サムスンは、同社の最新のスマートフォン機種となる「Galaxy S9」を発表しました。S9に搭載されるクァルコム社製のプロセッサSnapdragon 845は技術的には体験者が動き回る技術（位置トラッキング）が可能なスペックであり、クアルコムは「サムスンの選択によっては今後Gear VRが位置トラッキングに対応する可能性もある」と述べています。
HTC ViveなどPCに接続するタイプのハイエンドなVRヘッドセットでのみ実現していた位置トラッキングがGear VRでも実現する可能性があります。
技術的には位置トラッキングに対応可能
サムスンの販売するスマートフォン向けVRヘッドセットGear VRでは、現在頭の回転のトラッキングのみが可能です。新たに発表された最新機種Galaxy S9も、既存のGear VRを利用することができます。
Galaxy S9では、クアルコムの最新のスマートフォン向けプロセッサであるSnapdragon 845が採用されています。クアルコムによれば、このプラットフォームは技術的には部屋の中を歩き回ることができる位置トラッキングを実現できるといいます。
クアルコムのプレスリリースでは、「新しいAdreno 630ビジュアルプロセッシング・サブシステムは、最新のXRデザインにイノベーションをもたらします。例えば、Galaxy S9を使用したGear VRにおいて、位置推定とマッピングを同時に行う6DoF（位置トラッキングを含む前後左右上下のトラッキング）のルームスケール体験なども実現可能です」と述べられています。
現行のGear VRは3DoFのままと回答
米メディアUploadVRに対し、クアルコムは「Galaxy S9はSnapdragon XRをサポートしているわけではないが、サムスンがGear VRでの6DoFサポートを実現するためにクアルコムと協力する可能性はある」と回答しています。
また、Gear VRを提供するサムスン、及びFacebook傘下のOculusは両社とも、「Gear VRはS9でも3DoF（位置トラッキングを含まない頭の回転のみのトラッキング）のままである」と回答しました。
(参考) UploadVR
