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イベント情報 2018.05.14

美少女に脇腹をつつかれる感触やカップルストロー、デバイスと工夫が光るUnite 2018展示ブース

2018年5月7日~5月9日まで東京・国際フォーラムで「Unite Tokyo 2018」が開催されました。Unite Tokyo 2018は、ゲームエンジンUnityに関する国内最大規模のカンファレンスです。

Unite Tokyo 2018では数多くの講演のみならず、Unityを使ったコンテンツも多数出展されていました。本記事では、Unite Tokyo 2018におけるVR/AR/MR関連の出展ブースのレポートをお届けします。

人込みを避けるVR「Run to Me」

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HTC NIPPON株式会社のブースでは1→10が開発した「Run To Me」が体験できました。「Run To Me」はプレイヤーの方に向かって歩いてくる人にぶつからないよう、1分間避け続けるVRゲームです。朝のラッシュ時の改札から出てくる人を避け続けるようにしてプレイします。

本展示ではVRヘッドセットVive Proを被って体験しますが、今回の展示は通常のVR体験と少々異なり、VRヘッドセットの外の映像(=現実空間)が見えています。目の前で自分が手を振るときちんとその手が見えるだけでなく、ブースの外で見物している人や通り過ぎていく人も見えています。現実同様にはっきり見えているわけではなく、一瞬の遅延もあり、ぶ厚い氷を通してみているようなぼやけ方です。Vive Proに内蔵されている、フロントカメラで外の風景を映しているのでしょう。

周囲で現実の人が動いている中、正面からやってくる子供や女性、千鳥足でどう動くか予測できない酔っ払いが迫ってくるところを右へ左へ避けていきます。3m超えの巨大な人や踊りながら来る人も。巨人の股の下で屈んでやり過ごし、すぐに立って次の人を右側に避けます。

残り時間が少なくなると難易度も上がり、3人が同時に並んで迫ってくることも。筆者は最終的に避けきれずぶつかってしまいました。ぶつかった人は真後ろにひっくり返り、地面に頭を叩きつけるように倒れると起き上がらなくなるため、VRとはいえ罪悪感に動揺します。特に走ってきた子供が倒れると、CGでも精神的ダメージが強くなりますね。

完全なVRであればCGキャラクターの動きに集中できますが、現実の風景や人も見えていることで注意が逸れてしまい、難易度が上がっているように感じました。筆者が体験した日は「誰にも当たらずクリアした人はまだ3人だけ」とのこと。

「Run To Me」はVive Pro の前面についているカメラがどの程度見えるかを効果的に見せるために作られたデモとのこと。配信予定については未定で、今回のUniteで展示するために開発されたコンテンツです。

今までにもVRヘッドセットとセンサーやカメラを組み合わせ、外の映像をVR内にリアルタイムで見せる試みはありましたが、映像の解像度や遅延の問題がありました。遅延が大きい場合、素早い動きをするとバランスを崩したり、VRで酔いやすい原因にもなっています。一方で本ゲームにも映像の遅れはありますが、あくまで遅延は一瞬。素早く動いてもバランスが崩れることがありません。Vive Proはこのようなことができる、と効果的に理解できるゲームでした。

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水着美少女と甘い香りに包まれてカップルストロー

美少女ゲームメーカーであるVR専門ブランドのIVRでは、新作「SUMMER VACATION」のデモを展示していました。

映像に連動して匂いが出るデバイス「VAQSO」がOculus Riftに装着されており、匂いも同時に体験できるようになっています。

デモは「シャワーシーン」「アイスキャンディー」「カップルドリンク」3種類の中から選択します。筆者は「カップルドリンク」を選択。


目の前の白いテーブルには、トロピカルな飲み物が入ったグラス。ストローは2本……テーブルの向かい側から、白いビキニの美少女が見つめています。おそるおそるストローに顔を近づけると、美少女もストローを咥えてジュースを飲みます。あまりの近さにびっくり。

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顔が近づくと周囲には甘い香りがたちこめ、少女の香りかジュースの香りかよく分からなくなるほど。目を下に向けると、呼吸なのか緊張でか震える左胸にホクロがあることに気づきました。

グラスが遠くて飲みにくく感じたため、ちょっと持ち上げて近くに持ってこようとしたら、テーブルから落としてしまいました。グラスは砂浜に落ち氷が散らばると、目の前の彼女に「何やってるのよ! あんたが片付けてよね!」と怒られて体験終了。

今回展示されていたものはまだデモ段階とのことで、いつまでもジュースが減らなかったりグラスを持ち上げた段階では怒られなかったり、グラスを目で追うこともなかったのですが、顔に近づくことで薄いソバカスが見えたりと、肌の美しさが目を引く仕上がりです。

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美少女に脇腹をつつかれるVR

さらに、IVRのブースには「Tsun-Tsun VR~つんつん VR~(以下、つんつんVR)」が展示されていました。「つんつんVR」は今年のエイプリルフールで同社が発表したバーチャルYouTuber(VTuber)の「恋野香月」に学校の屋上で腹をつんつんされたり、ハグをされるコンテンツです。

https://www.youtube.com/watch?v=vQkMa3sTcVM&t;=19s

つんつんVRは韓国のbHaptics社製「Tactot DK2」という触感を感じるベストを着用して体験します。VRヘッドセットを装着すると、学校の屋上へ。下を向くと恋野香月ちゃんが見上げています。彼女が指を前に出してツンツンと腹を触ると、ベストから振動が伝わってきます。特に脇腹をつつかれると、正面に彼女が見えていながら脇腹からつつかれている振動が伝わるため、目の前の香月ちゃんの腕が確かに存在しているような気がしてきます。

また、つつくだけでなくハグもしてくれます。こちらはつつくより広範囲にドーンとした衝撃があるため、思わず腕を広げてしまいそうになるほど。

アテンドスタッフの方いわく、「後ろを向いて体験すると、、背中をつつかれる気分になりますよ」とのこと。早速筆者も後ろ向きになると、背中部分振動が。目のまえは誰もいない屋上、実際につつかれる感触とは違うため、目の前にキャラクターが見えていないと現実の触感との違いが明確に感じられ、こちらは触感はあってもつつかれているようには感じにくく思いました。

映画「レディ・プレイヤー1」でも登場した触感フィードバック機能のあるベスト。作中ではFPSなどの衝撃をリアルに感じる、との触れ込みで宣伝されていたものの、このような使い方で「キャラクターの存在」よりリアルに感じることもできます。

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