フロリダ州・オーランドにあるテーマパーク型水族館SeaWorldにて、古代生物が泳ぐ海の世界を体験できるVRジェットコースター「クラーケン」が発表されました。
ジェットコースターに乗って海の世界を探検
絶叫マシンとVR体験の組み合わせは、米Six Flagsを始め世界中のテーマパークで提供され始めています。今回発表されたのは、水族館とテーマパークが併設されたSeaWorldならではの海中探検VRコースター『Kraken』です。
体験時には、消毒済みのVRヘッドセットが座席にある安全バーの袋に備え付けられ、被った先には深海ステーションが広がります。全員の準備が終わった後、VR空間のジェットコースターは施設の底から海の中へと飛び込んでいきます。
ジェットコースターの動きに合わせて縦横無尽に海中を進んでいき、時には巨大な生物の眼の前まで迫ることも。狭い岩肌の隙間をすり抜け、美しいサンゴや海底火山の広がる中、たくさんの古代生物たちと遭遇していきます。
目まぐるしい海の旅の中で、あなたは伝説の都市アトランティスや、船乗りたちに語り継がれてきた恐怖の巨大生物クラーケンと出会うかもしれません。
VR未経験者へのアテンドに注力
SeaWorldのパーク・エンターテインメントデザイン副代表であるBrian Morrow氏は、「SeaWorldの最初のVRコースター『Kraken』で、私たちは来場者にに新しいものを提供したいと考えました。独自のデジタルオーバーレイを作成し、シームレスかつユニークな旅を実現しています」と説明します。
SeaWorld Orlandoの副社長であるBryan Nadeau氏によると、VRに慣れていない来場者を案内するシンプルなシステムを提供することは、VRコースターを検討する際の重要な議論の一つだったと言います。
Nadeau氏は、「私たちが注力したことの一つは、来場者がライドに来てからヘッドセットを装着するまでのサポートです。多くのお客様はVRヘッドセットを初めて見ると考えられ、何を、どのようにつけるべきかなどを分かりやすく教える必要がありました」と語ります。
「その一つとして、待機エリアの巨大モニターにて、ヘッドセットの装着、清掃と消毒、快適な体験のための調整方法などを伝える映像を流しています」
今後も続々と登場するであろうVRを利用したテーマパークライド。コンテンツの内容だけでなく、体験者への適切なサポートなど、VR未経験者にも参加しやすい体験づくりが重要になっていくかもしれません。日本では大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンが昨年よりVRコースターを展開し、ノウハウを蓄積しています。
(参考)
VR Scout / SeaWorld Unleashes New ‘Kraken’ VR Roller Coaster(英語)
https://vrscout.com/news/seaworld-kraken-vr-roller-coaster/
Mogura VRはVR Scoutとパートナーシップを結んでいます。