中国のARハードウェアメーカーXimmerseは、同社の新型ARヘッドセット「Rhino X」を発表しました。
基本的なスペックについて
「Rhino X」は、2019年6月に上海で行われた展示会Mobile World Congress Shanghaiに先行出展されていました。今回改めて正式発表が行われた形となります。
Ximmerseは、2014年に創業された企業。過去にはステレオカメラを使用したモーショントラッキングシステムを開発しました。ARトイ「Star Wars JEDI Challenge」に技術提供を行なったことでも知られています。
「Rhino X」は半導体大手クアルコム(Qualcomm)のモバイル向けチップセット「Snapdragon 835」で動作します。同ARヘッドセットには、統合型のディスプレイが採用されており、投影されたARコンテンツを反射する形でバイザーに表示します。
「Rhino X」のFOV(視野角)は57度で、着脱式バッテリーで稼働します。この仕組みは、バッテリー残量が少なくなった際、バッテリーの交換を行うだけでユーザーがプレイ再開することを可能にします。
マーカーで位置トラッキング
ARコンテンツのプレイ中、表示されるARの位置に不具合が出ないよう「Rhino X」には、プレイ環境にARコンテンツを固定する、マーカーベースのトラッキングシステムが搭載されています。このシステムは、ARヘッドセット本体がマーカーを読み取ることで機能します。
Use the force – Star Wars Jedi AR experience by @lenovo and @Ximmerse #ces2018 pic.twitter.com/7xadT09QoL
— Tom Emrich 🏳️🌈 (@tomemrich) January 11, 2018
「Rhino X」には、ARヘッドセット本体のほかにトラッキングパッドや多面体型のビーコン、ハンドガン型コントローラー、6DoF(※)対応のハンドコントローラーが付属します。
(※6DoF:デバイスの向きと位置情報の両方を認識するトラッキング)
現在「Rhino X」用アプリを制作するためのSDKは、GitHubで公開されています。同ARヘッドセット向けのコンテンツ制作を希望するデベロッパーは、同サイトからファイルをダウンロードすることで、各種ARコンテンツの制作が行えます。
一般向けに販売されるかは不明
2019年8月現在、「Rhino X」が対象とする販売ターゲット(法人、一般ユーザー)は判明していません。どのような形式(レンタル、買い切り)で販売されるかも不明です。米メディアNext Realityは、より詳しい情報をXimmerseにメールで問い合わせましたが、8月27日現在、回答は得られていないとのこと。
https://www.youtube.com/watch?v=KIEr6eMBCzA
デバイス概要
デバイス名 |
Rhino X |
開発元 |
Ximmerse |
視野角(FOV) |
57度 |
付属品 |
トラッキングパッド、多面体型のビーコン、ハンドガン型コントローラー、6DoF対応ハンドコントローラー |
バッテリー |
着脱式バッテリー |
公式サイト |
(参考)Next Realiy