日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)の動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック！
「異世界転生したらしいな、へきる」第1話『異世界転生したらしいな、へきる』
声優椎名へきるがVTuber化する、というニュースが多くの人を驚愕させましたが、実際にアップされた動画を見てさらに驚愕。これは９０年代なのでは？ 「へきる星」の設定生きてたのか？
ブラウン管式のパソコンの中に現れ、椎名へきるの肉体が破壊されて概念だけ残った、というとんでもない展開からスタート。その後VTuberの身体を手に入れていきます。このVTuberのデザインも驚くほどにレトロで、驚き顔やハート目、話数のロゴデザイン、映像の画質など、９０年代のアニメ表現そのままです。
リアル社会で活動しているほうが「へきるアンドロイド」、こちらのVTuber「碧流」がほんもの、というあたり魂のあり方など、かなり独自のバーチャル感を持って活動しているのがユニーク。とりあえずミートくん状態の身体を集めるようなのですが、まずは毎週土曜日更新とのことで、椎名へきるとキングレコードの本気が見られそうです。
【#衆院選2021】今回の争点・強制子作り許可証とは？可能性とその問題点は？投票前に徹底解説 #選挙に行けば未来が変わる
タイトルからしてめちゃくちゃなのは、餅月ひまりだからしかたない。本職である太田区区議会議員のおぎの稔との対談を行いました。餅月ひまり曰く、今の選挙で争点になっているであろう強制子作り許可証を真剣に考えるというもの。
もちろんそんなものがあるわけがなく、エロゲ（餅月ひまりチャンネルでは規制対策としてﾍﾎゲと呼んでいます）の中の話です。餅月ひまりは頑なに強制子作り許可証についてゲーム内視線で語り続けますが、おぎの稔は冷静に現実と照らし合わせて諭しているため、最終的には法律の勉強になる配信です。ノリがノリなのでﾍﾎゲーマーには絶賛おすすめしたい内容です。
ふたりは以前も対談でコラボをしています。こちらもﾍﾎゲ内の「ドスケベ条例」について真剣に語るシミュレーション的動画。ブーストのかかる餅月ひまりと、終始冷静なおぎの稔のやりとりがユニークな動画です。
おぎの稔はVTuberとして積極的に活動もしており、先日は様々なVTuberと協力して、選挙に参加する啓発動画もアップしていました。かなりの数のVTuberが参加している映画調のハイクオリティな動画を、VTuberのエニルが編集して作成しています。
【ハロウィン×水族館】オバケな魚たち【 #Vtuber】
水族館大好きサメ人間VTuber大歯メグと墓守キアリがアップしたのは、ハロウィンっぽさを感じられる魚紹介動画。まるで女性の長い髪の毛のように見えるカミクラゲ、ミイラの包帯のようにボロボロに見えるボロカサゴなど、かなり珍妙な魚たちが続々登場。確かにハロウィンっぽい、と感じさせる容姿と生態をひとつひとつ丁寧に映像と共に解説してくれています。
大歯メグはその他にも、水族館で撮影した様々な映像や写真を元に、かなり詳しいうんちくを語ってくれるVTuber。こんなのいるの！？という驚きから、誰もが知る海の生き物たちのユニークな生態まで楽しめますので、ぜひ他の動画もご覧ください。
【生命科学】 #7 Halloween といえば昆虫ですよね 【Vtuber】
「Halloween といえば昆虫ですよね」と言われたら、いやいやどんなこじつけ？となってしまいそうですが、あやつじ昆虫チャンネルにアップされたこの動画の２分めくらいまで見ればその意味がわかります。かなりびっくりな内容なので、ぜひ見てみてください。最初は出てくる用語が難しいのですが、途中から一気にわかるようになって面白くなることうけあいです。
直球な昆虫の話、というよりはかなりユニークな角度から切り込んで昆虫の話につなぎ、それを科学的根拠から説明していくのがあやつじスタイル。そのため、難しい話でもかなりとっつきやすいものばかりです。
たかりにいくぞ【椎名唯華/でびでび・でびる/その他もろもろ/にじさんじ】
ハロウィンには数多くのVTuberが企画や歌で場を盛り上げました。いわば「与える側」。椎名唯華とでびでび・でびるが行ったのは「もらう側」。他のにじさんじライバーなどの元に逆凸をし、トリックオアトリートするという、かなり強引なもの。ふたりの普段のキャラクター性あってのものです。
どこまでお菓子をせびれるかアタックするふたりと、それを優しく迎える人、いなす人、振り回される人と、反応が楽しい配信です。中でもふたりのことをよく知っている鷹宮リオンの切り返しは見事。なるほどこれは、怖い。エデン組のコラボ配信中に乗り込んだ際のカオスっぷりも見ものです。
ちなみに昨年は「お菓子の名前当ててもらうまで食べれない」配信をでびでび・でびるが行っていました。逆凸で先方側もおいしいことになる、実にバランスのいいエンタメを提供してくれるあくまです。
【#VRoid】VRoid Studio正式版ついに来る！！機能チェック配信
ついにVRoid正式版が配信されました。これが全くの別もの……なのですがそもそもどこが違うのか？ 普段からVRoidモデラーとして活動しているLUCASが、プロフェッショナルな視点で解説している、見ておいて損のない内容です。
基礎ビジュアル的に、いわゆる「VRoidっぽさ」が皆無になったところから、まつげの角度や重ね着などの変化、増えまくったスライダーなどをひとつひとつ分析・解説。いかに正式版がパワーアップしたものなのかを、実際に動かしながら見せてくれます。
ほとんど利点だらけなのですが、唯一今までのVRoidからのコンバートがしっちゃかめっちゃかなところだけが欠点。ここについても触れていますので、今まで使っていた人もぜひチェックしてください。
バーチャル地味ハロウィン2021 を見る配信
最近定番になりつつある、伝わりそうで伝わりにくい仮装をする「地味ハロウィン」。これをVTuberでやろう！という企画を立てたのが三珠さくまる。くあせふじこと共に、Twitterのハッシュタグであがったバーチャル地味ハロウィンを見ていきます。
「押しボタン式なことに気づかず信号待ちしてる人」「電柱と塀の間行けると思った人」など、VR空間を自由に使った仮装が次々登場。特に注目したいのは、バーチャルアバターあるあるや、VTuber配信あるあるの地味ハロウィン。VR経験者にしかわからないような地味ハロウィンは、狭くマニアックなほど笑えてきますし、伝わらない人には全くわからないものばかり。顔の動きについてこないメガネや、配信中に水を飲むVTuberなど、VTuber好きで分かる人ならニヤリとできるネタが続々出てきます。
ものすごくハイコンテクストなネタも、しっかり三珠さくまるが解説してくれているので、安心して見てみてください。VTuber発掘的な側面も持ち合わせているので、面白いと思った人はぜひ検索して、チャンネル登録しましょう。
なお三珠さくまるは、正式版が出たVRoidの超初心者向け講座もアップしています。動画の通りにやればサクッと作れちゃうレベルでわかりやすいので、こちらもぜひ。
逃げるは普通に恥 企画【卯月コウ/にじさんじ】
世の中色々な募集企画がありますが、VTuber卯月コウにしかできない味の配信がある。今回彼が行ったのは「逃げるは普通に恥」配信。視聴者の逃げた経験を集め、読みながら共感したり分析する配信です。人生をありのままに噛み締めよう。
結果よかった、というのもあれば、やっちまったなとか、やりきれないなとか、かわいいじゃんというものもあり。後味がいいとは限らない、結果「逃げた」という経験談が多数集まります。卯月コウの配信が見せてくれる、傷の味をよくわかっている視聴者が多いため、人生のビターな部分を語る文豪が集まっています。
コンカフェで客が怖くて逃げた話、４歳の時薬がいやで逃げた話、エンジョイで入った部活がガチで怖くて辞めた話、などなど「それは辞めてよかった」と見るか「辞めちゃったか」と見るかは人それぞれ。中には、声優事務所の講師が怖すぎて辞めたけど今はイラストレーターになって幸せ、という話もあるので、恥を忍んで逃げる良さもちゃんと感じられる、しみじみとした配信になっています。卯月コウがこういう話題を否定せず、かといって過剰に持ち上げず、じっくり話を読んで感じてくれるから、彼の配信は唯一無二のものになっています。
【アニメMV】えのぐ – BRAVER（2021年高校野球 都道府県別大会テーマソング）[Official Music Video]（MV Size）
鈴木あんずの高らかな歌声からスタートするえのぐ新作MVは、フルアニメーションで４人のアイドルとしての歩みを描いた、青春力大爆発な作品です。日常の様子から、練習の日々、旧アイドル衣装、そしてえのぐファンたちの日常……。数多くの応援の言葉が４人にSNSで次々届く様子は、ファンなら自身が重なってぐっとくるものがあるはず。
「2021年高校野球 都道府県別大会テーマソング」ということもあり、非常にパワフルなエールを送る曲調になっています。個々がソロパートで優しく歌う場面も、４人の声が重なり合って力強く応援する場面も、極めて前向き。各々の声の伸びの良さもどんどん磨き上げられ、サビの「もっと遠くへ！」などの部分はエールを越えた迫力すらあります。前へ前へと歩みを止めず進んできた、不屈のアイドル道を見せてきた彼女たちだからこその、重みのある歌声になっています。
Viking / le jouet (Official Animation MV)
緑仙、夢追翔、加賀美ハヤトのユニットle jouetの新作MVの作り込みが尋常じゃない。３人が得意としたハードなロックを全力で歌うスタイルもさることながら、とにかくMVが動くのなんの。海賊（空賊？）になった３人が争う短編アニメーションなのですが、カットごとのレイアウトが非常にこっており、バトルシーンもパースが付いてぐいぐいと動きます。TVアニメと遜色のないレベルかもしれません。スピード系の緑仙、パワー系の夢追翔、ボスポジションだけどあとから仲間になる加賀美ハヤトと、キャラクター性の「解釈一致」感も半端じゃない。
VTuberがユニットとして活動する際、それぞれのビジュアルとキャラクター性が倍増しで乗ってくるため、よりストーリー性は強くなるもの。これを手の混んだ音楽とアニメーションで表現してくれました。作詞作曲はぼっちぼろまる、英語歌詞は江戸レナという鉄壁の布陣なのも要チェックです。
３人ともごりごりの実力派ボーカリスト。ここまでのクオリティのMVはかなり大変だとは思いますが、今後どんどん曲を披露して、アルバムを出したりライブをしたりしてほしいものです。
NO UDON NO LIFE【緋赤エリオ/オリジナルソング】
すさまじい轟音ではじまるハードメタル曲……なんですが歌っているのはひたすらうどん。これを聴けばうどんが好きになるオリジナル曲を緋赤エリオが披露しました。「UDON」の響きも含め全体的に音の韻の使い方がうまいこともあり、ものすごく聴きやすい作品です。
曲はかなり本気で作り込まれていて、色々なリズムや演奏法や歌唱法を混ぜたミクスチャースタイルの作品です。特に自由に跳ね回るギターとスラップ多用のベースは、UDON愛を叫ぶパワフルな緋赤エリオの歌声を押上げ、曲のクオリティを高く押上げています。
ストーリー性の強い楽曲、キュートポップ、と来てUDON。あらゆるジャンルの曲を力強い歌唱力で表現しつくしていく彼女、今後の音楽の幅はどんどん広がっていきそうです。
『Chienia』 リオネル【 Official Music Video 】
ファンタジーな世界観と映像演出の巧みさが魅力のリオネル・エレオノール・ド・シィアニアがついにオリジナル曲を発表しました。６拍子のメロディを用いて、リオネル本人の優しい歌声をしっかり活かしながら、シィアニアの森をより深く感じることができる楽曲です。
ハイファンタジー世界の住人として、リスナーを魅惑的な世界にいざなってくれるVTuberのリオネル。今回の楽曲もそのスタイルは崩すことなく、今までの３年間の歩みの振り返りやファンへの感謝、これからの歩みへの決意が見られます。「みなと生きる すばらしき このせかい まもりたい」という一節に、思いが詰まっているかのよう。映像の中にも多くの魅力的なファンタジー要素が盛り込まれており、今後もリオネルが住む世界を楽しませてもらいたいと感じる一作です。
【】 ヴァンパイア／葛葉 歌ってみた 【】
VTuberの間で幾度も歌われている大人気曲「ヴァンパイア」。これを本家本元のヴァンパイアがハロウィンに歌ったとなると、説得力は桁違い。それだけでなく、男性だった葛葉が女性の姿で歌ったものだから、まさに「あたしヴァンパイア」。ファンを喜ばせてくれるサプライズでした。
元々低音強めのセクシーな歌声が魅力の葛葉。今回もそこは崩していないのですが、立ち絵の女体化葛葉ですっかり、女の子にしか聞こえなくなるから不思議。
この女体化姿は「サーニャ」と呼ばれており以前から語られていたのですが、新モデルとして雑談配信に登場、更にファンを驚かせました。一夜限りのサーニャの妖艶な姿、目に焼き付けておきましょう。
【歌ってみた】好きだから。 / Covered by 久檻夜くぅ【ユイカ】
抜群の切なさと儚さ表現。久檻夜くぅの新作は学生の両片想いを描いた作品のカバーMVです。元曲は学生のアンニュイさを描くような歌い方の作品ですが、これを久檻夜くぅはより一層切なさに振り切って表現、聞くだけで胸が締め付けられるような作品に仕上げられています。動画も横並びになって目を合わせられないふたりとして再解釈されており（原曲は前後並びです）、より近くて遠い、伝えたくても伝えられない思いを歌った久檻夜くぅ作品としてぐっと完成度をあげています。
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