海外メディアは、HTCが次世代VRヘッドセットのコンセプト「Project Proton(プロジェクト・プロトン)」を発表したと報じています。公開されたデザインは2タイプ。現時点では、コンセプトにとどまるものですが、現行世代のVRヘッドセットに比べて小型軽量を実現しているように見受けられます。
プロジェクト・プロトンでは、通常のパネルよりも小型なOLED(有機EL)パネルを搭載したマイクロディスプレイが採用されるとのこと。
公開された2モデルは、プロセッサとバッテリーを後頭部に内蔵した一体型と思われるモデルと、有線接続型で小型軽量を追求したモデルの2モデルです。HTCによれば、いずれ5GでVRのコンテンツをストリーミングできるようになることを想定しているとのこと。有線接続型がPCではなくスマートフォンに接続される可能性を示唆しています。
HTCによれば、プロジェクト・プロトンのVRヘッドセットは6DoFのトラッキングに対応するとのこと。いわゆる動き回ったり、手を自由に動かすことができます。ヘッドセットのデザインからは、2つのカメラと思われるものが見え、こちらのカメラを使って外部センサーを使わずにトラッキングを行う可能性を示唆しています。
米メディアUploadVRがHTCから入手した情報によれば、プロジェクト・プロトンのヘッドセットは、コロナウイルスの影響で中止されたMWCで発表される予定だったもの、とのこと。MWCでは実機の体験はできず、モックだけが展示される計画でした。
VRヘッドセットに関しては、小型・軽量が目指されています。2019年にはFacebook(Oculus)が、開発中の次世代VRヘッドセットの小型軽量化の状況を報告しているほか、中国のファーウェイもスマートフォン接続型の小型VRヘッドセットを発売。2020年1月のCESではパナソニックやPicoが小型・軽量のデバイスを発表しました。
プロジェクト・プロトンの製品化の時期など詳細は不明ですが、今後の続報に期待したいところです。
(参考)UploadVR