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VTuber 2021.10.03

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(9月25日~10月1日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)の動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

今回紹介した動画のYouTube再生リストはこちら

【#43】茨ひよりの焚き火【いばキラVtuber 茨ひより】

茨城県公認VTuber、茨ひよりによる焚き火動画がアップされました。30分間、ただ焚き火を見つめるだけなのですが、風情は満点。この手の焚き火動画は世界中でも人気ジャンルで、パチパチという音がかなりのリラックス効果を与えてくれるようです。

この30分は、遠くに見える筑波山を取り囲む空が暮れて、静かに夜に包まれていく一瞬を捉えている瞬間が切り取られた貴重な映像でもあります。滑らかに夜の帳が下り、波がさざめく中、茨ひよりがあくびをしたり遠くを見たりのびをして体操(県民体操だそうです)したり。茨城に流れる時間がそのまま感じられます。
焚き火による彼女の影の付き方や光の当たり方の描写は必見。かなり高い技術が駆使され、自然に撮影されている映像表現としても見る価値あり。焚き火の音、波の音、生き物の音……寝る前のASMR的動画としてもおすすめです。

ギターバトル勃発!?

キュートでシュールで、どことなくアイロニーあるいはナンセンス。不思議な世界観でカルト的人気を博しているまりの歯(まりさんの歯らしい)が新作をアップしました。今回は「ギターバトル」がテーマ。まりの歯が演奏するEmコードは人の心を揺さぶる、というオーディエンスからの声があったものの……?

コンテンツ性や音楽表現など、根底にある話題は聴いていて刺さるものがあるようなないような……見る側の感情で受け止め方が左右される作品です。笑いながら見られる構造なのに、中にはグサグサに言葉が刺さる人もいると思います。特に「アンチコメント」の意味については、ちょっと考えさせられるような、そうでもないような……。言葉選びが巧みなこの動画、濃い内容を短くまとめているあたりに動画作成技術を感じます。

新型コロナ 自宅療養中に用意しておいて助かったものの紹介

小町あかねがアップしたのは、今世界中の人が見ておいて損のない内容。新型コロナ罹患から回復した彼女が、自宅療養で必須だと感じたものを、経験から紹介しています。

まだまだ広がるコロナ禍。VTuberでもたまに、コロナで休養している人が出てきています。備えあれば憂い無し。字幕が入っていて見やすい上に、声が優しく聴きやすいこの動画は、みんなで知っておくべき事前知識として家族で見てほしい内容です。

ガチで就職面接受けたら、ミライアカリは採用される?

ミライアカリが就職面接を受けました。といってもシミュレーションアプリ的なものではなく、アニメイト横浜ビブレの店長の大谷氏が登場、ガチ面接をしていてびっくり。面接内容は動画っぽさもありつつ、かなりリアルでした。

ミライアカリはいつもの明るさでかっ飛ばしているものの、あちこちに良いポイントがあり、それを大谷氏は鋭く見抜いています。就職試験の時何が必要なのか、これから就職やバイトの面接がある人は、楽しく見て理解できる内容です。

それでいて、ちゃんとエンターテイメントとしてはレベルが高いです。ミライアカリが語るネタの数々は大事なところをおさえておきつつも、やっぱり視点が斜め上。加えて大谷氏がかつてバンコクの支店長だったことなど、とんでもない経験を数々積んできた話題も飛び出し、想像以上に濃い会話になっています。関西人的なツッコミのスピードがまた、ミライアカリのボケ倒しとぴったりマッチ。このふたり、何かでまたコラボをしてもらいたいです。

【重大発表】Live2D公式のトラッキングアプリが出ます!#nizimaLIVE

Live2Dモデラーとしても活躍中の乾物ひものが、実際に関わっている新作アプリ「nizimaLIVE」についての紹介動画をアップしました。これはLive2Dの公式アプリで、実際どのくらい動くのかを自身のボディで見せてくれています。今回の動画は気になる人向けで、どのくらい簡単に操作できるかがコンパクトにまとめられているため、入門動画としてもってこいです。

この動画を一番見てもらいたいのは、すでに「nizimaLIVE」を使う予定の方。ダウンロードから始まり、使い方についてはほぼ押さえてくれているので、わからなくなったらこの動画を追っていけばうまく行く、お手軽利用辞典的要素のある作品。また上級テクニックについても紹介しているので、興味のある方はブックマークを強くおすすめします。

🔴 冷血ピアノ100曲耐久 【ピアノVtuber】 #いとい生放送

イトイがタイトル通り、ピアノで100曲引き続けるというとんでも企画を実施しました。その時間なんと10時間半。表現力豊かに、オリジナルのアレンジをたっぷり入れて弾き続けている様子は、どこから聴いても楽しめます。流行曲、アニソン、ジャズナンバーと選曲は幅広いです。概要欄にタイムスタンプがあるので好きな曲から聴いてみてください。

見てほしいポイントのひとつは、ピアノを弾く指のトラッキング精度。ほぼ完璧に演奏時の指をトレースしており、イトイの繊細な演奏感覚がちゃんと伝わってきます。
人間らしい血の通った楽器の演奏再現は、VTuberの3Dトラッキングの鬼門でした。しかしここ2年くらいで急激に技術が進化し、個人レベルでもピアノ演奏の再現がここまでできている、というのをぜひ見ていただきたいです。

【#夕刻ロベル王】この5人のなかで、誰が一番夕刻ロベルかを決めます。緑仙/神楽めあ/でびでび・でびる/夕刻ロベル/風見くく【因幡はねる / あにまーれ】

因幡はねるがまたしても、とんでも企画をやってくれた。ホロスターズの夕刻ロベルを中心に、緑仙神楽めあでびでび・でびる風見くくを呼び、全員が「夕刻ロベル」になる、というシュールな内容。本物の夕刻ロベルならわかるはず、というクイズを出題していくバラエティ企画です。

この一回のためにファンから夕刻ロベルのイメージを募集したり、知人VTuberやホロスターズメンバーに夕刻ロベルについてのリーク情報をもらったりと、下準備が半端じゃない。内容も「プライベートに関するリークを集めました、リーク者が誰かを当ててください」という「大炎上!?文酒砲クイズ」というアイドルスキャンダル的なものや、「視聴者から集まった夕刻ロベルのイメージに混ぜた、因幡はねるが作った嘘のイメージを当てる」という「恥ずかしドボンクイズ」など、クイズの形式にオリジナリティがあります。もちろん因幡はねる一人が制作。

夕刻ロベルいじり配信ではあるのですが、実は最後にあることが起こり、夕刻ロベルがいじられた内容もちゃんとプラスな意味合いがあったりと、見ている人も参加者も夕刻ロベルも幸福になれる内容でした。因幡はねる企画はどれだけめちゃくちゃにいじっても、必ずみんなが美味しい気持ちになれるので、安心して見られるエンタテイメントです。

加えて神楽めあやでびでび・でびると言ったバラエティの達人参加者がおり、そこに全幅の信頼をおくことで進行を盛り上げているのも、因幡はねるの采配手法の一つ。正直一人でやる企画としては、準備段階からすでに簡単に真似できる領域ではないのですが、VTuberエンタメのお手本的な例として見る価値は確実にあります。「漫画王決定戦」や「バ美肉ラインを探せ」など、VTuberの間でも非常に高い評価を誇る企画は数多くあります。

改めて見ると、夕刻ロベルをみんなが愛していたからできた今回の「夕刻ロベル王」。本人は誕生日を迎え、歌ってみた動画をアップしています。みんなを楽しませたい、明るく面白いことをしたい、という彼の「らしさ」がそのまま反映されたような、魅力の詰まった作品です。

夢追翔 MV「オリジナリティ欠乏症」(Kakeru Yumeoi – Originalityless)

シンガーソングライターの夢追翔は、毎回オリジナル曲を出す度に摩耗してしまうんじゃないかと感じるほど、魂をぶつけた歌詞を書いています。今回は「投稿者のオリジナリティ」がテーマ。

「性懲りも無く今日まで ツギハギツギハギ作って 投稿 評価 量り売り生命」と、評価されることを中心に考えて、ツギハギを作って削れていく心の有様のグロテスクさを表現。「誰も「僕」など願っていない」という、カバー元やインスパイア元頼りでであることへの苦悶があふれています。バーチャル・シンガーソングライターという、人目に付きやすい、かつ人気が出やすい自身の特異な立ち位置ならではの、あまり言いたくない赤裸々な部分をむき出しにしている彼。だからこそ、夢追翔の歌は聴く人の心をえぐってきます。

ただ彼の作品はネガティブさだけを歌うものではありません。どの作品でも、後ろ向きな気持ちがあってもいいじゃないか、他人に追いつけなくてもいいじゃないか、という心を忘れない。聴いていて最終的には、励ましと温かさをそっと残していくのが特徴です。今回もオリジナリティ不足でコピーになりかねない活動について、厳しく自身に叱咤をしつつも「インスパイアの中に鈍く光った僕のメロディ 見つけたいんだ そのためだけに 命の火を燃やしてる 」と、光の存在を信じている旨を歌います。ナイーブな歌詞は、迷いでうねるようなメロディに乗って、絶大なオリジナリティを輝かせています。

自分の弱さを知り、価値を見いだせないことを認め、後ろ向きを肯定した上で、次に進もうと必死に手をのばす。自分をさらけ出すことで、他の弱さに苦しむ人に共感で寄り添う。インターネット時代のつながりに生まれる悲しみと優しさを握りしめながら、音楽で戦い続けているシンガーです。

とろける哲学 – 長瀬有花 (Official Video)

脱力系バーチャル・シンガー長瀬有花の新作は、今までにも増して脱力度大。ゆるかわ女子の日常を描いた手書きアニメーションにあわせて、ゆったりした速度で散歩するのに丁度いいテンポの曲に仕上がっています。この曲スピードとメロディの塩梅は、脱力感の高い長瀬有花の歌声にドンピシャ。

ゆるーい作風ですが、これはとろけるような「哲学」でもあります。おとなでもこどもでもなく、どちらにもなる心で物事を考えて、悩んだり悲しんだりする。でもいつしか眠れば同じ。この人間の不思議な心の動きを、答えを出さずゆるっと突いているので、歌詞を見ながら自分なりに哲学できます。

長瀬有花は先日ソロライブ「プロムナード」を行いました(アーカイブは期間限定なのでお見逃しなく)。「多次元顕現実験ライブ」と称されており、最初は3Dモデルで登場、途中から実写になるというかなり攻めたものでした。以前からTikTokなどでも実写の長瀬有花は登場しているのですが、そこにいるのはあくまでもアクターではなく「長瀬有花」という存在。それを示すべく背景や世界観づくりは慎重になされており、ビジュアルも誰が見ても長瀬有花本人、と言った様子(顔は見せません)。次元を越えて、さらに長瀬有花の表現の幅を広げるべく、実験中のようです。

【MV】月虹 / 月虹まご【オリジナル曲】

月虹まごの初のオリジナル曲は、映像を見てハッとさせられます。フィルターなのかエフェクトなのか、画質と色味がかなり特徴的。カメラワークの使い方も巧みで、サビ部分の歌詞にシンクロするような表現も丁寧。雲の合間を突き抜けていくような見せ方も爽快です。舞台に立って観客に向かっていた彼女が、舞台袖にいるこちらに気づいて「わたし、あなたに出逢った」の歌詞パートで目を合わせる表現も面白い。MVだからこその面白さが詰まった作品になっています。

「Act.1」「Act.2」と場面転換そのものを歌に織り込んでいるため、物語そのものを見ているかのような構造になっているのもユニーク。一緒に物語を紡いでいこうと手をのばす彼女の歌声は、希望に満ち溢れている明るいもの。見終わると心地よさに包まれるような作品でした。

最強×最弱ガール / AZKi

珍しいカートゥーン調のアニメーションがかわいい! AZKiの新オリジナル曲は、バリバリ働く最強ガールであり、帰ってきたら部屋でだらけきってしまう最弱ガールになる女の子のギャップの悩みを描いた、この時期の新社会人にはかなり等身大な作品。「みんなが思ってるような”あたし”を演じたのはいつから?」という歌詞に心臓がキュッとなりそう。

表現方法によってはドロっとした内容になりかねないテーマですが、MVの絵柄のかわいらしさとAZKiの明るい力強さに振った歌い方で、極めてポップな女の子応援ソング的作品になりました。音作りもブラスの入れ方がかなりキャッチーなので、ぜひともドラマのED曲などで流れてきてほしい、と感じる気持ちのいい作品になっています。

【MV】LANDER / 杏仁しずく- LANDER / AnninShizuku (Official Music Video)

杏仁しずくのMVは、まず部屋にプロジェクタで投影しているようなタイポグラフィに驚かされます。なのでもちろん、手前にいる杏仁しずくにも文字は映ります。同時に彼女の影もしっかり壁に映され、遠近感がはっきり出ます。正面だけではなく斜めからの撮影もされているので、立体感マシマシ。カットを変えない場面転換も演出として使われることで、室内ライブらしさがバーチャルな形で再現されています。

実在感が半端じゃない映像にあわせた彼女の歌声はとても力強く、しっかりした自らの思いがひしひしと伝わるものです。表現者として胸を張って歌っているのが感じられるからこそ、この作品のポジティブさが心に残ります。曲とダンスがかなりわかりやすくまとめられているので、サビの部分はぜひライブで一緒に腕をあげて振りたいところ。なお曲はすでにデジタル配信中です。

杏仁しずくはボーカルもMVの作り込みがかなり凝っているので、今までの作品もぜひチェックしてみてください。

【MV】葛葉 / コントレイル

葛葉のオリジナル曲が発表された時、アクセスが集中しすぎてサイトが落ちた報告がでるという伝説が生まれました。そのくらいファンが待望していたのは間違い有りませんし、それに応えるだけの高いクオリティでした。今回作詞に葛葉本人が関わっています。

間奏から二回目のサビに入るまでの曲の盛り上がりは必聴。まるで今まで葛葉本人の活動を追ってきたファンを、これから次のステップに連れて飛び出していくかのような加速感です。
今までの葛葉の歌作品は感情が強く表に出ている表現が魅力的でしたが、オリジナルソロ曲として初の今作はもっとダイレクトに、視聴者への思いをまっすぐ伝えようという思いが感じられるものになっています。冒頭の「君の色彩なく つづく絵は画けない」と歌う部分だけでも、かつてからのファンにはグッと来るものがありそうです。

【オリジナル曲】to you. / 苺咲べりぃ【Vtuber】

苺咲べりぃのオリジナル新作は、自身が作詞を手掛けたバラードソング。低音から高音までしっかりブレることなく、かつ感情をこめて歌い上げる歌唱力の高さは、普段から行っている数多くの歌枠で鍛え上げられたもののように感じられます。
ハモリパートの音の重なりが、明るい音なのに切なさあふれるように感じられるのも魅力的。しかも1番目とラストでは、全く別の聴こえ方になるのも見事です。逆光の背景イラストも彼女の歌にシンクロし、エモーショナルなMVになっています。

【originalsong】最強☆縞パン伝説【Vtuber/絵守未來】

https://www.youtube.com/watch?v=OZqgTRyTQgY

絵守未來の新作は気持ちがいいほど思い切った電波ソング。「みんなーいっくよー」の後に入る高速歌詞の00年代ナード感は、ネットのオタクならテンション上がること間違いなしな曲構成。ネットミームもはさみながらとことん縞パンのことを歌う内容は、脳みそを溶かしてハッピーにしてくれます。

合いの手に麻倉結衣馬車道はげみ羽柴紅魅夏目つづりが参加したことで、スピード感とノリが抜群にいいです。絵守未來の歌声は徹頭徹尾キュートなので、頭をからっぽにしてライブで聞いて騒ぎたい作品。アニクラ・Vクラでかけても大盛りあがりになりそうな、ハッピー電波チューンとして完成度激高です。

【THE FIRST TAKE】アイドルVTuberが寝起きでシル・ヴ・プレジデント歌ってみたら今回もいろいろ情報が凄かった【琴みゆり/獅子神レオナ/姫熊りぼん/白音ゆき/丸餅つきみ/犬望チロル】

Re:AcTメンバーが集結して「寝起きで歌う」というむちゃくちゃな企画を犬望チロルが行いました。今回で二回目です。歌うのは「シル・ヴ・プレジデント」。参加しているのは琴みゆり獅子神レオナ姫熊りぼん白音ゆき丸餅つきみ、そして犬望チロルの6人。
寝起きなので喉はガラガラ、頭はぼんやり。序盤はもうバラッバラ。録音中なのに炭酸ペットボトルを開けるフリーダムなメンバーも。歌詞が見えないのも寝起きだから仕方ない。歌っている最中にアラームが鳴るなどのハプニングも。

アイドル番組の寝起きドッキリ的な、普段と違う様子が楽しいシリーズです。ぐちゃぐちゃになればなるほど面白いし、個性もちゃんと見えます。後半になるにしたがって目が覚めてきたのか、歌がまともになるのも楽しいです(元々全員歌はうまいです)。

前回は「うっせえわ」でやっていましたが、こちらもドタバタ生活音が入ってユニーク。「クソだりぃな!」の部分は心の声なんじゃないでしょうか。

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