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AR/MR 2018.10.28

スマホがピアノの先生代わり 鍵盤の上にARでナビが出現

ピアノのレッスンに通わなくても、一人でピアノの弾き方が学べることを謳うARアプリ「Instant Musician」が、iOS向けにリリースされました。

本アプリは、2017年にマイクロソフトの「HoloLens」対応アプリとして配信されていましたが、今回新たにスマートフォン向けのサービスが開始しました。


使い方は簡単で、ピアノの中央に1ドル札をARマーカーとして設置し、スマートフォンをかざすと、それぞれの鍵盤の上に曲に合わせたバーが降りてきます。流れてくるバーに合わせてピアノを弾くと、楽譜が読めなくても簡単に曲を奏でることができます。

ピアノレッスンとは別の道を提供

開発元のMusic Everywhereは、ピッツバーグとニューヨークを拠点に活動するARミュージックスタジオです。音楽教育のアプリ製作を専門とし、マイクロソフト「Hololens」やモバイルARアプリ向けにソフトウェア開発を行っています。同スタジオのプロジェクトは、急速な成長していますが、1年程前にカーネギーメロン大学の学生のアイデアからスタートしたとのことです。

同スタジオの設立者Seth Glickman氏は、「Instant Musician」は、ピアニストになりたくても、一般的なピアノのレッスンに通う時間がない人に向けて開発を始めたことを明かし、本アプリについて次のようにコメントしています。

ピアノのレッスンで行われる指導は、学習にとって重要な要素であると理解しているので、対面指導とこのアプリが必要以上に競合していくことは考えていません。しかし、私たちはレッスンが好きでない方達が、どうやってピアノを弾けるようになれるかについて研究し、レッスンとは別の方法として、ピアノが上達するツールを開発していきます。

iPhone版はミュージックゲーム要素が高い

「Hololens」版のアプリでは、プロのピアノ講師が行うレッスンと同じような空間を作り出すことに加え、従来型のレッスンと技術を統合し、構造的な学習内容となっています。

その一方で、今回リリースされたiOS版では、「Hololens」で利用できるほとんどの機能は使用できません。どちらかといえば、ミュージックゲーム感覚にプレイでき、ユーザーがロックバンドやギタリストの曲を簡単に弾くことを可能にしています。この機能は音符が並ぶ楽譜を読まずにピアノを演奏できるため、ポータブル学習ソリューションとしても期待されています。

Glickman氏によると、将来的には「Instant Music」でピアノ以外の楽器での演奏も可能にし、本アプリを幅広く展開していくことを視野に入れているとのことです。

現在iOS向けに無料配信されていますが、クラシックやジャズ、ロックなどの各ジャンルの曲を追加購入することができます。

iTunes Store『Instant Music

(参考)VRScout
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