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VTuber 2020.11.29

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(11月21日~11月27日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)の動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

今回紹介した動画のYouTube再生リストはこちら

【アニメ】#016 ツウハン機能

キトネは8月デビューで十数本のアニメーション動画をアップしている、ストーリースタイルのVTuber。元々人間だったという彼女は、AIロボットと友達になるために、自身の道のりを探すために、アミューズメント施設ハートホールで様々な機能に触れていきます。時々忘れていた記憶がふっと蘇ることも……? この世界がどんな場所なのかは今はふんわり触れられているくらいなので、まずは彼女をめぐるコメディな日々を楽しんでみてください。

アニメーション映像のクオリティが尋常じゃなく高く、動きが全員とてもキュート。ショートムービーにはネタが毎回仕込まれています。タイトルにある「○○機能」も毎回異なっており、新しい切り口で毎回楽しませてくれます。

元々人間だったというキトネたちがどういう人生(?)を送ってきたのかは今後語られそう。まだまだ記憶が漠然としている彼女と、独特な進化をしている世界ですが、いつも楽しそうなので、じっくり見守りたいところです。

6歳の女の子と自分たちのキャラ弁作ったら事故った件【 手作り弁当 / キャラ弁 】 #ひま食堂

ひま食堂はいい年の成人男子蒔田陽丸楓山蓮太郎の2人が経営する食堂を舞台とするVTuberですが、今回はそんな男たちの中に女性が! その年齢、6歳。スタッフの娘さんだそうです。
元気いっぱい、マイペースな女の子。仲良く意気投合して、彼女をノセてあげる陽丸と、置いてけぼりのいじられ役として女の子の笑いをとる蓮太郎のコントラストが非常に見ていて心地いい。成人男子と幼児の組み合わせって、ドラマ性が生まれるものです。

今回はフル実写です。ひま食堂は実写とバーチャルのボーダーが特になく、詳しい説明もなしで今までもやってきましたし、なによりそれが味になっていました。特に料理は実写じゃなければ伝わらないものも多いため、今回のような映像はこの映し方がベストのはず。陽丸たちの手も普通に出ていますが(VTuberは手を映さない事が多いです)、これも味。
大人の男性としての優しさが心地よい内容になっています。女の子とひま食堂回はシリーズ化してほしいところです。

絵描きのSNS発言は自由にやっちゃダメ?【Radio Closet. 48】ディープブリザード / れでぃくろ

お絵かき技術紹介を行っているディープブリザードが、絵の悩みに答える「Radio Closet」のコーナー。今回は多くのクリエイターが悩んでいるであろうSNSの使い方の問題。
色々な答えのある話題だとは思いますが、なによりディープブリザード本人がYouTubeとSNSで頻繁に発信する側として活動を続けてきたがゆえの、発言の説得力を見てほしい。彼は毎回「れでぃくろ」では話が冷静で、きつい批判などはほとんどしないのですが、「技術を磨く」ことに主軸を置いた筋の通った理念の元、ぼやかさずにはっきりと解答を述べています。今回も濁さず、スッキリとした言葉選びをしているので、おそらくかなり聞きやすいはず。ぜひ参考にしてみてください。

【たのしすぎ】Amazonで大人気の格安ドローンを超ド田舎で飛ばしてみた!!!

ぽんぽこは以前「ゆるキャラグランプリに優勝したらドローンの免許を取る」という公約をあげていました。そこで今回安めのドローン(6千円!)を購入して練習。その様子を撮影しました。
これができるのは、滋賀の郊外に住んでいる2人ならでは。住宅地では決してドローンを飛ばせないので、完全クリアな土地で飛ばせるのは非常に強い。

ぽんぽことピーナッツくんは、滋賀県の公式PRキャラクターになりたいという思いも抱いていたVTuberです。今回のような滋賀県っぽさあふれる実写系動画は頻繁にアップされていますが、中でも今回は「ドローンの撮影を見かけたどこかのおじさんが話しかけてくる」といういかにも田舎なほっこりするシチュエーションも。そんなアクシデントも含めて、ぽこピー動画は楽しさ満載です。

【新衣装】DJ TAKAMiY LIVE  light&dark 【#鷹宮リオン新衣装】

鷹宮リオンは以前からDJ配信を行っていましたが、今回DJ新衣装をまとって(しかもブラックライトなどバリエーションあり!)DJMIXライブ配信を行いました。画面下に映っている波形を彼女が随時いじっている様子も見られます。

ここでかかっているテクノ・ハードコア・トランス・EDMスタイルの曲は、鷹宮リオンのファンが作って投稿したもの。彼女が厳選し、それらをMIX。きれいにつないでリスナーをわかせます。これだけクオリティの高い曲がファンからたくさん集まったこと自体に驚き。鷹宮リオンとファンの才能が集って成立した配信です。

視聴者募集企画の多い彼女の人気の配信のひとつが、ファンが投稿した写真を活用したファッションチェック。ネタ衣装は少なめ、ガチで「おしゃれ」を追求した若い男女の写真を取り上げて紹介しています。過去にも何度か行っているのですが、今回もこだわった服装ぞろいで、キラキラと陽の気あふれる明るい配信になっています。

【誕生日配信】いい夫婦の日だからフラれてみた【聖女れりあ・概要読んでね】

聖女れりあが誕生日を迎え、お祝い配信が行われました。数多くのVTuberからメッセージが届いています。ただし普通のメッセージではありません。あらゆるシチュエーションでこちらが振られる、という失恋ボイスメッセージです。人によっては延々と推しVTuberから拒絶される地獄、人によっては厳しい言葉が飛び交う最高のご褒美。おそらく後者の方が多いと思います。需要大です。
「ありえない、死んじゃえば?」とケタケタ笑う隣の席のあの子を演じる緋笠トモシカ。「一生その顔見せんなよこのブス!」と罵る別クラスの同級生を演じる健屋花那。「まあ、
先輩だけはありえないけどね」と嘲り笑う演技が迫真のバイト先の後輩の弦月藤士郎。普段だったら絶対聞けない振りボイス満載。M心をくすぐりまくる神がかりシチュエーション満載。聖女れりあも大喜びでコメントを寄せています。色んな意味で贅沢なハッピーバースデー。

野良猫文野環、反省という名の大暴れ

以前自分の点P(胸の先端)を洗濯ばさみで挟む配信をしたところ可能して緑の汁が出たり、動画がBANされたり、それでも凝りずに他の人に「点Pを挟んで凸をしてもらう」という無茶を続けてきた文野環。運営から苦言を呈された(文野環談)彼女、反省文を書くことになりました。反省文に興味のない彼女が反省文を書いたらどうなるかは予想の通りで……。

その後事務所に行って謝罪をすることになった文野環。運営が胃を痛めすぎて「もう世話しきれない」と言われたとのこと。決してにじさんじを辞めたいわけではないので事務所で謝ることに。生々しい空気感の中(スタッフも実際いたらしく)、前回書いた大変アレな反省文を読み上げる文野環。視聴者のほうがヒヤヒヤする展開になります。だというのに、どちらかというと宣戦布告のような状況に。

そして行われた「初配信」という名の配信。序盤は「にゃ」と語尾につけて品を作っているものの、途中からスタッフ見守る中般若心経の写経をスタジオで行うという前代未聞の配信に。野良猫、凝りない。媚びない。自分を曲げない。流石にどうしようもなく今を生き過ぎている。
運営からの「嘘つくのやめてください」というカンペ。抗う文野環。どこまで本気かわからないけれども運営への同情が止まらない怒涛の反省(?)配信でした。「文野環」は「ネット流行語大賞100 2020」にノミネートされています。このギリギリ感と虚実のわからなさ、とてもインターネットです。

ヰ世界情緒 #08 「斯く美しき造花」【オリジナルMV】

耽美度MAXのヰ世界情緒の新作MV。シャッフルビートに乗せながら、恐ろしいほど美しく残酷な動画が挿入されています。ヰ世界情緒フォントと骨と白と黒と赤の世界、ぜひとも耽溺していただきたい。

ヰ世界情緒の3Dモデルは質感がビスクドール風なのもあって、序盤の彼女はまるで人形アニメーションのようです。ウィスパーボイスの声質でありながら、その軸にあるのは力強い情念的なボーカルのため、柔らかいのに激しい独自の歌声として完成されています。ヰ世界情緒作品の中でも特に印象深い作りのこの曲、今後彼女の世界観が好きな人に一撃で刺さるキラーチューンとして愛されていきそうです。

【MV】「ハート」 // ユプシロン 2nd Original song ☽꧂

性別、年齢、正解という概念を奪われ失った、曖昧でフラットで、バーチャルでリアルな存在ユプシロン。二曲目のオリジナルソングは、正しさとは何かわからなくなった心境を描いた苦しみにあふれた苦悶あふれる歌詞が印象的です。

元々超高音域が得意なユプシロン、今回はその歌唱力を存分に発揮し、サビの高い音で切なさ苦しさを表現。さらにまだあがるのか、という突き抜けた音で、手を伸ばしているかのような祈りの感覚を伝えてきます。本人の存在のあり方とあわせて、歌詞を見ながら歌声を味わってほしい作品です。

【MV】地獄屋八丁荒らし/戌亥とこ

ワンマンライブを控えている戌亥とこのオリジナル曲は、彼女が地獄の番犬であることを思い出させるパンチのある作品。「八丁荒らし」とは周囲八丁の寄席が空になるほど人気のある芸人のこと。地獄の寄席も戌亥とこが現れたらたまったもんじゃないってなもんだ。
しっとりした大人びたバラード曲を得意としていた彼女の、アダルティな歌声が攻撃性を持ってさらに新しい境地に踏み出した作品。彼女の和風テイストケルベロスという、あやかしとしての個性も曲に織り込まれており、かっこよさを昇華した作品になっています。これはぜひとも生バンド生歌唱で聞きたい作品です。

【オリジナル曲MV】望郷の砂時計 -千歳ゆうり

千歳ゆうりのオリジナルMVは、エスニックなメロディと歌声に、無国籍感あふれる町並み、そしてなめらかなダンス。とても美しく独特な世界観で構成された魅力あふれる空間を見ることができます。

不思議な歌詞を、遠く異国に届けるがごとき透き通る歌声で奏でていきます。ピアノ基調のメロディに歌声が重なり、徐々に異国情緒溢れる楽器が加わっていく様子にゾクゾクさせられる。歌、映像、朗読など表現者千歳ゆうりの世界観はバーチャルを生かして最大限に発揮され続けているので、アーカイブにある他の作品もぜひ御覧ください。旅にいざなわれます。

【MV】NONFICTION/式部めぐり(feat. K*C*HACK)

夜の街のネオンの中、彼女は歌う。式部めぐりの新曲は都会の喧騒と半透明な寂しさのコントラストが印象的なポップソング。キュートさ溢れる声の彼女だからこそ、ぼんやりした不安や孤独感がより一層引き立ちます。

タイポグラフィの使い方が巧みなMVが目を引く映像作品。スピード感のある文字と、歌詞で歌われる「ローファイな音色」のギャップも、「胸を締め付けて行く」感覚を加速させます。ハイトーンな歌声が紡ぐ、歌詞の言葉ひとつひとつの響きに味がある作品です。

Recall Again – はるきねる×ViANKiE【#ALLELOSPHERE 収録曲】

ViANKiEはるきねるのコラボオリジナル曲は、かなりの歌唱力を問われる難しい曲。壮大なメロディに乗せて、かなりの声量が必要なサビをしっかりおさえながら、未来への広がりを力強く表現。野原で空に向かって歌っているかのような、聞いていて心が解放されるような雄大さに満ちています。

打って変わってMonoDrumとのコラボオリジナル曲は、軽快なシティポップ。街の中でのぼんやりとした不安も吹き飛ばして前に進もうとする意志を、気持ちのいいリズムで奏でています。
洋楽を中心に様々な曲を愛しているViANKiEならではの表現の広さを楽しむことができます。多彩なMVを披露している彼女、表現力がどんどん加速度的にあがっており聴き応えがあるシンガーなのでぜひチェックしてみてください。

樋口楓 アンサーソング -Music Video-

樋口楓は以前から「2.9次元」を自称しており、限りなく現実に近い存在だと自らのことを考えていました。今までの歌唱でも生バンドとコラボするなどかなり現実寄せでしたが、今回のMVは今まで以上に、どんどん現実の世界へと食い込んでいます。あたかもそこに、樋口楓が「存在」しているかのように他の人に認識され、世界は回っています。

同時に、一番最初と最後に出てくる女性の声を見て、ファンなら鳥肌がたったかもしれません。これは以前、樋口楓が未来への手紙を書いた配信のやりとりで「にじさんじのライバーにならずに生きていたパラレルな世界の樋口楓」の声。よりリアルに溶け込んでいく、2.9次元よりもっと深く2.95次元くらいまで「存在」を詰めていった樋口楓との交差は、かなり考えさせられるものがあります。途中で鏡に映る樋口楓が2つに分かれていますが、これも関係あるのかどうか……? 屋上でふらふらしながら落ちそうな樋口楓の姿も歌詞とシンクロして危うげ。彼女はどこにいるんだろう? 今JKの樋口楓に届いたパラレル樋口楓の声は、数年先の成長したものだった……。

1stアルバムに向けて活動を続ける樋口楓。今回のMVでは歌声もどんどん安定し、表現力も豊かになっている様子をがっちり聴かせてくれます。「もうひとりの樋口楓」を見てから、アルバムを出すほどに前に進んでいく「今の樋口楓」を見ると、今の樋口楓が振り返らず加速していることにもなります、今はただそれを応援するだけ。

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