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VRChat 2025.01.30

マウスでアバターの腕を操作できるツール「Esska Desktop Puppeteer」を試してみた デスクトップモードの自由度が大幅アップ!

VRChatのデスクトップモードを“大幅強化”する「Esska Desktop Puppeteer」がリリースされました。マウス操作で、アバターの手を自由に動かせる便利ツールです。

本記事では、「Esska Desktop Puppeteer」の使用例と、同ツールのインストール方法を紹介します。

VRChatのPC版には、Meta QuestのようなVRヘッドセットを接続してプレイするVRモードと、PC単体で遊ぶ、デスクトップモードの2つのモードがあります。

通常のデスクトップモードは、手軽さと、PCスペックの要求値が低いことがメリット。ただし、アバターの動きは大きく制限され、両手を自由に動かせません。VRモードと比較すると没入感はかなり落ちるというのが実情です。

Esskaさんが販売している「Esska Desktop Puppeteer」は、マウス操作でアバターの手を動かせるツール。フレンドと話している時に手で反応したり、何かを示したりする動作がリアルタイムで可能。デスクトップモードでの没入感を、大きく高めてくれます。


(デスクトップモードの通常立ち姿。やや無機質な印象があります)

「Esska Desktop Puppeteer」で“マウス腕操作”を行う場合は、「VRChat」起動前に、有料版に含まれるアプリを起動しておく必要があります。“OSC”も使用するので、有効化していない場合は、「VRChat」内のオプションメニューから有効にします。


(アプリがこの状態なら、マウス操作の準備は完了)

マウス腕操作は、キーボードのTabキーを押した状態でマウスを動かすことで動作します。今回はテストのため、いくつかポーズを作ってみました。


(Tab+1で、右手だけを操作可能)


(Tab+2は左手操作)


(TabあるいはTab+3で、両腕を同時に動かせます)

画像だけ見ても、いつものデスクトップモードとは違うことが伝わるのではないでしょうか。通常と比べて、“人っぽい”ポーズになっているのが分かるかと思います。

ちなみに、「Esska Desktop Puppeteer」のアプリでは、あらかじめ用意されているアニメーションを再生して手(腕)を動かせます。「VRChat」内での動きを保存してアニメーションとして再生する機能も用意されていました。


(グッジョブポーズなどが、ワンクリックで可能!)

「Esska Desktop Puppeteer」の導入方法

ここからは、「Esska Desktop Puppeteer」の導入方法と使い方を説明します。

ツールはクリエイターマーケットの「BOOTH」で販売されており、「Unity」での(改変)アップロード時に、アバターに導入する必要があります。有料版と無料版(Base Package)が配信されていますが、マウス操作を行うためには、両方のバージョン(に含まれているファイル)が必要になります。

ファイルのダウンロード後は、まず無料版(Base Package)を開き、中に含まれているパッケージを、改変に使用しているUnityプロジェクトに導入します。


(小窓が表示されたら“Import”を選択)


(導入に成功すると、ファイルを含んだ“Esska”フォルダーが生成されます)

今回は、筆者が所有するアバターLapwingに「Esska Desktop Puppeteer」を導入してみます。まずは、アバターをヒエラルキー(画面左側のリスト)に展開し、その状態でアバター名を選択します。


(矢印のところ(アバター名)を選択すると、画面右側のメニューが展開)

すると、画面右側にメニューが表示されるので、「Playable Layers」を選択。“Base”のファイルを、“Esska”フォルダーのControllersに格納されている、「DesktopPuppeteerBase(female)」と入れ替えます。


(Baseのファイルを)


(このように入れ替え)

次に「Playable Layers」下部の「Expressions」からPrametersに設定されているファイルをクリック。フォルダ側で選択したファイルが強調表示されるので、クリックして設定画面を開きます。

専用の画面が表示されるので、マウスの動きを認識させるためのパラメーター「MouseMode(Int)」「MouseX(Float)」「MouseY(Float)」「MouseWheel(Float)」を追加します。


(赤枠で囲んだ4つのパラメーターを追加)

最後に、アバター内メニューに「Esska Desktop Puppeteer」用の項目を追加します。「Expressions」の“Menu”のファイルを開いて、設定メニューを展開。そこに“Esska”フォルダーのMenusに収納されている「DesktopPuppeteerMenu」とアイコンを挿入します。これで、アップロード準備は完了です。


(この設定欄が)


(このようになればOK)

まとめ

「Esska Desktop Puppeteer」は、デスクトップモードで遊ぶ人が悩みがちな“アバターの動かなさ”を劇的に改善してくれるツールです。初期セットアップは少し複雑ですが、一度慣れてしまえば、感覚的に行える範囲だと感じました。

実装が不安な場合は、まず無料版をダウンロードして導入テストを行い、大丈夫なら有料版も買う、という形にすれば、安心して使用できるかと思います。


(無料版単体の場合、エクスプレッションメニューから腕を動かせます)

VRChatはとても楽しいですが、状況やタイミングによっては、VRを使いにくい日があるのも事実。そんな時に備えて「Esska Desktop Puppeteer」を導入したアバターを準備しておきませんか?


(Esskaさんによる、紹介兼インストール説明動画)

「Esska Desktop Puppeteer」のストアページはこちら(有料版は税込990円)


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