日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)の動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!
もしも富士葵が自分の姪っ子だったら?【体験動画】
(1月2日)
富士葵がアップした新年の挨拶動画は、おばあちゃんの家にやってきた姪っ子・富士葵の再現。恋人や妹ではなく、姪のシチュエーションドラマというのはかなり珍しい。なので、舞台はおばあちゃん(視点的には視聴者の母親?)の家。「セッティング」が言えず「せっちんぐ」と言っちゃう富士葵の、素朴さたるや。
スマブラをプレイする動画は数多くYouTubeにあがっていますが、おじ・おばと姪っ子が拙く遊ぶシチュエーション再現はおそらくあまりないかと。古い家屋に最新のSwitchという組み合わせ、スタッフ巧みすぎる。
富士葵は以前から「孫」「姪」「娘」などと言われる事が多い、人懐っこいVTuber。恋愛対象というより、かわいがりたい欲を刺激する子です。需要をよくわかっているシチュエーションドラマで、富士葵自身の思想、去年の報告などを詰め込んでいます。最後の「また来年」の語が生々しく、なんだか切ない。
帰ってきた藍兎らび〜新しいあるじさまが見つかりました〜
(1月2日)
藍兎らびは、5月にクリエイターニンジャ株式会社が継続できないと判断し、他の運営母体を募集していたVTuber。消えてしまう可能性が大きい、厳しい局面に立たされていた存在です。それが1月2日に大復活!半年以上ぶりに再起動し、モデルもグレードアップして帰ってきました。
「あるじさま」として事業譲渡された運営が、実際にはどういう形態になっているかは現時点ではわかりません。ただ、男性VTuberが増え始め、活性化している2019年頭に再開したというのはとても嬉しいところです。「失うものなにもないんで!」という宣言は気持ちいい。
【※重大発表※】桃乃葉さくら、バーチャルYouTuber引退します!!【Vtuber】
(12月31日)
桃乃葉さくらがVTuber引退を発表したのが年末の出来事。昨今VTuber引退の報が続いているので、また一人……と思いきや、これはお別れではなく、かなりポジティブなもの。
魂にあたるアクターが、自らのキャラ付けを、とりあえずで使った「桃乃葉さくら」のまま続けるのがしんどいので、より魂に近い、やりやすい身体を作りたい、ということのようです。
自分にあった衣装としてのアバターを探す、というのは今後のバーチャルのあり方において、大切な考え方の一つ。無理をして続けるより、自分にフィットしたものを追求していくほうが、長く楽しめるというもの。
すでに新キャラクターとして、ブラック企業に務める女の子「焼まゆる」のデザインも発表しています。がらりと雰囲気がかわっていて、こちらは別ベクトルでかわいい。世知辛さもアップしていて、話のネタが多そう。
今後、VTuberも1アバターではなく、数アバターを一人で持って、話題や場所にあわせて入れ替える…というのもメジャー化するかもしれません。例えばVTuberのもちひよこや森中花咲は、子供バージョンと大人バージョンで、話題にあわせて使い分けています。
ミリタリーVTuber�彩まよい主催サバゲー【まよサバ】レポート✨
(1月4日)
ミリタリーVTuberの彩まよいが、自らが主催した12月22日のサバゲーイベント「まよサバ」のレポート動画をアップしました。
人を集めるのみならず、彩まよいがガンガン参加者の中に飛び込んでいるのが見どころ。ディスプレイが外に持ち出され、レギュレーション説明など試合に直接関わる部分を、彩まよい本人が話しています。
最近はスーパーマーケットの試食販売をバーチャルキャラクターにさせる実験などが行われています。この彩まよいのイベントも、運営はVTuber本人ができる、というのを立証した貴重な事例。
彩まよいが試合内容を実際に見て、実況している、というのもユニーク。まるで彩まよいがこのサバゲー会場のあちこちにいるかのよう。参加者のマナーやノリのよさも心地よい。双方向性コミュニケーションを活かした、VTuberリアルイベントになっています。
DJ RIO 3Dお披露目配信
https://www.youtube.com/watch?v=m7sXVIejcFk
(1月2日)
DJ RIOが3Dの身体を披露しました。元々2Dアバターで活動してはいたのですが、3Dになってからの可愛さとえっちさは倍増し。
Wright Flyer Live Entertainment社長でGREE取締役の荒木英士氏のアバターです。自分のポケットマネーで制作した個人プロジェクトだそうで、かわいくなった姿を存分に見せてくれています。
動画では、ファッション事業、音楽事業、運営しているREALITYのアバターシステムなどと、DJ RIOモデル製作について解説。
アバター社会が来ることを度々語っている荒木氏。なりたい自分になる手段があっていい、と唱える自らがアバターを活用し、この姿で登壇などしたいと語ったこともあります。
「VTuber」という枠というよりは、アバターを生活の一環にするための事例としての試み。にしてもセクシーなので、フォーマルな場所ではファスナーをあげるそうです。
今年ラストのソロ配信なので5人で雑談します。
出雲霞は、自らの中に5つの人格を内包するAIの少女。そんな彼女が5人で雑談をするというソロ配信を行いました。見てみると間違いなく、1人の中の5人が会話しています。メタな部分を意識すると、これがいかにすごいことかわかるはず。
出雲霞が一体どういう経緯を経て複雑な背景を持ったのかは、とりあえず自己紹介の動画を見てください。リアルタイムで長い物語が、配信上で作られているので、ここは興味があったらちょっとずつ過去アーカイブを追ってみてください。
ここしばらくは、彼女を巡る問題も一段落したかのように見えましたが、新しい動画で怪しい気配が見えてきました。
「わたしがハッピーエンドにしてあげる」と「貴方のハッピーエンドを私に押し付けないで」の反転文字にゾクリ。何が起きるんだろう。
VTuberならではの、リアルタイム劇場型配信を行う出雲霞。2019年も是非追ってみてください。
【マシュマロ】メンヘラに対する疑問にお答えします【食べます】
(12月30日)
バーチャルメンヘラ少女の病井こころが復活! 実に4ヶ月ぶりです。
マシュマロで募集したメンヘラへの疑問に対して、病井こころ流に返事するという、ほんわかした世界の中で、尖った内容の話をしています。
病井こころは動画を3つしかあげていない状態で、1万4千人の登録者がいるVTuber。ビジュアル、コンセプト、声。ハピネスでダウナーな世界観があまりにも見事。強烈な引力を持つ存在です。
【新感覚】小豆洗いのプロにASMR教えてもらう!
https://www.youtube.com/watch?v=m3JBQbAZhfc
ASMRといえば、耳に心地よい音声だったと思うのですが、紫咲シオンが行ったASMR配信は、心地よさと真逆、ネタてんこもり。特に大空スバルとのコラボASMRは、ASMRの定義を破壊するドタバタな内容。ドナルドのASMR(通称・DNRD)やのび太ママのバイノーラルで、セクシーな話を繰り広げても、それはセクシーではないし安らがない(楽しい)。ASMRができない大空スバルいわく「SEEDsのアズマさんだってできなかったもん!」。
紫咲シオンは見た目も会話内容も幼く、子供っぽさ満点のVTuber。煽ったり落ち込んだり、クックックと笑ったりわがまましたり鼻かんだり寝坊したりと、ちびっ子っぷりが徹底されている。つい突っ込みたくなったり、かわいがりたくなったり。
今回のバイノーラルも、テンションはいつもどおり。ASMRなのに、視聴者から次々上がる「面白かった」の声。
ASMRというおもちゃを手に入れて、思う存分に遊んではしゃいでいる紫咲シオンの様子を、ほっこりしながら聞いたり愛でたりしよう。
【重大発表】ぽこピー〇〇〇になります。
(1月3日)
ぽんぽことピーナッツくんが発表したのは、本当に重大発表。ピーナッツくんのご主人さまである兄ぽこが、正式に退社。本格的にVTuberとして活動していくようです。
ピーナッツくんと兄ぽこの関係性は正式に発表したわけではないので、ここでは言及は避けますが、個人勢であるこの面々が仕事を辞め、VTuber一本に絞っていくというのは大きな出来事。今後個人VTuberが、活動だけで食っていけるのか?という問題に直面することになります。ここで成果を出せたら、大きな進歩。
他にも、おめがシスターズのリオや、ふぇありす、歌衣メイカ、ふくやマスターなど、専業でVTuberになる決意している個人VTuberはいます。今年はまだ安定期になりづらいと思いますが、来年再来年、あるいは数年単位の視野で見てどうなるのか、活動に注目したいところです。
ぽんぽこ・ピーナッツくんは毎日「動画」投稿をすることも発表。新規層開拓のためだそうです。これも大変な道のりだと思うので、是非応援したい。
【DWU VS 皇牙サキ】浅瀬に打ち上げられた黒ギャル
https://www.youtube.com/watch?v=gTpZgiAa85Q
(12月30日)
皇牙サキが迷い込んだのは、DeepWebUndergroundの館。まーDWUが出てきたからには、不可避なのがアマリリス組の話。皇牙サキが元所属していて、解散したグループの話題にDWU顔を突っ込みたくて仕方ない。それを言いたくなくて仕方ないサキ。今はWFLEの企業所属になっています。
こういうプロレスで大暴れできるのは、DWUならでは。とはいえ皇牙サキ側もさすがに本当に言えなかったようで、事実は伏せられたまま終了。
最近VTuberのトラブルも目立ち始め、ややこしい事態も出てきています。皇牙サキは早い段階でトラブルを経験し、生き抜いて、さらに輝き始めた一人。いじられることが笑えるくらいに、力強く邁進し続けている姿は、見ていて元気が出ます。
ばぁちゃるとシロ、ちぃたん☆とついに接触する
ばぁちゃる、電脳少女シロがコラボした相手は、巷で噂のちぃたん☆。かわいい見た目に反して、アクティブすぎる動きがユニークなカワウソです。Twitterフォロワー数、百万越え。
以前からシロはちぃたん☆のことが大好き。今回コラボと言ってもちぃたん☆はしゃべらない。どうなったかというと、ばぁちゃるが身体を張りました。
ばぁちゃるは「3Dアバター」「2Dアバター」「リアルアバター」を持つ珍しいVTuber。電脳少女シロの生誕祭イベントなどにも、リアルアバターで登壇しています。
仮想のアバターを持つことが「バーチャル」なのだとしたら、きぐるみも立派なバーチャル。最近だと月ノ美兎とねば~るくんがコラボもしていますし、このスタイルは可能性が大きいのかも?
ラブコメじじい相田コメゾウのおすすめ漫画を読もう
相田コメゾウは、ラブコメ漫画を中心に紹介するVTuberおじいさん。12月15日からスタートして、すでに20本(1月5日時点)と、かなりの頻度で動画を投稿しています。
一本数分程度の短い動画の中で、一つの作品の魅力的な部分をぎゅぎゅっと詰め込んで解説。この語りが実に「じじい」で、落ち着いた低音ボイスと流暢な語り口が大変聞きやすいい。
視点の切り口も色んな意味でじじい。人生経験を積んできたかのような視線もあれば、豊富な知識からコメントを述べたりと、じじいであることを活かした、とっかかりの多い動画になっています。
ラノベ紹介の本山らのなどのように、作品紹介をVTuberで行うのは、トークやビジュアル面での強みもありつつ、言語化の難しさも抱えているジャンル。アーカイブとして見やすい形で残るのは、最大の利点。是非今後もラブコメ漫画布教家として頑張ってほしい「じじい」です。
【#V紅白歌合戦】ピックアップ動画まとめ!【概要欄にリスト有!】
歌衣メイカと天開司が行った「V紅白歌合戦」は、参加したVTuberの熱意や、2018年を振り返るエモーショナルな構成が話題になりました。
その配信内で、VTuberの歌唱ピックアップ動画が特集され、42人が登場。多様なVTuberの自薦動画が次々に紹介されました。本人と歌衣メイカのコメントも表示され、みんなの魅力がとてもわかりやすい内容になっています。
このピックアップの与えた影響は絶大。「いい人を知った」とのコメントが次々あがり、それぞれの登録者数をのきなみ増やしていきました。
年末年始、大規模コラボ企画が続いています。新人発掘の場としての効果がものすごく大きいので、気になったら是非チェックしてみてください。
memex / Cloud Identifier: 集合知に偏在する残滓による自意識の再構成
作詞作曲ギターのぴぼと、ボーカル・アランのユニット、バーチャルオルタナアーティストmemexが、オリジナルソングとMVで颯爽とデビュー。VRChatが撮影の舞台になっており、VR空間を自在に撮影しているのが特徴です。「オルタナ」と名乗っているように、オルタナティブジャンルの音楽への追求と、memex独自のビジュアルが魅力的。VR楽器を作っているというのは興味が沸くところ。
残響レコードを彷彿とさせるタイトル、響くギター、うねるベースがとても心地良い曲。ボーカルの優しくも力強い声は、聞いていてやみつきになります。サビ前の変拍子、たまらない。高音ボイスとリンクするような歌詞の美しさも必聴。オルタナジャンルでの活躍に期待大です。
【にじさんじ】Bad ∞ End ∞ Night 歌ってみた【#お屋敷組】
にじさんじプロジェクトのお屋敷組が集まった集合ソング。イラストは八朔ゆず。MIXはバーチャルトラックメーカーひまり。にじさんじのメンバーはキャラ立ちが非常に強く、それを組み合わせると物語性抜群になるのを証明した一曲です。村娘にあえてお嬢様の鷹宮リオンを据え、執事役にジョー・力一、元は鏡音リン・レンだった人形役に八朔ゆずと卯月コウを持ってくるという配役が見事。是非本家と見比べ聴き比べてみてください。
【MV】 Hello,Morning(Pa’s Lam System Remix)歌ってみました【宇津木沙和】
宇津木沙和がアップしたのは、キズナアイの「Hello,Morning」のリミックス曲。原曲を活かしつつ、かなりパンチの聞いた、緩急の強い曲調になっています。
歌声がものすごくクリア。高音部分が透き通り消えていくような歌い方なので、曲全体がガラスのよう。カメラワークが楽しいMVも魅力的です。
【曲】覚めない / 樫野創音
エフェクター系VTuberの樫野創音が発表したのは、切なくも前向きなオリジナルソング。内面に入り込んでいくようなギターの音がたまらない。「(余韻)」という部分が、本当に文字通り音の余韻で、ここをとても大切にしていることで曲が成り立っているのは、非常に感傷的。夜の自転車のかごの中に、樫野創音が入っているMVは、とてもバーチャル。
アクセル/ミライトミライ
ミライアカリが続けて二曲オリジナルソングを発表! 「アクセル」は険しくも前に進み続ける、ミライアカリの生き方そのもののような力強いロック調の曲。「ミライトミライ」はミライアカリのポップなところを強調した、明るく前向きなナユタン星人作の曲。
キズナアイをはじめとし、ときのそら、富士葵、YuNi、花譜、樋口楓などなど、続々とオリジナルソングを歌うVTuberが生まれ始めています。2018年の終わり、2019年のはじまり、ミライアカリが、その旗手の一人として駆け出し始めました。
過去のおすすめ記事はこちらから:
必見!今週のおすすめVTuber