Oculusは、一体型VRヘッドセットOculus Quest/Quest 2を使用する際の、MRキャプチャーツール「Mixed Reality Capture Tool」(MRキャプチャーツール)の解説映像をYouTube上に公開しました。
ツールを使用すると、VRゲーム内に体験者が入り込んだような映像などを作成できます。Questでは、体験者の視点からの映像を録画できるのみですが、このツールを使うことでVRゲームの公式PVなどでよく見る本格的な映像で、実際にどのような体験をしているのかが良くわかります。
撮影には、MRキャプチャーツールのほか、配信ソフト(Open Broadcaster Software (OBS)など)を使用します。機材も、カメラやグリーンバック、照明が必要です。
ハードウェア
・Oculus QuestまたはRift Sヘッドセット
・互換性のあるUSBまたはHDMIカメラ
・互換性のあるゲーミングPC
・グリーンバック
・ワイヤレスルーター(5GHz推奨)ソフトウェア
・(MRC)ミックスドリアリティキャプチャツール
・(OBS) Open Broadcaster SoftwareーOculus公式
撮影に使用するPCは、Oculus Riftが動作するPCが互換性があるとされていますが、動画で紹介されていた推奨環境は通常のVR Ready以上です。
・RAM:16GB以上
・SSD搭載
・RTX 1080以上のGPU
カメラは、解像度は最低1080p、画面比率は16:9のデバイスが求められます。Oculus Quest 2は、PCと同じ無線ネットワーク(5GHz)に接続して使用します。「Oculus Link」用のケーブル(USBケーブル)は不要です。
MRキャプチャーツールはOculus公式サイトからダウンロード可能です。Oculus Quest 2を接続した後は、指示に従ってカメラに対するヘッドセット位置を調整。配信ツールをダウンロードしておきます。
また、OBS側でも設定を行う必要があります。
・[OBSシーンコレクションを作成]をクリックして、OBSを起動します。
・OBSの上部で[シーンコレクション]メニューをクリックして、[インポート]をクリックします。保存済みのOBSシーンコレクションファイルを選択します。インポートされたら、[シーンコレクション]メニューに戻り、ドロップダウンからファイルを選択します。
・[ソース]パネルで、デバイスレイヤーの[映像キャプチャ]をクリックして、カメラがオンになっていることを確認します。
・[ソース]メニューで、[Oculusミックスドリアリティキャプチャ]レイヤーをダブルクリックします。青と緑の分割画面が表示されます。Quest 2またはQuestに移動し、起動しているゲームがミックスドリアリティキャプチャに対応していることを確認します。
注: 実際の動きとキャプチャされた動きに時間差がある場合は、OBSの[レンダリング遅延]での調整が必要になる可能性があります。調整するには、[映像キャプチャデバイス]を右クリックして、[フィルター]をクリックします。[レンダリング遅延]をクリックし、動きの時間差が小さくなるまで調整します。
ーOculus公式
これらの設定が成功すれば準備は完了。なお、“MR撮影”ができるのは、「SUPER HOT VR」など、同機能に対応しているVRタイトルのみです。今後、対応タイトルが増えることに期待したいですね。
MRキャプチャーツール対応タイトル
2020年12月27日時点で対応しているのは11タイトルです。
・Audica
・Beat Saber
・Dead & Buried 2
・Gadgeteer
・Kingspray
・Racket Fury
・Real VR Fishing
・Richie’s Plank Experience
・SUPERHOT VR
・Space Pirate Trainer
・Thrill of the Fight