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VIVE 2016.03.16

【体験レポ】他のVRデバイスと一線を画すHTC Viveの没入感の高さと意外と簡単なセットアップも体験

ルームスケールでのトラッキングにより他のVRデバイスと一線を画す没入感を生み出す「HTC Vive」。今回はHTC日本のオフィスにて、開発者向けバージョンのHTC Viveを使ったいくつかのゲームデモと使用前のセッティングについて体験してきました。

HTC Vive

HTC Viveは2016年4月に出荷の予定されているVRHMDで、大きな特徴としては、2つのベースステーションを対角に設置することで部屋の中にいるプレイヤーの全身の動きをそのままVR内に伝えることのできる、「Lighthouse」と呼ばれるルームトラッキング機能が挙げられます。

今回体験したゲームではこのルームトラッキング機能を最大限に活用しており、いずれも没入感は抜群。生物に近づいて挙動を至近距離からまじまじと観察したり、高所の縁まで行って下を見下ろすなど、まるで本当に自分がVR内の世界に居るような感覚に陥ります。

さらにヘッドホンから流れる環境音も合わさって臨場感は抜群。『the blu』のゲームデモにて巨大なクジラが至近距離を通過する際は実際に恐怖を感じるほどの迫力でした。

HTC Vive

この時、近づいてきたクジラの眼を観察すると毛細血管までも確認することができます。さらに一連の体験を通して全くと言っていいほどチラつきが無いため、HTC Viveの解像度の高さを改めて実感することができました。

また、トラックパッドを備えた両手用のコントローラーを用いたゲーミングは、ほとんどストレスを感じさせることなく新たな体験を実現します。3D空間上に思い思いの絵を描くことのできる『Tilt Brush』では、トラックパッドをスクロールして自由に色を選択することができます。空に色鮮やかな絵を描いていると、まるで自分が魔法を使っているかのような、誇張ではなく人生で初めての感覚を体験をすることができます。

HTC Vive

HTC Vive筆者の描いたドラえもん

セットアップが意外と簡単

さらに今回は、HTC Viveのルームトラッキングの範囲を決めるルームスケールセットアップについても体験。その簡単さに驚きました。

まずプレイヤーの動きをトラッキングするベースステーションを、プレイヤーを見下ろす角度で部屋の対角に設置した後、コントローラを床に置いてy軸、すなわち地面の高さを認識させます。

HTC Vive

続いてトラッキング範囲を設定します。このとき部屋に障害物が多く、移動するのに十分なスペースを確保できないユーザーのために、その場から移動することなくVRゲーミングを楽むための設定(以下の画像右:Set up for Standing Only)も用意されています。

HTC Vive

移動するのに十分なスペースを確保できる場合は、画面左の”Set up for Room-Scale” を選択します。そして部屋の四隅にコントローラを持っていき、コントローラ裏のトリガーを引いていくと四角形のトラッキング可能ゾーンが認識されます。(青線がトリガーを引いた各頂点を結んだ辺、緑色の表示領域がトラッキング可能ゾーンを示している)

HTC Vive

これだけの手順でトラッキング範囲の設定が完了。もしゲーム中にゾーンを超えそうになると光る網目状の壁が出現してゾーンからの逸脱を警告します。これによりプレイ中の壁や障害物への激突を避けることができます。

HTC Viveを初めて触った筆者でも、非常に簡単に初期設定を完了することができました。4月の製品版のリリースに向けて、ユーザーのアクセシビリティを向上させるために様々な見直しが行われたことが伺えた体験でした。

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