2026年8月28日、2026年内に発売予定のVR/MRゲーム『Project Hail Mary: Journey Among The Stars』のプレイ映像が公開されました。Meta Questシリーズ,PICOシリーズ,Android XR搭載のデバイスなどでリリース予定です。
これに伴い、ドイツの大規模ゲームショウ『Gamescom 2026』にて、デモが展示されました。著書はドイツ現地でデモ体験に参加できたので、今作の紹介と実際のプレイの印象についてお届けします。

(以下:ゲーム内画像はすべて公式トレーラーを引用しています)
・そもそも『プロジェクト・ヘイルメアリー』とは?
ここは原作について知っている方は読み飛ばしていただいて問題ありません。『プロジェクト・ヘイル・メアリー』は2021年に刊行されたSF小説、およびそれを原作として2026年に公開された映画です。筆者は本作のいちファンとして、本当はこの記事をご覧の方々に今すぐにでも原作小説か映画(Prime Videoのリンク)を見ていただきたいのですが、記事としてそうはいかないので説明させていただきます(以下:原作文庫上巻までのネタばれ注意)。
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』では、とある謎の現象が起きたために太陽のエネルギー量が減ってしまい「このままでは地球は低温化に食料資源が激減して滅びる!」として全人類が追い込まれた世界が舞台です。小学校で理科の教師をしている主人公グレースは、ひょんなことから地球を救うプロジェクト「ヘイル・メアリー計画」に参加、ついには謎の現象を調査するための宇宙船「ヘイル・メアリー号」に乗ることとなります。しかし、この航海は片道切符となってしまい、さらには主人公以外の搭乗員が全員死亡。おまけに主人公の記憶喪失まで発生してしまい宇宙船で孤立する絶体絶命の状況に追い込まれます。
しかし、偶然にも同じ問題を抱えて調査を行っていた宇宙生命体「ロッキー」と出会い、グレースとロッキーは種族の垣根を超えながら問題の解決を目指します。原作小説と映画で多少の差異はありますが、大筋は同じです。
・等身大でロッキーとふれあおう
この記事で取り上げる『Project Hail Mary: Journey Among The Stars』は、映画版のビジュアルにもとづいた宇宙船ヘイル・メアリー号でのロッキーとの交流をVR/MRで体験することがコンセプトとなっています。今回公開されたプレイ映像と、実際に現地でプレイできたゲームプレイの範囲はほぼ一緒であり、デモも数分で終わります。
「VRはわかるけどMRとはなんぞや?」という方もいらっしゃることでしょう。簡単にいえば、VRでは「宇宙船の中に入ってロッキーと会う」という体験となり、MR(Mixed Reality)では「自分が今いる空間(ヘッドセットを起動した場所)にロッキーが出現する」という体験となります。今回のデモではデバイスがPICO 4、Mixed Realityモードで体験できました。
ゲームプレイは簡単なパズルゲームのようなものをイメージしてください。モノを探して手に持って正解の場所にはめて、というものです。とはいえ、本格的な謎解きを要求されるというよりも、脱出ゲームのようなふるまいが求められるといったところ。デモの範疇では、無重力空間に地球を模した毛糸のボールや帽子など小道具が宙を舞い、それを手に取って掴んだり投げたりといったアクションがありました。また、装置のヒューズが壊れたので、ヒューズ格納装置を捻って取り出し、ロッキーに渡すといった体験もできます。
デモでの操作はハンドトラッキング(※コントローラを持たず、実際の人間の手と指の動きを検知して操作するシステム)であり、親指と人差し指をつまんで開いたり閉じたりして、アイテムを掴んだり離したりします。
このプロジェクトの真髄は、本作一番人気のキャラクター「ロッキー」にあります。ロッキーは、、設定上「酸素を吸ってはいけないので、人間と同じ空間にいることができない」という都合があり、小説や映画では主人公と壁を隔てたり透明なボールのようなものに入ったりして、行動しています。
つまり、元から「近い距離にいるけれど、直接は触れ合えない存在」というわけです。この設定がVR/MRモードで楽しむ今作と相性がよく、「その場に本物がいる」と思わせるようなディテールと距離感を維持しています。それでいて、「壁越しにコミュニケーションをする(手をふって挨拶する、壁越しにフィストバンプ、拳をごっつんこをする)」ことで、体験者の夢を壊さないまま一緒の空間で活動、協力することができます。
版権モノを採用したVRコンテンツの多くは、大人の都合でキャラクターがプレイヤーからものすごく遠い場所にいたり、直接触れられる距離にいても反応してくれなかったりといった「キャラクターがその場にいる」という実感を破綻させてしまう残念なポイントがあります。しかし、本作は元の版権の設定をうまく活かしつつ、プレイヤーを楽しませる稀有なコンテンツだといえるでしょう。本作を楽しむためにも、もし未見であれば原作小説および映画版をこれからでも見ていただきたいところです。
『Project Hail Mary: Journey Among The Stars』はMeta Quest, PICO, Android XRのプラットフォームでリリース予定であり、Meta Quest版はすでにウィッシュリスト登録が始まっています。







