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話題 2018.05.14

VRゲームの生んだ繋がり プレイヤーの死後、仲間が家族を支援

2017年にリリースされて以来、高い人気を誇るオンラインVRFPS「Onward」。そのプレイヤーの一人の死を受けて、コミュニティや開発会社のとった行動が話題になっています。

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仲間の死、そのときコミュニティは

「Onward」は複数人でチームを組み、相手のチームと戦うVRFPSゲームです。自分の立ち回りでチームの勝敗が分かれ、また連携が重要となるため、プレイヤーたちには自然と仲間意識が生まれてきます。

フロリダ州のAustin Aiken氏は2018年5月1日、26歳の若さで交通事故で死去しました。彼はこのゲームで「Capptin」として知られる、熱心なプレイヤーでした。

彼が交通事故で死去したとき、婚約者と2歳の息子には、貯金も保険も残されていませんでした――そこで婚約者は、個人向けクラウドファンディング「GoFundMe」を通じて資金集めを開始したのです。

開始から6日たった5月14日時点で、8,100ドル(約88万円)以上の資金が「GoFundMe」で集まっています。Onwardのプレイヤーコミュニティから多くの人々がクラウドファンディングに参加し、また16人のプレイヤーが自身のゲーマータグをつけて寄付を行っています。

ゲーム内に記念のアイコン

Onwardを開発したDownpour Interactiveも、ゲームのニュースページで次のような声明を発表しています。

「我々はAustin Aikenの死と、彼の家族へのクラウドファンディングのことを知りました。また『Onward』のコミュニティーメンバーがファンディングで見せる優しさにとても感動し、このような素晴らしい人たちがゲームをプレイしてくれることを誇りに思います」
「Austinへの贈り物として、ゲームに小さな記念を残します。武器庫に置かれたドッグタグです」こうして彼は、Onwardの世界にささやかな記念碑を遺すことになりました。

VRは様々な効果を持っています。VRは、一人や複数人で、創造の世界へと入る入り口です。そして確かに、現実の世界との隔絶をもたらすものです。しかし同時に、物理的あるいは心理的に離れている人たちを結びつけることもできるのです。

(参考)Road to VR
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