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話題 2018.10.22

VRで板橋区の歴史的建造物復元、イタリアの学生取り組む

VRはエンターテインメントやゲーム、アトラクション以外にも、様々な分野で利活用が進められています。破壊された遺跡をデータからVR上で再現して保存したり、由緒ある建築物をVRで作り上げて遠隔地でも鑑賞できるようにしたり、といった活動が行われています。

東京都の板橋区では、VR技術を活用して歴史的建造物を再現・復元する活動を行っています。今回、VR技術などを活用してこれらの歴史的建造物を復元するために、イタリア・ボローニャ大学の学生が現地調査を実施しました。


(イタリア・ボローニャ大学のカテリーナ・モルガンティ氏)

板橋区とボローニャ市は友好都市交流協定を締結しています。今回は日本大学から招聘されたボローニャ大学のカテリーナ・モルガンティ氏が、史跡公園にて現地調査を行いました。カテリーナ氏は、現存するものと資料のみとなった除却済建築物が混在しており、当時の様子を伝えることが難しいことから、建造物の形状などの情報の3Dモデル・BIMデータや、三次元測量を活用してVR技術によって資料作成することを目指しています。

板橋区は「加賀公園」「旧野口研究所」「旧理化学研究所板橋分所」一帯を板橋の新たなシンボルとすべく、「史跡公園」として整備を進めています。調査対象の1876年に旧加賀藩江戸下屋敷の跡地に発足した板橋火薬製造所は「工都」板橋における工業のさきがけとして、また区の産業の原点として高く評価されており、2017年10月には国の史跡として登録されています。

調査には板橋区の企業である株式会社トプコンが協力しており、ボローニャ大学、日本大学、トプコンの共同研究で進められています。なお、今回の調査から作成したVRデータは板橋区に提供される予定とのことです。

(参考)板橋区


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