ゲームをプレイしている様子を配信する「ゲーム実況」は、すでに説明するまでもないくらい、ゲームを楽しむ方法として定着しています。VRゲームでも、実況をしている配信者は多くいます。筆者もその1人。「もぐらVRゲームちゃんねる」で、さまざまなVRゲームの魅力を伝えています。
中でも気軽に収録できる上に人気が高いのが、一体型VRヘッドセットMeta Quest 2（旧Oculus Quest 2）です。Meta Quest 2はスマートフォン以上にOSのアップデートが頻繁に行われているのですが、2021年5月17日に配信されたv29では、ゲーム実況に関係する大事な更新があり、より手軽に収録しやすくなりました。今回は、特に簡単なゲーム実況の収録方法を解説します。
ボタンを押す、ただそれだけで実況動画撮影
これまで、Quest2ではVRゲームの画面とゲーム内の音声は収録できても、自分が喋っている声までは録音できず、実況音声を別に収録する必要がありました。
しかし、v29ではQuest 2で録画機能を使う際に、内蔵マイクで声が録音されるようになりました。
その効果は絶大。これからは、ただVRゲームプレイ中にQuest 2のメニューで録画ボタンを押すだけ。録画のボタンを押すと、マイクをONにするかの確認がでるので、実況ボイスが欲しい場合はONにしましょう。もちろん高音質な音声を録りたければ、別でマイクを用意する必要がありますが、簡単な実況ならば十分クリアな音質です。（声を録音したくない場合はデバイスの設定でマイクを「ミュート」にすればOK）
あとは元のVRゲームに戻ってメニューを閉じるだけ。設定では、録画中の赤い丸を消すこともできますが、その場合は録画を続けていることに要注意！ 録画停止を忘れないようにしましょう。うっかりデータ容量が膨大になってしまう可能性があります。ちなみに動画の容量は、15分で約500MBです。
（設定では、録画中の赤い点を消すことができる）
なお、一つ気になる点があるとしたら、動画内のマイクの音量を変えることができないこと。ゲーム内のBGMや効果音などが大きい場合、しゃべってる声がかき消えてしまう可能性があります。編集でも修正はできません。録画本番の前に一度どれくらいの音量バランスになるか確かめてからトライしましょう。
データ転送はスマホアプリorUSBで
録画データは、フォルダに格納されています。なお、v29からはQuest 2の中で動画のトリミングが可能になりました。容量が大きすぎる場合などは調整すると良いでしょう。
さて、録画された動画データをPCに移動しましょう。Meta Questのスマホアプリを開いて「Gallary」というボタンを押せば、先程録画した動画がスマホでも閲覧できるようになります。その動画を選択してスマホに保存すれば、あとは自由に編集したりYouTubeに投稿したりが可能です。
またFacebookとMetaアカウントを同期している場合、Facebookに「自分だけ」でアップロードしてダウンロードし直すというトリッキーな方法もあります。ただし、これらの方法は画質の低下が起きる可能性があるため、長時間収録した動画には不向き。サクッとショート動画を投稿したい場合のみ利用しましょう。
長時間の実況動画を撮影する場合は、本体とPCをUSB Type-Cで接続して、データを転送するのがおすすめです。
まずは、Quest 2とPCを接続。USBを指すと警告メッセージが出るので許可します。これでPC側でQuest 2のストレージにアクセスできるようになります。データはmp4形式で格納。録画データが保存されているのは「Oculus」＞「VideoClip」フォルダです。このフォルダからPC側にデータを直接コピーすれば、あとは動画の編集を自由に行なえます。
今回はv29でアップデートされた録画について解説しました。同じv29では、iOSの公式アプリ向けにLive Overlay（ライブオーバーレイ）機能が追加されています。「ヘッドセットで見ている映像の上に現実世界の利用者の姿を重ねることができ、実際にVR内にいるかのように見せることができ」る機能ということで、こちらもゲーム実況をさらに便利にする機能といえるでしょう。今回紹介した手軽な方法以外でも、ゲーム実況は可能なので、実際に試してみませんか？
「もぐらVRゲームちゃんねる」はこちら。
