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ARゲーム・アプリ 2022.10.14

モスクワに平和の象徴の鳩の姿 「Ingress」で誰かが密かにフィールドアートを繋ぎ続けている

AR位置情報ゲーム「Ingress」内のロシア・モスクワの地図上に、3月に制作された平和の象徴の”鳩のフィールドアート”が現在も確認できることがわかり、Twitterで話題を呼んでいます。
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(INGRESS COMMUNITY FORUMSから引用)

位置情報を使ったアートが作成できるIngress

AR位置情報ゲーム「Ingress」は、ポケモンGOPikmin Bloom(ピクミン ブルーム)を手がけるナイアンティックのARゲーム。2つの陣営に別れ、各地に点在するポータルをつなぎ三角形の「コントロールフィールド」の面積を競い合います。

そのコントロールフィールドをつなぎ合わせることで描かれたアートは「フィールドアート」と呼ばれており、世界各地のエージェントたちが動物やキャラクターなどの制作に取り組んでいます。このフィールドアートは、実際に現地を歩くことで作成できるものとなっています。

公式ポータルには作成者の平和を願うコメント

ロシアとウクライナの本格的な戦闘が繰り広げられるようになった今年の3月、”鳩のフィールドアート”がIngressのモスクワマップ上に出現しました。3月9日には、ナイアンティックが運営する「INGRESS COMMUNITY FORUMS」で、この鳩の姿が取り上げられています。ナイアンティックは「モスクワの啓発されたエージェント数名が作成した」としています。以下はサイトに寄せられた、フィールドアートの作成者のコメントです。

私たちの目標は、他の人々と同じように、私たちもIngressをプレイできる幸運に恵まれた普通の人間であることを示すことでした。私たちは、流血も殺戮も破壊も望んでいません。戦争に反対し、いつかまたこの世界に光が戻ってくると信じたい。(中略)私たちの”鳩のフィールドアート”は、私たちの気持ちが本物であることを確認するための謙虚な試みです。その試みは、チャットルームやオンラインフォーラムでの言葉だけで表現されるものではないのです。

今も誰かが国外からリチャージしてアートを維持し続けている

その後、ロシアではIngressのサービスが停止。しかし、この”鳩のフィールドアート”は残されており、日本時間の10月14日現在でもWeb上でその姿が確認できます。

そもそもフィールドアートは一定の期間を過ぎると消滅してしまう仕様です。そのため、半年以上もアートが残り続けているのは、海外のユーザーがリチャージ(陣地を維持するための行為)を実施し続けているか、現地のユーザーが何かしらの手段を使って維持していると推測されています。

詳細はこちら(Ingressのアカウントでのログインが必要です)。
https://intel.ingress.com/intel?state=GOOGLE

(参考)INGRESSINGRESS COMMUNITY FORUMS


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