Snapchatを運営するSnapは同社が開発中のARグラス「Specs」を2026年に一般発売することを発表しました。米国で開催中のAWE USA 2025にて、SnapのCEOエヴァン・シュピーゲル氏が明らかにしました。
Snapは世界で9億人以上が使用しているSNS「Snapchat」を運営しています。Snapchatのカメラには「レンズ」というAR機能が含まれています。ユーザー全体でのレンズの使用頻度は毎日80億回に到達しているとのこと。
Snapにとって「ARは技術ではなく哲学だ」と語るシュピーゲル氏。ハードウェアそのものが重要ではなく、人々が哲学に共鳴することが重要だと考えてます。その上で、ARグラスは「より自然で、より人間らしいインターフェース」だとして、2014年からグラス型デバイスの開発を行ってきました。その投資総額は30億ドル以上とのこと。「実は、私たちはSnapchatのチャット機能よりも前からグラスの開発をしていました」(シュピーゲル氏)」
当初はSNSに投稿する写真や動画を撮影する眼鏡型カメラとして登場しましたが、第5世代となる現行機「Spectacles」(第5世代)は、一体型のARグラスとして2024年秋に登場。現在は開発者版が提供されています。その一般消費者版が「Specs」という名称で2026年に発売されます。
「Spectacles」(第5世代)は、スマートフォン等に有線接続することなく、バッテリーやプロセッサを内蔵した一体型のARグラスです。2枚のクアルコム製のSoCを搭載しており、空間を認識して完全なAR体験を実現します。
2026年に一般発売される「Specs」は開発者版よりも大幅に小型化され、軽量で機能も多く搭載されるとのこと。デバイスの外見はまだ明らかになっていません。現在の開発者版との互換性は担保されます。
OSは独自の「Snap OS」を採用。スマートフォン向けのレンズを制作することのできる開発ツール「Lens Studio」を通してSpectacles向けにもコンテンツを開発することができます。すでに何度もアップデートを行っており、今回も複数の発表を行いました。
・OpenAI、Gemini、DeepseekなどのAIと連携して空間・物体の認識を行うDepth Catching API
・翻訳を含む新たな音声認識API
・生成AIを使って3Dモデルを作れるSnap 3D API
・Niantic spatialとの提携によって現実世界の位置情報を連携するVPS(Visual Positioning System)
・様々なデバイスと接続するBluetooth API
・ARツアー制作を簡単にする「guided navigation」
・複数台のSpectaclesを一括管理する「Fleet Management」
10億人近いユーザーを抱える世界最大のARプラットフォームとも言えるSnapchat。レンズのARクリエイターの数が40万人に到達し、エコシステムを構築しています。日本ではユーザーもクリエイターもまだ多くはありませんが、Snapの動向は要注視です。




