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VTuber 2019.05.14

中国のライブ配信サービス「KilaKila」が国内展開、コミュニティ形成に意欲

国内ではYouTubeや各ライブ配信サービスを通じて、多数のVTuber(バーチャルユーチューバー)が活動を行っています。これと並行して中国でも、VTuberのようなアバターでのライブ配信が盛り上がりつつあります。

中国で提供されるライブ配信アプリ「KilaKila(克拉克拉)」は日本語版としてピカピカを提供、4月からは3Dキャラクターカスタマイズ機能が登場し、日本でのコミュニティ形成に意欲を見せています。

中国における「KilaKila」:月刊アクティブは1000万以上、企業としてはファンド組成などにも参加

中国における「KilaKila」は18~25歳のユーザー向けのソーシャルコミュニティサービス。生配信を中心としたものにシフトして以降、月間アクティブユーザーが1000万を超え、若者向けのバーチャルソーシャルコミュニティへと成長しています。

この「KilaKila」にはアバターによる生配信機能が追加されており、3Dキャラクターによる配信が積極的に行われています。

さらに、KilaKilaが中国・北京にて開催した「夢よ輝け・バーチャルアイドル発展ファンド メディア交流会」では、10以上の企業と合同で中国国内初となるバーチャルアイドル発展に向けたファンド立ち上げが発表されました。合計約1億人民元(約16億円)規模の投資を行うのに加え、「各種育成計画および人材発掘により産業構造を作り上げ、バーチャルアイドル業界の成長を促進させる」計画を明らかにしています。

同ファンドでは全国の3Dアバターモデルの規格の統一を目指しOpenVIM規格を公開しており、各種サポートや人材発掘、優れたプロジェクトにより産業構造を作り上げる動きを見せています。

3Dカスタマイズ機能を用いたバーチャルコミュニティの構築

国内で2018年より夢の光株式会社により展開された「ピカピカ」は、KilaKilaの日本語版ライブ配信サービスです。KilaKilaと同様にバーチャルカスタマイズ機能が搭載されており、スマートフォン1台で3Dキャラクターを作成、髪型や服装、顔のパーツなどを自由に調整できます。

ピカピカは、バーチャルカスタマイズ機能をライブ配信での使用に限らず、「今後ピカピカでのソーシャルコミュニティを構築する柱にする」と強調しており、コミュニティ形成を行う中で3Dアバターが重要なポジションを担うことを示しています。例えばアバターを使用して「記念写真」を行う機能が用意されており、仲間や友達のバーチャルキャラクターとの撮影が可能です。また、インタラクティブ小説やミニゲームなど、バーチャルコミュニティを拡大する要素を多数取りそろえています。

現在カスタマイズ可能な国内発のVTuberライブ配信サービスとして「REALITY」やMirrativの「エモモ」などが展開されており、その他VTuber向け配信プラットフォームが多数存在しています。こうした状況の中、バーチャルコミュニティを打ち出した海外発のサービスがどのような違いを見せてくるか注目です。

(参考)KilaKila 公式サイト夢の光株式会社 プレスリリース


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