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VRChat 2023.01.15

“第三の腕”を身体に装着してみよう! 東京大学・稲見教授の研究室を元にしたVRChatワールドを訪問

VRChatにて、現実のLiving Lab Komaba(東京大学駒場リサーチキャンパス内にある研究総括稲見教授の研究室)をベースにしたVirtual Living Lab(以下VLL)が1月7日から公開されています。

稲見自在化身体プロジェクトの拡張身体とは、人間がロボットや人工知能と「人機一体」となり、自己主体感を持ったまま自在に動かす「自在化技術」の開発や、「自在化技術」による認知心理、神経機構の解析をテーマに研究する内容です。

今回VRChat上でワールドを制作したのは、自在化身体の舞台がリアルのみならずバーチャル、メタバース上にも広がるであろうと考えられたためだそうです。ワールド内ではアバターに「拡張身体」を装着し、実際に動かしてみるといった体験ができます。

今回はワールド内に用意されている拡張身体の1つ「第三の腕」を試してみました。この「第三の腕」は身体に付くアームとして機能し、コントローラーのトリガーを押すことで物を掴んだり離したりできます。アバターの両肩、腰、両足のいずれか1箇所に付けられる仕様です。


ワールド内では第三の腕をうまく使いこなすための試験場があります。シチュエーションが異なる試験がいくつかあるので、実際にチャレンジしてみました。

テーブルや椅子などの家具がある家を想定した試験では、肩に第三の腕を付けると便利で持ち運びやすいです。アームの位置や挙動に慣れるまでは掴むのが難しかったり、別の家具にぶつかったりしましたが、最終的には両手以外に腕があると手数の多さがありがたいと思えました。

別の試験では地面にあるブロックを持って積んでいくといった内容。こちらは足に第三の腕を付け替えてチャレンジしてみましたが、肩に付けたときよりも恩恵があるように思えました。

従来のやり方だと、自分の足元にある物は屈んで持ち上げ、運ぶと思います。しかし足に第三の腕を付けると屈む作業がなくなり、足だけで物を運ぶ動作ができます。足のトラッキングができる方は、実際に足を動かしながら操作できるのでより没入感が上がると思います。

肩に第三の腕を付けたときは、従来の手の役割がさらに増える印象でしたが、足に第三の腕を付けると、これまでになかった動作が選択肢に入るため、付ける場所によって印象が変わるように思えます。

1月にはこのワールドを使って特別ワークショップ「メタバースで新しい身体自在化を発見しよう!」が開催されるとのこと。ワールド制作にあたった2人の若手研究者がその魅力と楽しみ方をレクチャーするため、稲見自在化身体プロジェクトについて深く知りたい方はs参加してはいかがでしょうか? 事前に予約が必要のため、ツイート先より詳細は確認してください。

このワールドはVR・デスクトップ問わずに体験できるので、ぜひとも自分の手で第三の腕を動かす感覚を味わってみてください。ワールドへのアクセスはこちらから(PC接続型VRヘッドセット、および高スペックPCが必要です)。


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