ゲーミングデバイスメーカーのRazerは、サンフランシスコで開催中のGDC 2026にて、開発中のAIデスクコンパニオン「Razer AVA(以下、AVA)」の機能アップデートを発表しました。外部アプリの操作や複数タスクの自律的な実行、さらにAva同士が直接通信を行う機能が追加されています。

「AVA」は、Razerが開発を進めているAIアシスタントプラットフォームです。2025年の発表当初は、PC画面上に表示される2Dのソフトウェアオーバーレイでしたが、今年初頭のCES 2026にて、3Dかつ物理的な卓上デバイスへと移行することが明かされました。

現在のAVAは、高さ約14cmの円筒形デバイス内に、3Dホログラフィックアバターとして表示されます。デバイスには環境光センサー付きのHDカメラ、遠距離対応マイク、スピーカーが内蔵されており、ユーザーの音声や視覚情報を認識して会話を行うというもの。底面には同社のライティングシステム「Razer Chroma RGB」を備え、ゲーミングデバイスらしくPC環境と連動して発光する仕様です。

今回発表されたアップデートは、Avaの機能を拡張するソフトウェア面での強化が中心です。
第1に、「Razer Inference Control Plane」というルーティング機能が導入されました。ユーザーからの指示を受けた際、消費トークン数や遅延時間をAIが計算し、クラウド上のモデルとローカル環境のモデルから状況に適したものを自動で選択し、処理の効率化を図ります。

第2に、サードパーティ製アプリやAPIとの連携機能が実装されました。音声による対話に留まらず、Avaを介してアプリケーションの操作が可能です。発表の場ではSpotifyを起動して指定の音楽を再生する操作をデモ。音楽のビットレートに合わせてキャラクターがダンスする様子が披露されました。
第3に、エージェント機能の追加が発表されました。これは、一つの指示からAIが複数の工程を計画し、実行する機能です。例えば「写真を撮って経費トラッカーに入れて」と指示した場合、カメラの起動と撮影、ファイルの保存、指定アプリの起動と入力という一連のステップをAVAが単独で処理します。

加えて、AVA同士が直接通信する「コンパニオン間通信」も公開されました。例えば、ユーザーが自身のAVAに「友人とゲームをする時間を調整して」と指示を出すと、相手のAvaとバックグラウンドで通信を行い、スケジュールのすり合わせを自動で完了させます。
Razer AVAは現在、同社のWebサイトでベータ版の事前登録を受け付けており、2026年第2四半期(Q2)の発売を予定しています。また、同社はゲームスタジオに対し、自社キャラクターをAVAのプラットフォーム向けアバターとして提供するパートナーシップを呼びかけています。
アバター
2026.03.10