ノルウェーのスタートアップLudensoは、ARヘッドセット「MagiMask」を発表しました。スマートフォンを差し込んで使用するデバイスで、低価格ながら高い解像度とトラッキング精度を謳っています。価格は99ドル(約11,000円)。同時にクラウドファンディングサイトのKickstarterでキャンペーンを実施中です。
既存のARアプリに対応
MagiMaskは、iOS/AndroidのAR対応スマートフォンを挿入して使用します。カスタマイズなしに、既存ARアプリの99%に対応するとのことです。
CEOのEirik Wahlstrøm氏は、「我々のローコストで革新的な技術により、世界中のデベロッパーは何百万ものユーザーにリーチするためのツールを手に入れます。また技術に精通する人々も、高いコストを払わずにARヘッドセットを持てるようになります」と自信を見せています。
1枚のレンズで大画面・鮮明な画像
MagiMaskの特長の1つは、レンズを1つしか使用していない点です。他の大半のデバイスは片眼に1つずつ、2つのレンズを使用していますが、これでは画素のうち15~25%しか活用できていないとLudensoは主張します。一方でMagiMaskは単一のレンズを使用しているため、解像度は劇的に向上、より大画面で鮮明なイメージを実現するということです。2つのレンズを使うことによって得られる立体感がどのようになっているのかは不明です。
付属アイテムでトラッキングも実現
また、シート状のMagiTile、カード状のMagiKard、サイコロ型のMagiDiceという付属品を使い、トラッキングを可能にしています。デベロッパーはこれらのアイテムを好みのARイメージに置き換え、回り込んで別の角度から見たり、手にとって回転させたり、といったアクションを行うことができます。
Ludensoはこのデバイスが、ゲームやエンターテイメントといったコンシューマー向けの用途だけでなく、ビジュアル化や3Dデザイン等の分野で企業でも利用されることを期待しています。そして、デベロッパーと協力して様々な用途のアプリケーション開発を行っています。
MagiMaskは現在Kickstarterにて資金調達を行っていますが、既に出荷は決定しており、製造資金集めというよりは予約の側面が強いということです。出資額は数量限定の早期割引で79ドル(約9,000円)から。デバイスとMagiTileなどの付属品3点がセットになります。出荷時期は2019年1月開始を予定しています。
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(参考)Kickstarter