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VRアートは鑑賞の仕方もVRだった 世界初のVRアート個展にいってきた


VRアーティストせきぐちあいみ氏による世界初VRアート個展「Daydream Reality」が開催となりました。開催期間は2017年2月11日(土)~13日(月)の3日間、場所はドスパラ秋葉原本店5階 VRパラダイスで開催されています。今回の参加はクラウドファンディングの支援者限定でした。今後、一般向けに展示、公開される可能性もあるとのこと。

VRアーティスト、せきぐちあいみ氏

せきぐちあいみ氏はYouTubeなどのタレント活動のほかにも、VRペイントアプリ『Tilt Brush』を使って、VR空間内に立体アートを描くVRアーティストとしての活動を行っています。

クラウドファンディングのプロジェクトを立ち上げ、当初目標の50万円の約3.5倍となる1,744,000円を集めてサクセスしたのが1月中旬。それから1ヶ月弱でVRアート個展の開催に至りました。本個展はその支援者のみ参加できる招待制イベントとなりました。

2種類の展示方法で作品を鑑賞

本個展は大きく2部構成に分かれています。
一体型のVRゴーグル『IDEALENS K2』を使い6つの作品を見ることができます。ここで見ることができる作品は、日本庭園、風神雷神、神社、着物、画竜点睛1500年、地獄の6作品。数秒ごとに立ち位置が変わり、それぞれの位置で360°見回すことができる映像コンテンツとなっています。VRの中で歩くことはできませんでした。

約15分程かけて6つの作品を見た後は、いよいよ『HTC Vive』での体験。
用意されているブースは全部で4つあり、参加者はここでも待つことなくスムーズに体験ができます。
ここで見ることができる作品は、TOKOYO、NEBUTA、illumination、UKIYOの4作品。
HTC Viveではで約25分ほどの体験となっており、体験会全部を通して40分ほどの体験となっています。

展示作品紹介

TOKOYO

常に夜が続く死後の世界をイメージして描かれた作品です。
『HTC Vive』を使用した体験はこの作品から始まります。
まず板の上に立つ事を促されるのですが、板はぐらぐらして、安定感は全くありません。そしてこの状態でヘッドマウントディスプレイを装着します。
暗い世界の中にいるところからシーンがスタート。下をみると水面に石畳のように板が浮かび、道を作っています。そのうちの1枚に自分が立っています。
このVR空間内の板の大きさは、実際に自分が乗っている板と同じです板がぐらぐらするため、まるで本当に水の上に浮いている板の上に立っているかのような感覚でした。気を緩めると水に落ちてしまいそうです。そして、この空間で落ちてしまうと、現実に戻ってこれなくなるのではと錯覚してしまいます。空間には青い炎が無数に浮遊しているのですが、あの世の炎を表しているとのことです。

後ろを振り返ると、一つ前の板が水の中に沈んでおり、来た道を折り返せない。

死後とはこういうことかと思わせる作品になっています。

illumination

イルミネーションは、VRに広大なスペースが広がっており、主に2つの空間を移動していきます。。
この作品はコントローラーを使い、体験者が好きな所に移動し、好きなように見ることができます。移動したいところにポインタを合わせ、人差し指でトリガーを引くと、そこへワープする事ができます。

最初のシーンでは、ライトアップされた並木道の奥に1つの扉が用意されており、その扉を抜けると、お城を中心としたイルミネーションの世界が広がっています。
広い範囲に渡って描かれているため、すべてを見て周るのはのは限られた体験時間の中では難しいかもしれません。
何か対象物を描くのではなく、空間そのものを描いてしまったこの作品。描くのは相当なイマジネーションと、時間が必要だと思いました。


UKIYO

白い壁に浮世絵が飾ってあります。
この絵に歩いて近づくと、浮世絵の世界がさらに広がっていることに気がつきます。
さらにこの壁が通り抜けると、とうとう浮世絵の世界に入ることができました。
もともと浮世絵は、世知からい、つらい世の中を表現していたが、
江戸時代からは、はかない世の中なら浮かれて過ごそうという背景があるそうです。
下を注意深くみると落とし穴があるのだが、浮かれた世界の中には、落とし穴があるという事を、自身への戒めとして表現したそうです。
また、この作品には隠れキャラがいるので是非探してみてほしいとのこと。

VRの中を沢山用意したが、会場にはあまりものがなく、寂しかったので、3Dペンで作った大阪城を持ってきたとのこと。

せきぐちあいみ氏は3Dペン公式アーティストでもあります。

沢山の人にみてもらいたい

HTC Viveで体験するVRアートの各作品は、描き始めてから完成までにおおよそ15時間ほどの時間が掛かったそうです。

現在では『Tilt Brush』のショーケースにせきぐちさんの作品がいくつか入っているそうで、『HTC Vive』を持っている人は誰でも見ることが出来ます。

今回はクラウドファンディングの支援者のみで体験枠が埋まってしまったが、別の機会にもっと沢山の人に体験してもらうことを考えている、と語っていました。。

より多くの人に体験してもらうために、制作したVRアートをスマートフォンでスムーズに見られる方法を、情報が無い中手探りで多くの協力を得ながら、書き出し方を見つけることができたそうです。

個展終了の翌日(2月14日)から1日1本づつ公開していく予定です。


簡易型VRゴーグル『milbox』にせきぐちあいみ氏のサインとステッカーが貼られたものも置いてありました。

アート鑑賞の未来の形

今回、VR個展という新しいアートの楽しみ方を体験できました。
美術館を歩き、沢山のアートに触れる従来のものとは異なり、作品の中に入り込み、隅々まで見て、感じることができるものでした。作品が作られた過程を時間軸に沿って見たり、水面の上に立つ不安定さを体感できる個展は初めての体験です。

HTC Viveでみる作品は、Youtubeや画像で見るものとはやはり全然違うものでした。
せきぐちあいみさんも、「テレビなどで取り上げてもらったときも大きな反響があったが、VR空間に入ってみたものは本当に全然違うので、是非この環境で見てもらいたい」と語っていました。

今後も体験できる機会が増えることを期待したいですね。機会があれば、ぜひ体験する事をオススメします。

Tilt Brush by Googleについて
https://www.tiltbrush.com/

IDEALENSについて
http://www.idealens.com/en/

せきぐちあいみ氏について
http://sekiguchiaimi.com/

(参考)
ドスパラ秋葉原本店5階 VRパラダイス
http://www.dospara.co.jp/5info/cts_vr_paradise

この記事を書いた人

松葉 忍

フリーランス VRプランナー/ディレクター、デジタルクリエイティブプランナー/ディレクター。主に広告。八王子市出身、アパレル畑出身、SE上がり。広告制作プロダクションでデジタルクリエイティブの仕事をしていたのですが、VRが楽しくて、VRの仕事を積極的にしていたらフリーランサーになってました。VRの楽しさをみなさんにも伝えたいです。

Twitter:@snb04

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