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テック 2017.02.22

ARとVRを切り替える眼鏡型デバイス サムスンがサンプル展示

サムスン電子は、来週バルセロナで行われる携帯機器の展示会「Mobile World Conference 2017(MWC)」で新たなVR/ARプロジェクト「Creative Lab(C-Lab)」で検討しているアプリケーションを展示すると発表しました。MWCでは、視覚障がい者向けの補助機能アプリ、モニターレスでPCを使うための眼鏡、家具の配置シミュレーション、360度旅行体験プラットフォームのサンプルを展示します。

2012年12月に創設されたC-Labは、創造的な企業文化を奨励し、革新的なアイデアを育てていくためにサムスン内部のベンチャー創出プログラムです。今回C-Labは、スタートアップ企業がどのようなソリューションを出してくるのかをテーマに展示を行います。

MWCで展示するソリューションは以下の4つです。

Monitorless

Monitorlessは、ユーザーがモニター無しでスマートフォンやPCなどのデバイスをリモートコントロールするVR/ARソリューションです。このソリューションは、普通のサングラスに似た眼鏡にエレクトロクロミックグラスを使うことで、ARとVRの両方を実現できるとしています。

Monitorlessは、現在入手可能なVR/ARコンテンツが少ない、ユーザーがモバイルデバイス上でPCゲームを遊びたいという要望にも応えることができます。

https://www.youtube.com/watch?v=iOgs2Dspbm4

Relúmĭno

Relúmĭnoは、視覚障がい者向けにGear VRを使って読書やテレビを見る際によりクリアな視界を得られる視覚補助アプリケーションです。本アプリは、死角にある画像をずらして見えるように表示したり、ものが歪んで見える「変視症」の患者に対して歪みを補正して表示する機能を持ちます。

Relúmĭnoは、現在市場で手に入る高価な視覚補助用品を使わずとも、テレビなどを見ることを可能にするとしています。

VuildUs

VuildUsは新しい家具を購入する際に、どのように見えるかや、部屋に入るかどうかのサイズをユーザーが事前に確認できます。このソリューションでは、360度のデプスカメラとVRヘッドセットを使用します。

最初に、ユーザーは両方のデバイスを接続しカメラを使用して自宅をスキャンします。そのデータを使い部屋の3Dデータを構築します。

その後、VRヘッドセットを装着し購入したい家具のデータを表示して確認します。このソリューションにより、家具を購入する前に部屋をメジャーなどで測らずとも、リアルタイムでさまざまな家具を表示して確認できます。

https://www.youtube.com/watch?v=HpnCOkq-R4I

traVRer

traVRerは360度のビデオプラットフォームで、ユーザーは実際の旅行の前後に仮想的に旅行を体験できます。プラットフォームを利用する人は、世界中のランドマークや有名な場所をその場の雰囲気も含めて体験できます。ユーザーはさまざまなビデオをシームレスに切り替えたり、特定の時刻を指定してそのときの風景を見ることができます。

サムスン電子のCreativity & Innovationセンターの副社長であるLee Jae Il氏はC-Labプロジェクトについて以下のように述べています。

「私たちは新しいアイデアや想像性をサポートし続けることで、ユーザーへ新しい体験を伝えることができます。これらのC-Labプロジェクトの最新コンテンツは新しい領域に入ることを恐れない才能ある人たちがいることを思い出させてくれます。私たちは、この分野で無限の可能性があるため、VRと360度動画の新しいアプリケーションをさらに追求していきます。」

(参考)

Samsung C-Lab to Exhibit New VR Projects at Mobile World Congress 2017 – (英語)

https://news.samsung.com/global/samsung-c-lab-to-exhibit-new-vr-projects-at-mobile-world-congress-2017


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