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VTuber 2021.01.24

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(1月16日~1月22日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)の動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

今回紹介した動画のYouTube再生リストはこちら

【 Vtuber必見?! 】3Dなつくりのヒミツ、教えちゃいます♡【 黄ノ星つくり ZEROProject 】

黄ノ星つくりが自身の3Dモデルをどう動かしているかの解説動画をアップしました。ヘッドマウントディスプレイや高価なトラッキング機材は使っておらず、カメラの前で身体を動かしているだけであることを紹介。極めてシンプルです。

AzureKinectのカメラで自身の姿を撮影してトラッキング、3teneを使用してモデルの読み込み。身体を動かせる幅の大きさもさることながら、表情やエフェクトもキーボードで動かすことが出来るすぐれもの。フェイストラッキング専用機材は無いようです。
どのくらいの精度で動くのかなどは動画で実践しているのでぜひ見てみてください。家の中で3Dモデルを動かす簡単な手法のひとつとして参考になるはずです。

キズナアイ声変わった件について本当のことをお話しします。

キズナアイは「バーチャルYouTuber」としてデビューし、常にトップを走る「親分」と長く呼ばれるだけに対外的注目が集まり続けている存在。であるがゆえに「バーチャルYouTuber」「VTuber」という概念の疑問をぶつけられがちです。
今回は特に「中の人」とか「声が変わった」という話題について、スパッと反論。「中の人なんかいるわけない」「成長はするもの」という部分を、わかりやすく叩きつけています。
現在「バーチャルYouTuber」「VTuber」の言葉の幅はとても広くなり、「中の人のアバター」という考え方もありになってきました。しかしキズナアイはあくまでも「AI」であり、「YouTuber」を「バーチャル」になぞっている存在。ここは現在に至るまでぶれていません。なので他のVTuberとの比較で認識の齟齬が生まれることはありえそうです。バーチャルYouTuber=キズナアイ、と考えるのではなく、「キズナアイ」という1存在として捉え直すきっかけになるような動画でした。

【九条林檎×コンフォートホテル】業界初!泊まってみたレビュー【コラボ企画第一弾】

VTuberのお仕事として色々なPR案件がありますが、宿泊施設の案件ははじめてかもしれない。九条林檎が行ったのはコンフォートホテルに実際にでかけて宿泊し、紹介するというもの。元々「良いものをしっかり紹介する」という、案件と見間違いそうなクオリティの動画を多く上げている九条林檎なだけあって、今回はコンフォートホテルのいいポイントを大量に集め、具体的に紹介しています。

ホテルに行って「ドングリ図鑑」に目をつけて蔵書のセンスを褒める、というソムリエのような解説。上っ面ではない、ホテルのこだわりの根底をつかんで語っています。元々語彙力が豊富で語りのうまい彼女、今回の紹介動画はその力を遺憾なく発揮し、ホテル周辺から部屋の中や施設や飲食まで解説しています。
彼女が実際に訪れている演出が数多くあり、テレビの旅行番組を見ているような感覚に。現実世界に飛び出したVTuberが解説・紹介をする動画は、目を引く宣伝効果として今後どんどん需要が高まりそうです。

大縄跳び系Vtuber

バーチャルリアリティの面白さのひとつは、なんでもないものをなんでもなく仮想で再現すること。緑仙のチャンネルにアップされた動画は、ドーラシスター・クレアのcrec.3人で大縄跳びをするというもの。今までもにじさんじでは3D縄跳びを何度もしてきましたが……。

動画内では全く触れていませんが、縄を自然にトラッキングできていることにびっくり。今までの3D縄跳びでは縄は再現できていませんでした。ジャンプだけでなく、緑仙とドーラがシスター・クレアを縄跳びでぐるぐる巻にするシーンまでほぼ再現できています。
にじさんじではスタジオでの3D収録がものすごい頻度で行われるようになりました。その中でしれっと新しい技術実験が多数行われています。ピンポン玉をトラッキングした卓球、バンド演奏、ツイスターゲーム、ローション相撲などなど。ひとつひとつはまだ実験段階かもしれませんが、それらの技術が重なった時、大きな技術進歩が起こりそうです。にじさんじで3D運動会をやる、なんて日も近そうです。

ADHDのみんなが本気でヤバイと思った瞬間9選【特徴】

黒井先生は自身のADHD体験を軸に、知識の裏付けを元に解説していくVTuber。今回は特殊回で、視聴者から集まった「ADHDで本気でヤバイと思った瞬間」を紹介しています。

1億円の商談がパーになる、など強烈なものをはじめ、多様な「ヤバイ」が紹介されます。ひとつひとつ見ていくとADHDの症状としてどのようなものがあるかがわかる内容にもなっています。こういう問題の当事者だった場合一番悩むのは「これはADHDだからなんだろうか?」という線引かもしれませんが、そのあたり気になる方は、是非黒井先生の過去動画もチェックしてみてください。

VRoidで小物3Dモデルを作ってみた!【3Dモデリング】

衛星ライトがアップしたのはVRoidを使った実験動画。VRoidは人間型の3Dモデルを簡単に制作するためのツールで、ものすごく自由度は高いです。ではVRoidを使って小物もつくれるのではないか?という疑問の検証。実際に完成まで作成しています。

試行錯誤を重ねて生まれたアイテムは、かなりそれっぽいクオリティになっています。特に自由に動かせる髪の毛パーツを用いれば、円形のものは作れそう。手間はかかるけれども。
制作過程は飛ばされていますが、めちゃくちゃ大変なはず。ラストに出てくる制作物は、おそらくVRoid史上初だと思われるので必見です。

ブームが落ち着いた今鬼滅について語る【最終巻感想】

マンガやアニメについて絵を描きながら語るVTuberのいぬじま。今回は話題になってなってなりまくった「鬼滅の刃」の最終巻について、一旦落ち着いた現段階だからこそのマンガ描写論を語っています。絶賛された理由、いまいち乗り切れなかった人がいる理由について、マンガ演出技法の観点から細かく説明しています。

この作品の持つカタルシス、絶対悪である無惨の表現手法、戦闘シーンのバランス、少年マンガ的というよりは「鬼滅らしい」と言われるポイントなどなど。作品の盛り上がったシーンのイラストを何枚も手書きしていく様子を見ながら、なぜそこが印象に残るのか考えつつ見ることができる動画です。

ポケモン世界の住人からのお気持ちになります【にじさんじ/月ノ美兎/樋口楓/卯月コウ/ジョー・力一】

とあるポケモントレーナー|note

月ノ美兎樋口楓卯月コウジョー・力一が行ったのは、「ポケモン世界の住人が書いたnoteの記事を読む」というかなりバーチャルがバーチャルしている配信。わざわざこの一回の配信のためにnoteの記事を4人が、なりきって書き下ろしているというものすごい手の混んだ内容です。

noteで「お気持ち」と揶揄されがちな批評文体のあるあるを、ネタ化して見せてくれます。noteテキスト文化をじっくり味わってきているのを感じられる4人の文章。味を濃くしてエンタメにするリスペクトも感じられます。嫌味はないバランス感覚、主張に共感できる部分できない部分のさじ加減が絶妙。
またフィクションであるポケモン世界の住人になりきることで、現実社会の人間のありかたをうまい具合にシニカルにつついています。この世界での「ポケモン」は「リアル」なので、アニメではなく「ドラマ」と表現するあたりに繊細な配慮が見られます。
加えて4人のポケモン愛が存分に注ぎ込まれたnoteでもあります。ポケモンの世界に住んだ時どう感じるかの解像度が非常に高く、好きだからこその知識量でのびのび遊んでいるのが感じられます。
だからこそ、コメント欄のファンの書き込みもノリが抜群にがいい。この世界にありそうなコメントが「ポケモン」を共通項に書き込まれているので、ぜひnoteそのものの記事も御覧ください。

【#にじさんじ初対面対話バトル】ライバーは初めましての人とどれくらい話せるのか??【フミ/相羽ういは/轟京子/西園チグサ/夢追翔/朝日南アカネ/舞元啓介/星川サラ】

フミ相羽ういはが行ったのは、「にじさんじ内のライバーで初めましての人同士はどれくらい話せるのか」の実証実験。ただそれだけではつまらないのでそれぞれ一つ際どい質問を用意、会話の中にばれないように入れることが出来るか、という課題をまじえて、それを見抜くバトル形式になっています。


100人以上いるにじさんじだと、直接話したことがない相手がいるというのも無理はない。とはいえ舞元啓介星川サラがコラボなどで直に話したことがなかったのは意外。
お題がひどすぎるのでほぼ瞬殺状態です。そしてフミ・相羽ういはの個性もあってか、地雷を平気で踏む設問ばかりなので、一部地獄が展開されています。
ただ3通りの組み合わせで「初対面」の質が全く異なっており、エンタメとして成立しているのがさすがライバー。轟京子西園チグサはお互いコミュニケーション能力激高な上ポジティブ思考なので、お互いを引き出し合うのがうまく、あっという間に仲良しに。夢追翔朝日南アカネは双方の課題が重すぎて序盤ふわふわしているものの、課題を達成した後は音楽談義で大盛りあがり。
きつすぎるお題ながらも、舞元啓介・星川サラはそれ以上に地雷を踏み荒らしていて面白い。一組15分と一見長そうですが、見ていると「お題」「話したいこと」で見どころがはっきりしているので、あっという間に終わります。ぜひデュエット曲など、この組み合わせでコラボをやってほしいところです。

旅行好きな朝日南アカネは、西園チグサと名古屋仮想旅行の配信を行っています。元々北海道京都滋賀などもシリーズでがっちり写真で旅行解説をしています。今なかなか行けないご時世ということで、みんなで旅気分を味わえるようトークを聴かせてくれます。

memex – Phantom Destination MV

すさまじく通る高音のボーカルと、疾走感あふれるビート、響きうねるベースに、狂い踊るキーボードとギター。memexの新作は、普段からパワフルなふたりの頂点を、さらに超える激しさを伴っていました。イントロのベースとドラムだけで魂がネット上に持っていかれそう。

キャッチーながらも歌いこなすのがかなり難しそうな曲を、ボーカル・アランが歌唱力でぶんまわす。視聴者に殴りかかってくるかのごとく迫力満点な、memex節全開の作品です。ソーシャルネットを題材にした動画には2人の姿はなく、インターネット概念の表現が次々と飛び出す特異なMVになっています。生きる曖昧さと、孤独を抱えつつネット上で自らを表現することに切り込んでいる歌詞にもぜひ注目してください。

法螺話 (with Guiano) / 理芽 – Tall Story (with Guiano) / RIM (Official Music Video) #17

理芽の新曲はGuianoとのコラボ楽曲。「食虫植物」同様にMV内に理芽の姿はなく、実写映像のみになっています。白い部屋の中、コンテンポラリーダンスをする人間のみが映され続けており、見ていると曲との融合でクラクラさせられます。
音楽の浮遊感がとても特徴的。ぐわんぐわんと響く音にあわせ「人のことなんて知れやしないでしょ」と続ける理芽の歌声は、情に満ちているのに淡々とした独特な味わいがあります。人の心を「おばけは人前にしかこない 月は見ている時だけ存在 それを信じるかどうの問題」という存在哲学に重ねた歌詞のような、つかみどころの悩ましい部分を歌にしてしまえるのが、理芽というシンガーの持ち味です。

[MV] モネ – モネ活宣言

オタク文化濃縮!という感じのモネのデビュー曲が公開されました。オタクラですぐにでもかけられるダンスチューン。作曲はバーチャルトラックメーカーのミディです。

ポップな色味と「萌え」力爆発の揺れる姿と声。オタクコールの「モネにゃ~ん」は音の響きが独特すぎるので、是非一緒に口に出して言ってみてください。ニコニコ動画風の弾幕やTwitterなど、オタクネット交流ネタも満載。世が世なら「電波ソング」と呼ばれていたのかもしれません。冒頭のコピペをはじめとし、2010年代初期インターネット感がたまらなく濃く出ており、しびれるパートだらけの作品になっています。

ゲームの中にいたらあれやこれやなんかが起きてうわーっとなって猫と混じった……という謎生い立ちのモネ。自己紹介の「世紀のバグ」という表現もユニーク。「かわいい」をゴリゴリに詰め込んだVアイドルになりそうなので、音楽動画をはじめとして非常に楽しみです。

ミソシタ -「詩核」

ミソシタがアップした歌のタイトル「詩核」、言い換えれば「ポエムコア」でしょうか。あるいは「詩を書く」とも「資格」とも読めます。
「個室」の中にいることで強くなる「孤独」な人間の証明としてのビートを歌い続けるミソシタ。今回も「俺ら」のバーチャルライフストーリーのアンセムになっています。
ただしバーチャルを通じてセカイにつながる熱量と頼もしさを語りながらも、どこか滑稽なところを忘れないのがミソシタスタイル。「バーチャルワールドに虹がかかる アップロードに二時間かかる」の韻の踏み方と腰砕け感、想像では無敵なのに回線に勝てない敗北感、両方あってこそのミソシタ。「不思議の国に迷い込んで まるでアリスみたいに冒険 全裸おっさんは今、少女 追い続ける 淫らな蝶々」というパートのインパクトも強烈です。確かにこれはバーチャルなら文字通りあること。ここに、夢があって熱いじゃん、と感じられる方はミソシタワールドの適性が高いはずです。

約束 – リリィ、さよなら。 – covered by 真綿スピカ

真綿スピカがアップしたのは、リリィ、さよなら。の叙情的な作品。原曲のエモーショナルさを増幅させ感情を前面に打ち出した歌い方は、入りの部分からぐっと惹きつける魅力があります。サビに向かうにつれてどんどん高まり、感情も溢れんばかりに。そして静かに思いを風に流すような表現力は見事。

バラード曲は特に、彼女の実力をフルに味わうことができます。がっちり歌詞を捉えて自分のものにし、世界に入りこむ歌い方に長けたVシンガーです。

Corruption | 大沼パセリ – covered by 神瀬よわ【歌ってみた】

歌を聴いた瞬間にはっとなって、最後まで流してしまうであろう歌声の独特さ。神瀬よわの歌声は、儚さ弱々しさが表現力の鋭い武器になっているため、音はとてもやさしくふんわりしているのに、気を抜いて聴いているとガツンとくる強さがあります。特にこの作品での歌声は、酩酊した曲の世界観に視聴者を飲み込もうとする力に満ちています。

癒やしの曲も狂いの曲もハッピーな曲もダーティな曲も、全部自分の表現にしてしまえるシンガーの神瀬よわ。MIXや動画も自身で手掛けているようです。現在は所属しているらいとあっぷがリニューアルするため動画が限定公開になっていますが、過去のアーカイブは再生リストから見ることができるそうなので気になる方はご確認ください。

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