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その他VRヘッドセット 2021.11.16

VRヘッドセット「DecaGear」が半導体不足で値上げ濃厚に。既存予約は価格据え置きも出荷は2022年末へ

VRヘッドセット「DecaGear」を開発中のMegadodo Simulation Games(以下Megadodo)は、同ヘッドセットの価格改定の可能性や出荷遅延について報告しました。既存予約者への出荷は2022年末となる見通しです。

「DecaGear」は2020年10月に発表されたPC接続型のVRヘッドセット。ディスプレイ解像度4,320×2,160(片目2,160×2,160)、リフレッシュレート90Hz、フェイストラッキング機能、5本の指を感知する専用コントローラーなどを備え、SteamVRにも対応しています。当初の価格は450ドル(当時約5万円)で、Megadodoによれば「2021年第4四半期から出荷予定」とされていました。

最大約8万円前後まで値上げ? 申込済の予約は値段据え置き

今回の発表は、MegadodoのCEOであるOr Kuntzman氏が同社公式Webサイトで行いました。同氏は、直近の半導体不足に伴いコストが増加していることを説明。「DecaGear」の価格は最大で700ドル(約8万円)になるとのこと。

半導体の需要は大きく高まっていますが、投資家は実質的な投資にはリスクが多すぎると考えています。財務上の問題を解決してDecaGearを生産したとしても、現在の価格は最大700ドルとなり、「Oculus Quest 2」の2倍以上の価格になってしまいます(※編集部注: Oculus Quest2の価格は299ドル)。

2022年末に出荷を延期

今回の発表では、出荷時期の延期も告知されました。Megadodoによれば、まず2022年末に、既存予約者に「リミテッドエディション」のDecaGearを出荷予定。その後は他のデバイスメーカーが販売・発送を行うとのこと。さらに2023年、他メーカーも使用できる「DecaBrick OS」をリリースする予定。詳細は不明ですが、一体型VRヘッドセット向けのOSと思われます。

併せて同社は、フェイスブックが低価格なVRヘッドセットで市場を独占することについての懸念を表明しつつ、「高価なハードウェアを販売したくない」とコメント。「オープンなエコシステムをVRで築けるような方針にピボットする」と述べています。Megadodoの新たな経営戦略の詳細は、来週(11月第4週)に公開される予定です。

(参考)UploadVR

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