ニューヨークに拠点を置くスタートアップRADiCALは、2Dの動画から簡単に3Dモーションキャプチャを行えるアプリを開発しました。特別なデバイスの装着は一切不要で、スマートフォンからでも手軽に3D動画を作成できます。
2018年5月現在、5分間のモーションキャプチャを行えるベータ版が公開されているほか、iOS向けの無料アプリがリリースされています。
モーキャプデバイスは一切不要
このアプリでは、被写体はモーションキャプチャ用のスーツを着る必要も、デバイスをつける必要もありません。カメラやスマートフォンで撮影した2D動画をアプリやWebでアップロードするだけで、3Dモーションキャプチャを行った動画が生成されます。
人以外のモノや背景は無視されるので、専用のスタジオがなくても、屋外や部屋の中など、どこで撮影した動画でも使うことができます。
作られた3D動画はWebやアプリで確認が可能。さらにFBXファイルでダウンロードができます。これを編集して、ユーザーは3DやAR/VRコンテンツを制作することが可能です。
より効果的にモーションキャプチャを行うため、動画については次の条件が推奨されています。
・ゆっくりとしたシンプルな動作なら120~60FPS、素早く複雑な動作なら240FPSで撮影
・撮影には三脚を使うか床にカメラを固定する
・一度に一人の人物だけを撮影する
AI技術でモーションキャプチャを手軽に
RADiCALによれば、このアプリはAIと機械学習の技術を用いているとのこと。“誰でも、どこでもモーションキャプチャを使える仕組みを考えた”としています。
同社は今後、背景画像の取り込みや3Dの人物像をより立体化することに加え、Androidに対応するといったバージョンアップを検討していると言います。
2018年5月時点では10ドル/月~の有料版のほか、現在は無料のベータ版(5分以下の動画)、iOSアプリが公開されています。
(参考)RADiCAL