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Mogura VR Job 2023.06.22 sponsored

エンジニアもデザイナーも、イベンターも。あなたの専門性が活きる「XRコンサルタント」という仕事


移り変わりの激しい先端技術トレンドを追いかけながら、それらをいかにビジネスへ活用するか決断するのは、簡単ではありません。日本でも多くの大企業が、戦略コンサルティングを専門とする会社の助言や伴走支援に助けられています。

デロイト トーマツ コンサルティング(以下、DTC)は、コンサルティング領域で事例調査から戦略立案、施策の実行・運営まで支援する、まさに「企業と技術をつなぐ役割」を担う企業です。デロイト トーマツ グループの一角として、グループ会社の会計監査、法務といった分野の専門家とも連携しています。

XR/メタバースも、DTCの手がける領域の一つです。北米に拠点を置くデロイトグループはNVIDIAやMagic Leapらと提携。DTCも業界内外のコミュニティ形成を「経営資源」と位置づけ、2018年頃からVR関連企業と提携し、近年では集英社XRと協業するなど、独自の展開を見せています。

同社によると、アジアでメタバースがGDPに与えるインパクトは、「2035年までに年間0.8~1.4兆米ドル、おおよそ全GDPの1.3~2.4%相当」と推定されます。さまざまな期待がなおも集まるXR/メタバース領域で、DTCで活躍するXRコンサルタントは、どのように自分の強みを活かし、働いているのでしょうか。

DTCで先端技術活用や産学研究に取り組む、R&TT(Research & Technology Transformation) Unit マネージングディレクターの竹井さん、シニアコンサルタントの米本さん、マネジャーの甲斐田さんにお聞きしました。

(左から、竹井さん、米本さん、甲斐田さん)

「だれも救えない技術には意味がない」と痛感して

──まずは、みなさんが入社した経緯から教えてください。

米本:昔からSFアニメ映画が好きで、2016年頃に初めてVRデバイス体験をして、そこからXR領域に興味を持ちました。テクノロジーが肉体馴染んだ「デジタル化した人間」が存在する世界を目の当たりにして、「いつかこれが現実になるのかもしれない」と、ワクワクしたのを覚えています。

今年(2023年)4月に入社する前は、兄とVR事業に特化したスタートアップを経営していたんです。主には受託開発やソリューションの提供を行い、コンサルティング事業なども展開していました。7年間の経営を通じて、「受託開発に留まらず、クライアントの課題・ニーズにもっと適切なアプローチを提案したい」と思うようになり、DTCに転職しました。

甲斐田:私がVRに出会ったのは、2017年の頃です。プライベートで体験したときに、現実と仮想の世界を融合させて空間を作る技術のすごさに衝撃が走りましたね。しかも海外では、すでにゲームだけではなく業務にも活用していると。

日本でもXR技術を業務に活用できるようになれば、多くの人がもっと仕事を楽しめるはず。コンサルタントとしてもクライアントに提案できたら、普段の業務がより楽しくなるだろうと思い、この領域に参画しました。

竹井:コンサルとして働き始めてすでに10年以上経ちますが、学生時代は画像解析を研究していて、前職はエンジニアでした。テキストエディタの「Emacs」を使って、ゴリゴリのプログラミングをしているような。

それがあるとき、「ものづくりは手段だ」と気がついたんです。何ヶ月もかけて開発した画像のノイズ除去システムが、周辺技術の発達でそもそも不要になったこともあります。いつしか「誰かの何かを救わなければ、そのものづくりには意味がない」と痛感して。であれば、ちゃんと目的を持ってものを作りたい。そう考えて、より「目的」から考えられる仕事をしようと決めたのです。

私たちR&TT unitは「技術を活用して新しい価値をひらく」をミッションにしていまして、最先端のテクノロジーや、ライフサイエンスをテーマにした産学連携の研究開発、脳科学を活用したエンターテイメントやスポーツ事業などに携わっています。XR/メタバースチームもそのひとつで、10人ほどの専属コンサルタントがいます。

調査から実行まで、「End to End」の支援体制

──みなさんは「XRコンサルタント」として、どのようなお仕事をされていますか?

甲斐田:製造業界でARを導入した事例を挙げると、まずは先行事例を調査して、「なぜやるのか」「どうやったらうまくいくのか」「どんな効果があるのか」を整理することから始めました。

試験導入に当たって、懐疑的な意見を持つ方も少なくないからです。海外にARグラスを活用し、リモートで遠隔作業に成功した事例があっても、「本当に効果的なの?」とよく質問されます。

そうした疑問に対して期待効果や導入手順を説明した上で、「やってみようか」となったら、実行までのステップを分けて提案します。まずは実証実験の対象店舗を絞って、小さくやってみましょう。それで効果が出たら全国展開しましょう、といったように。

──戦略提案したあとは、どのように進めるのでしょう。

甲斐田:PMO(プロジェクト管理統括)的な立場からサポートしたり、開発体制を組織したり、現場のトレーニングまでお手伝いしています。

専門技術を持つ企業を紹介したり、システム導入や法整備などの経験を持つメンバーを推薦することもありますね。自動車業界の案件では、それこそ販売ディーラーさんの隣に付いてデバイスの使い方から支援したことも。

──ある種、泥臭い仕事もなさるのですね。

竹井:私たちには事例調査から実行までシームレスに支援できる体制がありまして、それを「End to End」と呼んでいます。

「End to End」の支援ができるのは、XR/メタバースの知見だけでなく、各業界の専門知識や、UI・UXの専門性を持つプロフェッショナルが社内・パートナーにいるからこそ。

制作や運用を得意とするグループ企業や提携先もあって、社内でプロトタイピングを作成して、クライアントと感触を確かめながら検討する「手触り感のある提案」ができます。

──どのような体制で支援するのでしょう?

甲斐田:最初は少数精鋭で、2〜3人で始めることも多いです。業界に専門性を持つ人とXRなどのテクノロジーに専門性を持つ人、といったように。

開発段階に入ると、作るものに応じてメンバーを増やします。大規模なシステム開発の際には、10人ほどの体制にしたこともありました。その後の保守・運用は、初期メンバーと合わせて5人ほどで支援するイメージです。

──海外チームや、財務・法務の専門部隊もいますよね。

竹井:公認会計士や弁護士など、士業の方々と一緒に仕事をすることも多いですね。

この分野で先行するアメリカやオーストラリアの企業と協力することもあります。逆に、製造業の国際展示会「ハノーバーメッセ」(ドイツ)には、日本から現地支援に行ったことも。

いわゆる「グレイヘアコンサルタント」を出自とし、全世界で150を超える国・地域のメンバーを擁する、デロイトグローバルの一員としての強みですね。

困難に挑むクライアントを、半歩先から導く

──XR/メタバース分野に参入したいのに、専門人材の獲得に苦戦する会社も少なくありません。

甲斐田:デジタル人材の社内育成についての相談も増えました。外部からの採用を図りつつも、優れた人材をどのように社内で育てていくのかに、みなさん悩まれているようです。

一緒に仕事をしながらノウハウを伝えつつ、クライアントがご自身で行う「概念実証(PoC)」を提案することもあります。おおよそ半年から1年間かけて、クライアントの社内だけでPoCができる体制づくりなどをサポートしています。

竹井:DTCの新しいコーポレートスローガンは「Lead the Way」なんです。私たちの役目は、常にクライアントの半歩先で、ゴールへ先導することだという精神を述べています。

山登りで例えるなら、ヒマラヤ登山の現地人ガイド「シェルパ」ですね。クライアントとも「同じチームメイトとして、一緒に山を登っていきましょう」とコミュニケーションするようにしています。

──どんな会話をしているのでしょう?

甲斐田:たとえば、日本はまだXR/メタバースに関連する法整備が進んでいません。士業のパートナーや(デジタル庁など)官公庁出身のメンバーを連れてきて、現状の課題について専門的にアドバイスしてもらうことも珍しくありません。

すでに推進体制が決まっているプロジェクトでも、ときにはクライアントに頼まれなくても、「こういう人材を紹介したい」「こういう進め方をしたい」と提案して、できる限り早く、クライアントのやりたいことに近づけるよう導いていく。その姿勢が、まさに「Lead the Way」かもしれませんね。

──他にも、クライアントに提供しているサービスはありますか。

甲斐田:当社の「Deloitte Tohmatsu Innovation Park」には、一般では体験できない先端技術も展示されていますが、その一つに、自動車をテーマにしたVRショールームがあります。

そこでは、VR空間で製品を見られるだけではなく、消費者とスタッフが同じ製品を見ながら会話できます。実購買につなげることをはじめ、消費者の視線データを収集することで、クライアントの販促戦略にもお使いいただけます。

(デロイト トーマツ グループが東京・丸の内に構える「Deloitte Tohmatsu Innovation Park」のイベントスペース。自然と造形の融合をイメージしたオーディトリアム、泉を模したステージなど趣向が凝らされている。オンライン配信も対応したメディアスタジオも完備)

専門家に囲まれながら、仕事で成長できる環境がある


──XRチームが求める人物像について教えてください。

甲斐田:コンサルティングファームというのは、特殊な強みを持つ人材の集合体です。プログラマーでもデザイナーでも、ご自身の経験を活かして働けます。

竹井:たとえば、社内にUI/UXデザインのスキルを持つ人材は、まだまだ多くありません。一般的な「コンサル」のイメージだけで判断せずに、門を叩いてみてもらいたいですよね。

甲斐田:新規事業やサービス開発を担当してきた方なども、その経験やスキルを発揮できると思います。コミュニティマネジャー、イベントオーガナイザーなど、人を集めるスキルを持っている方も大歓迎です。

様々な角度から自身のスキルを活かせる環境なので、少しでもXRに興味を持っている方がいれば、ぜひお待ちしております。

──中途入社した方が現場に立つまでには、どんな育成フローがありますか。

甲斐田:入社から約2週間は必須トレーニングとして、コンサルタントとして必要なマインド、スタンス、またベーシックスキル(コアコンサルスキル、Digitalなど約15コンテンツ)を学んでいただきます。その後さらにご自身の課題、ニーズ、タイミングでより実践的なトレーニングの受講も可能です。プロジェクトチームに加わるのはそれからですね。いきなり一人きりでクライアントの前に立たせることはありませんので、安心してください。

竹井:コンサルタントのスキルには、甲斐田が言うようなコアスキルと、専門家としてのエッジスキルがあると思っていて。コアスキルは体系的なトレーニングで伸ばせます。エッジスキルは、それこそ凄腕のエンジニアと一緒に3Dアプリケーションを作ったり、社内外の専門家と一緒にプロジェクトを推進するなかで学べます。そこはうちの会社の特色かもしれません。

甲斐田:先端技術セミナーなど、テーマに沿った専門家が社員向けに講義する時間も定期的にあります。興味関心のあるテーマをキャッチアップできる教育体制が整っていると思います。

米本:横の連携が強いからこそ、すぐ近くにいる専門家から簡単に学びやすい環境なんです。私も入社当時は不安でした。「コンサルはすぐ現場に送り出される」というイメージを持っていたので。

でも、2週間のトレーニングを終えてからも周囲がサポートしてくれて、クライアントのミーティングに参加させていただきながら、自分の発揮できる提供価値と擦り合わせて、担当タスクを決められます。

そんな進め方で、少しずつ経験を重ねています。まだ入社して1ヵ月しか経ってないですが、そこは本当に魅力だと感じましたね。

甲斐田:フィードバック文化も強く根付いていて。マネジャーがメンバーと毎週または隔週で1回は1対1で話す機会を設けています。社内では「チェックイン」と呼んでいます。

米本:チームの風通しもいいです。他のメンバーが困っていたら「何か手伝えることはありますか?」と助け合っています。マネジャーである甲斐田さんも、「何かあったらすぐ教えてね」といつも声をかけてくださって。

従業員のキャリア選択も、End to Endで


──新メンバーを迎え入れるスキームが整っているわけですね。

竹井:「End to End」の支援体制があるからこそ、メンバーが歩みたいキャリアに応じた選択肢も用意されています。入社前の専門性を活かしながら、仕事を通じて成長できる環境だと思いますね。

「世界に通用するレベルまで技術を磨きたい」というメンバーもいますし、「大学ではアメフトに打ち込んで、それが高じてヘルスケア領域で社会貢献したい」と、XR活用支援に勤しむメンバーもいるんですよ。

甲斐田:ERPパッケージ(Enterprise Resource Planning: 法人向け基幹業務統合システム)の導入・運用に携わった経験を活かしている方もいますね。全員がXR/メタバースネイティブではないからこそ、逆に「これまで培った専門性」を活かせる環境があると思います。

米本:私も前職で培った技術力を活かせていると感じます。「そもそもVR技術に何ができるのか」をご存知ない方も多いですから、私が簡単なプロトタイプを作って持参し、クライアントが抱える課題にぶつけてみて、解決策を一緒に探る。そのサイクルを爆速で回すことが使命だと思っています。

世界をよりリアルにする「拡張インターネット」を目指して

──最後に、さまざまな業界の実情を知るみなさんに、あえて単刀直入に伺います。XR/メタバースは将来、普及するでしょうか?

甲斐田:私たちは、XR/メタバース技術を「拡張されたインターネット」だと捉えています。メタバースという言葉自体は、一時的な盛り上がりで、次第に使われなくなるかもしれません。けれども、その基本要素である「仮想空間内」で「同時」に「多人数」が「コミュニケーション」をとることは、ビジネスでも生活でも、むしろ当たり前になっていくと考えています。

竹井:技術を使って、これまでできなかったことを実現していく。いわば現実から離れた「アナザーワールド」をよりリアルな世界にすることで、現実世界でハンディキャップがある方も、もっと豊かな人生を送れるかもしれない。そんな世界をつくるべきだと思っています。

甲斐田:流行に踊らされず、これからもクライアントと一緒に、何のために技術を導入するのか、本質的に考えていきたいですね。事業のコアのニーズに応えるために、XR/メタバース技術で既存の何かをリカバリー(代替)するのではなく、新しい価値をディスカバリー(発見)する手段にしたいです。

(統括: 笠井康平(Mogura)/ 企画制作: 森部綾子(インクワイア)/ インタビュー・編集: 長谷川賢人 / ライター: フジカワ悠/ フォトグラファー: 加藤甫)

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