VR市場が順調に成長を続ける中国。この国の政党である中国共産党が、VRを使ったテストで、人々の党への忠誠心や、党員としてふさわしいかの試験を始めました。
VR空間で質問に回答
中国官営の英字メディアGlobal Timesによれば、山東省浜州市の共産党員が初めてこのテストの対象となりました。「党精神の試験」という意味の名称を持つこのテストでは、党や他の人のために尽くすかどうか、党の精神に合致するか、などの資質を計測します。
テストを受ける党員は、VRヘッドセットをかぶってコントローラーを持ち、VR上のテストルームに入ります。そして、党規則や自身の生活に関するおよそ30の質問に答えていきます。
テスト結果では、党員は自分の弱い点を指摘されます。また党に派遣された専門家と相談し、アドバイスを受けることができます。
テスト用機材には約1,200万円の投資
中国共産党中央党校の教授によれば、このVRテストの信頼性を高めるためには、まだ科学的な根拠が必要とのこと。テストは、どのように中国共産党員の政治的資質や人民のために尽くす能力を高め、そして地方開発を進めるのか、その解を見つけるために行われていると言います。
VRテスト用の機材の設置には70万人民元(約1,200万円)が投じられ、4月から運用を開始しました。成長を続ける中国のVR市場は、共産党にまで進出しています。
(参考)Firstpost, Grobal Times