Appleは空間コンピュータ「Apple Vision Pro」の新型を発表しました。最新のM5プロセッサを搭載して、パフォーマンスが向上しているほか、頭部に固定するためのヘッドバンドが一新。「デュアルニットバンド」が付属します。
Apple Vision Proは、Appleが2024年2月に発売した空間コンピュータです。片目あたり4K近い高解像度のマイクロOLEDディスプレイを搭載し、他のVR/MRヘッドセットとは比べ物にならないクオリティのXR体験が可能です。
前世代のApple Vision Proは、発売時点では型落ちとなるM2チップが搭載されていました。今回は、M5チップの発表と同時に搭載が発表。MacBook Pro、iPad Proと並んで搭載がアナウンスされています。M5チップになったことによって、処理能力が向上し、Apple Vision Proでは「ピクセルを前世代と比較して10パーセント多くレンダリングできる」としています。
パネルの解像度は前世代機と同じため向上していませんが、同じパネルでも処理能力によって、描画できるかどうかが変わります。前世代機ではパネルの高解像度を完全に活かした処理ができていなかったということでしょう。M5搭載になったことによって、「よりくっきりとしたテキストと、より精細なビジュアルにより、さらに鮮明な画像を実現」するとのこと。
また、前世代のApple Vsion Proは激しく頭を振ったときに、視界の描画が遅れてついてくる「モーションブラー」が発生していました。M5 Apple Vison Proでは、リフレッシュレートが120Hzに向上。モーションブラーを軽減しているとのことです。
さらに、M5はAIの処理を高速化するために、16コアのニューラル・エンジンを搭載していることで、AIを活用した機能が高速化しているとのこと。具体的に、「ペルソナの収録」、「写真への空間シーンへの変換」が50%速くなっているとのこと。Apple Inteligenceを活用しているアプリはまだあまり見かけませんが、最大で2倍高速になるとのことです。
なお、Apple Vision Proにはもう一つ、カメラ・センサー・マイクからの入力を処理する空間コンピュータ専用のR1チップが搭載されています。M5 Apple Vision ProでもR1チップは引き続き搭載されています。
M5 Apple Vision Proの2つ目の違いは、付属するヘッドバンドの変更です。前世代機では、後頭部のみを抑えるニットバンドか、材質がチープめなデュアルバンドが付属していました。M5 Apple Vision Proでは、新型の「デュアルニットバンド」のみに統一されます。
後頭部だけでなく、頭頂部も支える構造になっています。この変更はApple Vision Proが重いという評価が多かったためです。特に前面にガラスを使っていることから、いわゆる前が重いフロントヘビーで、長めの時間の使用で首が疲れるなど多くの不満がありました。
デュアルニットバンドで頭頂部もカバーすることで、装着感がどこまで改善するのか気になるところです。また、調整機構に工夫が凝らされています。一つのダイヤルで後頭部と頭頂部両方を締めることができます。サイズはS、M、Lの3サイズです。

(Apple公式より。通常時はダイヤルで後頭部を調節。ダイヤルを引っ張ると頭頂部のストラップを調整できるようになる)
3点目のハードウェアの改善点として、Appleはバッテリーを挙げています。最大2.5時間の一般的な使用、および最大3時間のビデオ再生に対応している、とのことです。前世代機では一般的な使用で2時間だったため、処理能力向上に対してバッテリーは改善したと言えます。
M5 Apple Vidion Proは、日本では10月22日に発売予定、発表された10月15日から即日予約を開始しています。価格は前世代機と同じ、256GB版が税込599,800円。他にもストレージの多い、512GBモデル(税込634,800円)、1TB(税込669,800円)が用意されています。
Apple Store店頭でのデモもこれまでのように可能です。
デュアルニットバンドは前世代機にも対応しており、単品で販売されています。価格は税込16,800円です。購入時にiPhoneかiPadを使った頭のサイズ測定を行うことになります。


