチってマジ!?【DJ機材】

廻音あじおがアップしたのは、DJ機器として非常に有名なDDJ-400とDDJ-800のかなり細かい比較動画です。興味のある人にはかなり貴重な検証結果です。ただとても専門的な内容なので、ここから見るとなんのこっちゃという人も多いかもしれません。そのような人は先に「【DJ機材】DDJ-800は初めて購入するDJコントローラーに最適!?DDJ-400と比較しながら理由を解説」の初心者向け解説から見るのをおすすめします。

普段DJ機材というのはあまり触れない機材かもしれませんが、最近ではVRChatやclusterなどのメタバース上でのクラブミュージック文化がものすごい勢いで進化している真っ最中で、披露する場は増える一方です。興味のある方がさっと手を伸ばせる位置までVRDJのプレイを楽しむ機会は降りてきているので、気になる方は動画を観ておいて損はないです。
廻音あじおは自身のワールドを利用したクラブイベント「channel CUEration」を隔週で行っています。普通はDJがかけた音がそのまま会場に流れるのですが、廻音あじおは臨機応変にDJの音に対して適切な補正をかけて「実際のクラブ内での響き方と聴きやすさの両方を意識した、一番理想的な音に近づける」という、「音のバーチャル体験」に、ロジカルに挑み続けています。

【絶対違う】高い声と低い声どうやって出す?【Vtuber】

日曜ハギと土曜ハルエ、リア友ふたりのわちゃわちゃキャッキャなゆるいトークを楽しむチャンネル、ハギハルチャンネルのノリを知るのにもってこいな動画のひとつがアップされています。

内容は高い声と低い声をどうやって出すか、女子ふたりで思いつくままに話しているだけ。けれどもふたりがリア友で仲がよく、ほどよい距離なため、会話のやり取りのバランスが絶妙。ベタベタなわけではなく、他人行儀でもない。おそらくこの「リア友」な距離感でのトークが好きな人なら、会話の温度感にドはまりすると思います。
かたや「デジモン」のバリバリオタクトーク、かたや井上陽水のコアなネタ。両極端なふたりの性格が浮き彫りになっており、それが編集でさらに目立っているのもかなりユニークです。
ハギハルふたりのファッションセンスの良さも魅力的。ふわふわトークの他、YouTuber的な企画として目隠し寿司食べクイズ足つぼカラオケ「ゴールデンカムイ」の軍馬の桜鍋など再現料理シリーズなどもアップしており、活動はバラエティに富んでいます

定番曲の「ロキ」の歌ってみた動画も、楽しそうに歌うパワーが気持ちいいだけでなく、ふたりの性格がくっきり出たものになっています。それぞれの歌い方を聞くことで、より各々の人格・キャラクター性への解像度があがるはず。カラオケでふたりがワイワイ歌っている様子がイメージできて、これまたふたりならではの距離感にほっこりさせられます。

【YouTuber史上No.1】全く耳掃除しない豆がついに耳かき専門店に行ったら、耳垢の悪魔が発掘されました。

ぽんぽこピーナッツくんの動画は、本当に苦手な人にはおすすめできない要注意な映像です。と同時に一部のマニアには絶対おすすめな、「YouTuber史上一位」とまで言われる映像です。それはなにかというと、耳垢。

全く耳掃除をしないピーナッツくんの耳垢を専門店で取ってもらう、というこの動画。世界には数多くの「耳掃除動画」マニアがおり、YouTubeでの再生数は、耳垢の大きさや質で大きく変わるほどです。
ピーナッツくんの耳垢はまさに理想的だったようで、掃除のプロのお姉さんも大喜び。YouTuberでこのように耳垢とり動画を撮影する人は多いのですが、それらをも超える撮れ高だったようです。
実際この動画は、ふたりのことを知らない耳掃除動画好きが見に来ているのもコメント欄を見るとわかります。現在のYouTuberの流行が人を引き付ける理由が見えてくる内容です。

【にじさんじ】Wikipediaゴルフ選手権【グウェル・オス・ガール/早瀬走/山神カルタ/オリバー・エバンス/渡会雲雀】

グウェル・オス・ガールが行ったのは「Wikipediaゴルフ選手権」。「にじさんじ」の項目からスタートして、その中にあるリンクを選んでジャンプ、最終的に「火星」の項目にたどり着くまで何手でいけるかを競うという、知力を使うか勘を使うかでルートが異なる、自由度の高い遊びです。
参加者は山神カルタ渡会雲雀オリバー・エバンス 早瀬走の四人。山神カルタの「火星って銀河?」という意外すぎる疑問からはじまり、フレッシュな視点で思考を重ねる渡会雲雀、知識の中から冷静に考察を重ねていくオリバー・エバンス、パワフルに鋭い勘で突き進む早瀬走と、4人の魅力がくっきりこの企画から浮かび上がっています。参加者の特徴や面白さを引き立てるのがうまいグウェル・オス・ガールならではの動画です。

グウェル・オス・ガールは自身の挑戦をコンテンツにする企画も度々行っており、ボイトレVTuberのみかん先生を講師に呼んで「フォニィ」を歌うテクニックを学ぶ練習配信を行っています。みかん先生の解説が非常にわかりやすく、彼の歌の成長もはっきり感じられる内容です。同じようにリスナーも観ながら真似て練習することができる、みんなで学べるアーカイブです。

みかん先生のチャンネルには数多くのボイトレ動画がアップされています。元プロボーカリストならではの視点でいずれもわかりやすいものばかりなので、グウェル・オス・ガールの配信で興味を持った方は是非チェックしてみてください。

【ヨイオトらじお#20】『検証』AIアートでMVは作れるのか⁉【小夜セレネ/にーね】

賛否両論を生んでいる「AIアート」。最近では一気に技術が進歩し、イラストレーション風のものが出せるようになったため、より「どこまでが自作扱いなのか」が疑問視されるようになってきています。そこで絵と音楽に長けている小夜セレネと、動画編集に長けているにーねが、「AIと協力してMVを作れるか?」という実験を行っています。

ひとつめの配信「【ヨイオトらじお#19】AIアート、賛成❓反対❓【小夜セレネ/にーね】」ではにーねが自分の描いたラフイラストとフリーの写真素材を用いて、さくっとMVのキャラクターイラストを作成。しかもアニメーションも付いています。背景の描き込みを考えると気が遠くなりそうな画面ですが、実は編集すべてこみで3時間とのこと。すさまじい時間短尺です。
ふたつめの配信では、配信中にAIと一緒にMVをを制作します。「1・にーねが背景を描いてセレネに渡す」「2・セレネがAIでイラスト化して、にーねに背景を渡す。にーねは人物イラストを描いてセレネに渡す」「3・セレネは人物イラストをAI化してにーねに渡す。にーねは背景を映像加工する」「4・にーねが映像を編集する」という流れ。ざっと描いたラフをイラスト化することで大幅な時間短縮が見込めるのでは?という実験です。
結果としては、AIによるイラスト化は万全ではないけれどもツールとして使えるし、人間の手の入る部分が多く結局は人の作品と言っても差し支えないのではないか?という結論が見えてきます。
賛否のふたつにわけるのではなく「共存」を目指して、よりよいものを作ろうと追求したふたりの努力の過程を観てみた上で、自分ならどう使うか考えてみるのもありでしょう。

【4周年記念配信】九条林檎失踪事件 – 使い魔タグーと謎解き時空旅行 –

九条林檎が活動4周年を迎え、記念配信を行いました。ところがメインである彼女が行方不明! そこでリスナーは謎解きによって、過去の九条林檎に出会う時間の旅を始めることに…。

視聴者参加型、謎解きゲームスタイルの配信です。解答はTwitterに書き込む形式で、正解者が出る度に画面上でカウントアップされます。一定数の解答者が出るとクリアで先に進むことができるのですが、そこに現れるのは「SHOWROOMで五番目だった九条林檎」など過去の九条林檎の姿。クイズで彼女を探すことに参加しつつ、九条林檎の今までの歩みの振り返りも見せてくれる、4周年記念にふさわしい内容になっています。
謎解きはかなり難しく、時間がたつとヒントが入るのですが、このヒントも適切なさじ加減のため、しっかり最後まで頭をひねって考えられるのが見事です。特に最終問題の難易度の高さと作り込みはかなりのものなので、ヒントの出し方やコメント欄の試行錯誤も合わせて一見の価値ありです。インテリジェンスでファンを楽しませ、観終わった後に満足感を与えてくれるのが、九条林檎のエンターテイメントです。

【オリジナル楽曲】オノマトペディア【冬守しずく/Vtuber】

冬守しずくのオリジナル新曲は、ハッピーあふれる彼女らしい、楽しい作品。「ペコペコ」「ギャーギャー」のようなオノマトペ(擬音語・擬態語・擬声語)が盛りだくさんで、聴いていて音の心地よさでテンションもあがります。
歌詞をよく聴くと「コロコロ」と「ゴロゴロ」の濁点の有無、「ワクワクする」「ウキウキする」の微妙な差異など、日本語オノマトペが持つ繊細な感覚を伝える文化について軽快に紹介しているのがユニーク。日本語遊びの曲として(一部際どいジョークも混じっていますが)子供と楽しむこともできる作品です。

prism – 奇屋敷ゾンゾン【Official Music Video】

ピアノの残響音と三連符が心に残る、奇屋敷ゾンゾンのオリジナル新曲「prism」。ウィスパーボイスで夢の中から囁くような、それでいて芯があって一言ひとことを大切に噛み締めているような歌い方が印象的です。

少女性の強い単語であふれており、動画イラストもポップでキュートな色彩のMVです。同時に「観測所(サナトリウム)」「不死の奇跡」「ある孤独な蝶の見る夢」など、かなり気になる単語が続出します。これは奇屋敷ゾンゾンがホムンクルスであり観測所に住んでいる、ということを考えるとかなり意味深。

デビュー時に彼女が話していたいくつかの話題が、もしかしたら今回の曲に絡んでくる可能性はあるかもしれません。頭の片隅に置いておくと、「少女」が誰をさすのか、「君」「ぼく」がどういう関係なのかがイメージできて、今回の作品の深みがグッと増します。

【オリジナル曲】Little glow / 瀬戸乃とと【Music Video】

瀬戸乃ととのオリジナル新曲は、音楽などをはじめとした様々な表現活動に勤しんでいる人の心に刺さる作品だと思います。「借り物の靴では うまく走れず 何度も転んで擦りむいた この手には 何もない」というパートの、クリエイターのトラウマ感、ゾクッとさせられます。けれども「傷だらけで不格好でも この石が宝石になるまで」と歌い、這い上がり歩み続けていく力強さを見せます。
表現活動でぶつかる挫折と希望と努力を、瀬戸乃ととは力強く歩むひとりのVSingerとして歌い上げています。彼女のボーカルは決意表明のような凛々しいものであると同時に、聴く人に対しての救いを感じさせる優しさをも内包しています。

春猿火 #28「自由までの距離」【オリジナルMV】

ぜひとも仕事に追われる日々と戦う人々に聴いてほしい。春猿火のオリジナル新曲はブラック企業のむき出しの生々しさと、そこで苦しむ人々に喝を入れるがごとき痛快な作品。「もちろん定時も意味ないね」「ただ文句垂れずに働け」という重圧を直球で歌いつつ、理不尽の中で苦しむままでいいのかと痛快に突き刺していきます。

後半はさらにお金の問題のような生々しさを歌いながら、世間体を気にするなと歌い飛ばし、春猿火パワーが加速します。
かなり題材としてはギリギリな、応援ソングとしてだけでなく、仕事社会からの離反すらも感じさせるアナーキーな作品です。春猿火のぱきっとした発音の声は聴きやすく、かつ力強さ満点の歌声だからこそ説得力があります。かなり過激な発言も多いですが、歌ならこのくらいど派手に言ってくれる方が気持ちがいいというもの。仕事に疲れた時にはリピートしまくりましょう。

アカツキアライヴァル 歌ってみた / 黄舞ハスタ&赤神ニャル【#ボカロ懐メロ祭2022】

様々なシンガー・VSingerによって盛り上がった「#ボカロ懐メロ祭2022」。黄舞ハスタ赤神ニャルの邪神2柱による「アカツキアライヴァル」のカバーはその参加曲のひとつです。初音ミクと巡音ルカのハキハキとした声を活かした原曲をしっかりリスペクトし、ふたりのボーカルも言葉一つ一つがはっきりと表現。凛とした印象を与えるボーカル作品になっています。
特にサビのハモリとユニゾンのかっこよさは必聴。息をピッタリそろえつつ、メロディの並走と交差を繰り返す「最高のライバルを」の歌詞は、まるでふたりのことを指しているかのようです。デュオであることを最大限まで活かした作品に仕上げられています。

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