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業界動向 2020.12.31

【VR/AR/MR業界編】キーパーソン33名が語る、2020年と2021年

激動の一年となった2020年ももう大晦日。そろそろ2021年がやってきます。本記事はMogura VR Newsとして2020年を締めくくる最後の企画となります。

VR/AR/MRは毎年が激動の業界ですが、2020年は全人類に降りかかった新型コロナウイルスにより、大きな影響を受けました。業界で活躍するキープレイヤーは2020年をどう振り返るのか、また2021年にどのような展望を見ているのでしょうか。

また、この場を借りて、年の瀬のお忙しい中コメントをいただきました皆様に感謝の意をお伝えいたします。

※本年より回答者の五十音順で掲載しています。

目次(順不同)

・安藤 晃弘(一般社団法人ロケーションベースVR協会 代表理事)
・石井洋平(一般社団法人VRMコンソーシアム 代表理事)
・上田 欣典(日本マイクロソフト株式会社 プロダクトマーケティングマネージャー)
・梶谷健人(MESON, inc. CEO)
・加藤卓也(株式会社VARK 代表取締役)
・加藤直人(クラスター株式会社 代表取締役)
・川島優志(Niantic Inc. アジア・パシフィック オペレーション 副社長)
・岸上健人(Mydearest代表取締役)
・国光 宏尚(株式会社gumi 取締役会長)
・上月 勝博(KDDI株式会社 サービス統括本部 5G・XRサービス企画開発部長)
・児島 全克(HTC NIPPON株式会社 代表取締役社長)
・小塚 雅之(パナソニック株式会社 アプライアンス社 DX開発C XR総括 (兼) 事業開発C XR総括)
・駒形一憲(株式会社ProjectWhite(TSUKUMO) 執行役員 営業企画部部長)
・ 小山順一朗、田宮幸春(株式会社バンダイナムコアミューズメント)
・GOROman 改め スズキサトシ(株式会社エクシヴィ 代表取締役、株式会社AniCast RM 取締役、XRコンソーシアム理事)
・島﨑 さくら(株式会社 日本HP サービス・ソリューション事業本部 ビジネス開発部 ビジネスディベロップメントマネージャー)
・新清士(株式会社Thirdverse 代表取締役CSO)
・杉本 真樹 (Holoeyes株式会社COO, CMO 帝京大学冲永総合研究所Innovation Lab特任教授)
・関根健太(株式会社積木製作 セールスディビジョン シニアディレクター)
・武樋恒(株式会社Synamon 代表取締役)
・豊田啓介(建築家 noizパートナー、gluonパートナー、東京大学生産技術研究所客員教授)
・中村薫(株式会社ホロラボ 代表取締役)
・西川美優(株式会社IntoFree 代表取締役)
・沼倉正吾(Symmetry Dimensions Inc. CEO & Founder)
・福田 浩士(株式会社meleap CEO)
・舟越 靖(VR法人HIKKY代表取締役CEO)
・藤井 直敬(株式会社ハコスコ 代表取締役、一般社団法人XRコンソーシアム 代表理事)
・待場 勝利(Supership株式会社 XR戦略企画室 XRコンテンツプロデューサー)
・松井 健太郎(株式会社バーチャルキャスト 代表取締役社長)
・松山 周平(株式会社ティーアンドエス THINK AND SENSE部 部長)
・水口 哲也(エンハンス代表 / シナスタジアラボ主宰)
・山口征浩(Psychic VR Lab 代表取締役)
・若山 泰親(ブレイクポイント株式会社 代表取締役)

一般社団法人ロケーションベースVR協会 代表理事
安藤 晃弘

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

コロナ禍において、施設型VRは大きな打撃を受けました。世界を代表する施設運営の会社が事業継続できなくなり、日本を代表する施設がいくつか閉場となってしまうなど、残念な出来事が立て続けに起きてしまいました。一方で、VR技術自体には熱い目が向けられる1年だったと思います。数ヶ月でリモート会議が当たり前になったように、「自宅にいながら別の場所にいて実物を見るような体験ができる」というのは、(万能では無いものの)他に代わる手段の無い価値を生み出せると思っています。

その他、マルチリンガルVTuberの躍進や、大型IPのバーチャルプラットフォームイベントの開催などは、VRファンと一般人の垣根を越えた大きな活動になっていて、非常に印象に残っています。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

現実に集まることが困難になる中で、XR領域への期待が膨らんでおり、多くのバーチャルサービスが生まれています。2020年に仕込んでいたものが、2021年には数多く出てくるでしょう。ただ、その中でも「コロナ禍で不便な現状でのみ一定の価値があるもの」なのか「将来においても継続的に価値があり続けるもの」なのか、制作側も受託側も見定めるのが必要になると思っています。ほとんどのサービスはスマホなどフラットメディアで実装した方が送受信のコストパフォーマンスは圧倒的に良いです。それでもなおVR・ARなどにしなければ伝わらないものがあり、そこがチャンスだと思っています。
さて私自身はというと、ロケーションベースVR協会も新たな視点を交え、組織を刷新して行こうと思っています。また、経営している株式会社ハシラスではこれまでのアトラクション制作経験を活かした新しいチャレンジをしており、2021年には大きなニュースを届けられそうです。

一気にリモートの働き方が強制アップデートさせられたように、2021年は事業領域での実利的なVR活用が躍進することは疑いないです。ついにVR元年が訪れてしまう時が来てしまいましたね。衝撃に備えましょう!

一般社団法人VRMコンソーシアム 代表理事
株式会社バーチャルキャスト COO
石井洋平

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ
VRMコンソーシアムは、3Dアバター向けファイルフォーマット「VRM」の策定と標準化を推進する団体ですが、2020年をアバターという観点で振り返ると、”もう一人の自分”で仮想世界を楽しむ文化が想像以上に一般化したのではないかなと感じます。

コンソーシアム加盟社のプロダクトを見ても、「あつまれ どうぶつの森」の世界的ヒットに始まり、ポケモンや初音ミクのVRテーマパークや、バーチャルマーケットなどアニメ・ゲームのIP出店を伴うイベントが開催され、アバター同士で他のユーザーと交流を楽しむシーンが数多く見られました。
また、年末に開催した「アバターアワード2020」では、わずか2週間で400体以上の作品が集まり、アバター作成人口の多さ、特に女性のクリエイターが非常に多かったことには驚きました。

その他、YouTubeのスーパーチャットの売上TOP3をVTuberが占めるなど、様々なエンタメ領域で「アバター」の広がりを感じられた年だったと思います。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

海外プラットフォーマーのVRへの投資が加速する一方で、各社が提供するメタバースの分断やコンテンツの不正コピー問題がいよいよ表面化するのではないかと思います。

ユーザー視点で言えば、どのメタバースでも自分のアバターが横断的に利用できる環境がベストだし、ビジネス視点でも、IPを安全に利用できる環境でなければVR分野への進出には二の足を踏んでしまうハズで、それには権利保護を伴ったコンテンツの流通手段がカギとなってきます。

2021年は、まさにその課題を解決すべく「VRM1.0」が日本発の世界標準規格として、日本の強力なアニメ・ゲームIPと共に安全で横断的なコンテンツの利用環境を実現できるようVRMコンソーシアムとして取り組んでまいりたいと思います!

日本マイクロソフト株式会社 プロダクトマーケティングマネージャー
上田 欣典

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

法人市場における、Mixed Reality テクノロジーの活用がさらに加速した年でした。特にトヨタ自動車様では、整備士の方の働き方改革のために、全国の GR Garage 57店舗への HoloLens 2 の導入を開始されました。いわゆる本番業務での利用が本格的に開始されたのは大きな一歩と言えます。またグローバルでは、HoloLens 2 導入の投資対効果(ROI)が具体的な数字として示されるところまで来ています。

あわせて、コロナ禍において、現場業務を支えるツールとして MR への注目が非常に高まった年でもあります。とくに、遠隔支援や遠隔コミュニケーション、トレーニング、作業支援などで活用が進みました。例えば、武蔵精密工業様では、海外渡航が禁止されたため、HoloLens 2 と Dynamics 365 Remote Assist を用いた遠隔支援によって、メキシコ工場の新しい生産ラインの立ち上げを無事成功させました。

 Mixed Reality が未来のテクノロジーから、実際の日常で使われるテクノロジーへと進化した、そんな1年だったと思います。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

MR を活用したニューノーマルな働き方がより一層進んでいくと考えています。それらの支援を通して、AR/VR/MRの普及に少しでも貢献できればと考えています。そして、テクノロジー面では、ハードウェアだけでなく、様々なことを実現するためのクラウド連携がカギとなってきます。マイクロソフトでは、2021年も引き続き、皆様がぜひ使ってみたいと思っていただける新しいテクノロジーを提供していく予定ですので、ぜひ楽しみにお待ちください。そして、皆さんと、一緒に XR の市場を創っていければと思います!

MESON, inc. CEO
梶谷健人

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

2020年のARを語る上で、やはり新型コロナの影響は無視できない。一言で言えば、パンデミック下でARは「ごく少数のモノ好きが使う技術」から、「リアルな課題を解決する技術」として社会が求めるようになった。実店舗やECサイトなどでのバーチャルトライオンの利用が大幅に伸び、ARライブ配信イベントでAR演出を目にするのは珍しいものではなくなった。AR,VRを活用した会議サービスであるSpatialも今年追加調達を果たし、今後利便性が改善されるにつれて普及は加速していくだろう。
IBMのレポートによると、このパンデミックはコマースのデジタル化の流れを5年ほど早めたそうだが、同じことが全ての業界について言えるだろう。そして、5年後にはさすがにARを導入していなきゃね、と悠長に構えていたグローバルの各業界が大慌てでそうした技術の導入を進め、それに遅れる形で日本の企業やブランドも対応を始めたというのが2020年の市場感だろう。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

2021年のARのテーマは、物理世界とデジタル世界の融合を”双方向的”に実装していくことだと思う。現実の都市をコピーしたバーチャル空間でのイベントや観光は、現状のデジタル空間上でのみ楽しむものではなく、デジタルから参加する人と現地に実際にいる人が同じ空間・コンテンツを共有し、コミュニケーションを取りながら楽しむものになる。パンデミックの影響が依然残るであろう2021年の諸活動には、そうした物理参加とデジタル参加のミックス、そこでの両者を横断した熱狂の実現が必要だ。そうした体験はARが元々目指すゴールの一つであり、切実な社会からの希求がある今こそそうした体験を作っていくべきだ。MESONは、先日発表したGIBSONをはじめとして、そうした未来をつくるべく、2021年も邁進していく。

株式会社VARK 代表取締役
加藤卓也

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

XRに限った話ではありませんが、新型コロナウイルスの影響で多くのアーティストの方がバーチャルライブを開催したことにより、一般の方にも認知が広まったという点は大きな変化だと思います。
その一方で、バーチャルライブのメリット・デメリットというものも明確になった1年でもありました。今後バーチャルライブを開催する上でアーティストサイドと開発サイド、双方で大切にしないといけないものの共通認識が広まったように感じます。
ただ単にバーチャルライブをするだけではファンの方を満足させることができません。きちんと「バーチャルライブをするという意味」と「バーチャルライブでしか実現できないこと」を説明し切り、実現し続けなければいけません。
そういった意味で、「サカナクション」さんや「perfume」さんのバーチャルライブは圧巻でした。開発のスピード感や意味づくりのストーリーテリングは非常に勉強になりました。
今後すべてのアーティストは常に先の未来を予測した選択肢を持つことが重要になります。そのなかで「自分の魅力」をオンラインに載せ、バーチャルライブを選択肢に入れる方が圧倒的に増えるのが来年だと思います。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ
VARKとしては今までも開催してきたライブの規模をさらに拡大させていきたいと思っています。現状ではVTuberさんのライブが主体となっていますが、違ったジャンルのアーティストさんに出演していただけるようになるともっと面白くなってきます。
それと同時に、先日発表したアーカイブやLIGHT STAGEといった機能を洗練、充実させていくことで、ライブがない日でもVARKで楽しむことができるように開発を進めていくつもりです。
VRのハードウェアに大きなポイントが無い2021年になりそうです。
一方で、ハードウェアが安定しているタイミングは大きなソフトウェアが出てくるタイミングになります。今年出てこなかった、AAAタイトルやHORIZONが出てくるタイミングだと思いますw
 
さらに2021年はゆっくりと、ただ確実にバーチャルに自分のアイデンティティが移っているように感じます。アバター系のサービスはもう1つ2つ出てくると思います。

また、バーチャルアーティストの進化がもう一つ二つあると思います。日本から出てきたバーチャルアーティストが世界で戦うことを楽しみにしてます。2018年のVtuberバブルの年よりも圧倒的に今のほうがポテンシャルを感じます。

クラスター株式会社 代表取締役
加藤直人

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

一時的ではあるものの、リアルよりバーチャルの方が圧倒的に低コストになった世界が”いつか”ではなく”今”となり、数年前から「体験をインターネットに乗せる」というVRのありかたを議論し粘り強く準備してきた会社が脚光を浴びた年だったと思います。
具体的には、ゲームコンテンツおよびclusterのようなオンライン完結型イベントは恩恵を大きく受けました。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

COVID-19の猛威も落ち着き社会が復旧へと向かう中で、各市場ニーズが乱高下するのは必然でしょう。ただ「リアルだけでなくバーチャルに真剣に目を向けないといけない」という、強制的にアップデートされた人類の意識が元に戻るわけではありません。
短期のニーズに踊らされるのではなく、長期の「あるべき世界」を作り続ける会社が成長し続けるでしょうし、弊社もそうありたいと思っています。

Niantic Inc. アジア・パシフィック オペレーション 副社長
川島優志

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

コロナ禍の中、VRやAR、ゲーム空間活用の可能性に人々が向き合うことになった年だったと思います。どうぶつの森を活用した大統領選挙活動や美術館、VRやゲームプラットフォーム上でのライブや音楽イベントなどを著名なアーティストも積極的に活用し始めたことは印象的でした。また、XR Kaigiもそうでしたが、様々なカンファレンスがオンライン参加を中心に据えたことは非常に画期的で、メッセージ性も含め、「専門的な開発者」ではない層への敷居が下がったようにも感じられました。そうした流れの中、Nianticとしても、AR開発者向けキット(ARDK)の日本先行公開を世界で初めてXR Kaigiで発表できたことは意義深い出来事でした。日本の皆さんにぜひ体験していただきたいと思っています。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

2021年も特に前半はコロナの社会的影響は続くでしょう。後半へ向けて、人々が少しずつ世界や人々との繋がりを再構築しようとする時、Nianticとしてどう貢献できるのか、新しいミッション「Niantic inspires people to explore the world, together.」を実現するために考え続けたいと思います。新しいプロダクト、ゲーム、挑戦の発表も続きますので、楽しみにしていてください。みなさんと一緒に新しい世界の見方の構築をしはじめる年にできたら、と思っています。

Mydearest代表取締役
岸上健人

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

Facebookによる「Oculus日本展開発表&OculusQuest2;発売」と、この12/4に発売した僕たちMyDearestの「アルトデウスBC」と12月下旬リリースされたVARKのLight Stageです!
いよいよ日本のVR界の人たちが長年願った「Oculus日本展開」が実現されたのが本当に感慨深いです。FacebookがテレビCMをやって家電量販店やGEOなど日本中で購入できるようになったのでユーザー数が激動しているように感じます。
またOculusQuest2は価格と性能のバランスが本当にすごいですね。
任天堂Switchくらいの水準になってきたので、ここまで来ると完全にゲームハードとして認識できるようになっています。ドンドンとゲーマー層が入ってきて、そこからゲームを超えて色々な層のユーザーに広まっていくと思います!
また、もちろん僕たちMyDearestの「アルトデウスBC」が12/4にリリースされてユーザー評価5段階中4.9、メタスコアも80点と東京クロノスからさらに大きく飛躍して大好評なことが本当に嬉しいです。まだプレイされていない方は年末に是非どうぞ。東京クロノスからの進化を感じてほしいです!
また12月下旬にリリースされたVARKのLight Stageが実は物凄いと感じています。「VRでカラオケできるだけ」ですが、これがソーシャルVRの本質的な楽しさを表現していて衝撃を受けました。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

「アルトデウスBC」が東京クロノスから大幅に進化して大好評です!
このままいけば「大台」の数字を十分目指せそうなので2021年中に達成することを目指します!
2021年は「アルトデウスBC」の大好評な初動をさらに大きく拡大して「日本中でVRムーブメントを巻き起こす!」ということにさらに本気でコミットしたいです。

また、VARKのLight Stageが2021年にヒットすると思います。VARKはこれまで「高品質VRライブ空間」だったのですがLight Stageによってはじめて「VARKがサービスになりました」。VRChatやRecroomで遊んでいる人がVARKのLight Stageにハマっている映像が目に浮かびます。むしろこれがヒットしなかったらVARKの加藤卓也くん(同い年)がプロモーションどヘタ烙印を押されてしまうくらい良いものなので、そうならないように僕も推していきます笑

株式会社gumi 取締役会長
国光 宏尚

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

Oculus Quest2が10月13日に発売されました。価格は何と「299ドル」これは本当に凄い!日本でも64GBは「3万3800円」Amazonはもちろんビックカメラやヨドバシ、ヤマダ電機の店頭でも初めて取り扱われており、テレビCMも始まるなど、VRの普及、そして日本を重視しまくっているのが凄く感じとれました!
スペックは色んなメディアから紹介されると思うので割愛しますが、ザックっというと、小さく、軽くなって、性能や解像度が上がりまくった。Quest1を持ってた人も2を体験すると質の違いに驚くと思います。
今回は日本をかなり重視しているのが見てとれました。価格も1の時は適当な感じだったけど(笑) 今回は3万3800円と凄まじく競争力がある価格にしてきました。しかもオンラインだけでなく小売店での展開も。感慨深いのはローンチに合わせた新規タイトルとして紹介された多くが、僕たちが2016年から運営してる、Tokyo XR Startupsのメンバー。Activ8の「Kizuna AI Touch the Beat!」、MyDearestの「アルトデウス」、UNIVRSの「リトルウィッチアカデミア」とかなり期待が持てる作品群です。VR冬の時代を乗り越えてきた仲間たちなので本当に感慨深いです!w
もちろんThirdverseの「ソード・オブ・ガルガンチュア」もかなり好調です!海外ではソーシャルVR「RecRoom」が2.8億ドルのバリューで3,000万ドルを調達するなど、VCの投資意欲が完全に上向いてきているのを肌で感じます。

ホロライブやにじさんじを筆頭にしたVtuberが急成長を続け、VARKなどでのVRライブが一気に注目を浴びました。海外でもフォートナイトやRoblox上でのバーチャルライブが急成長を遂げました。
B向けでも色んなアップデートがありました。その中で特に印象的だったのがInfinite Office。これはMicrosoft OfficeのVR版をイメージしていただくと分かりやすいかなと。バーチャルとリアルをシームレスに行き来できるのが印象的でした。Work from Homeの環境下かなりニーズは増えると思います。

まあ、要するにVRが一気にきた素晴らしい年でした!w  VR is Now!

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

Oculus Quest2を中心にイノベーター層から、アーリーアダプター層へと浸透が進むと思います。Quest1が恐らく120-150万台くらいなので、Quest2はその5倍以上を売り上げる可能性は大いにあると思います。それによって数十万本を売るタイトルは数多く、ミリオンセラータイトルも複数本出てくると思います。いよいよ既存のゲーム会社にとっても無視できない規模まで成長してきます。PSVR2は期待したいのですが、恐らく来年は出ないかな〜 出ても年末かなと。

VRライブは更に盛り上がりを見せてきて、マシュメロやトラビス・スコットのようなトップスターのバーチャルライブが日本でも当たりまえになると思います。

大型調達や大型買収も数多く出てエクイティマーケットも活況になってくると思います。B向けのサービスも実証実験フェーズを抜けて、成長期に入ると思います。

まあ、VRはいよいよ全ての領域で成長期に投入してきます!w

来年後半くらいにはARグラスに関する色んなニュースも出て注目を集めると思います。

Thirdverseは「ソード・オブ・ガルガンチュア」を更に良いゲームに仕上げていきつつ、新作のリリースも準備しているのでご期待ください!「生活の基盤はリアルからバーチャルへ」 なりたい自分で生きていく「Thirdverse構想」の実現に向けて全力を尽くします!
https://note.com/hkunimitsu/n/n4cbdfa0f0bcf

KDDI株式会社 サービス統括本部 5G・XRサービス企画開発部長
上月 勝博

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

COVID-19の影響を受け、XR分野での新たな取り組みや市場拡大が一気に加速したように思います。
XR Kaigiはオンライン開催となったものの参加者は昨年のリアルでの開催より多く増えたとのことで、社会でのXRへの期待も一層高まったと感じました。
自社関連では、5G開始のその年に開発者さま、一般のお客さま向けに「NrealLight」の販売を開始でき、その後も予想を上回る需要を実感できたことをはじめ、デジタルツイン実現に向けたVRでの「バーチャル渋谷」、ARでの「VPS」などのXRの商用プロダクトやサービスをご提供することができたとても印象深い年となりました。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

ARグラスの市場が次第に大きくなってくるものと期待しております。よってXRが持つポテンシャルを、エンターテインメント分野のみならず、様々な社会解決手段として世の中の役に立ち、最大限貢献できるよう、5Gネットワーク、XRデバイス、サービスプラットフォームの整備や新規技術への探求を様々なパートナーの方々と共に取り組んでまいります。本年はありがとうございました。来年もどうぞ引き続きよろしくお願いいたします。

HTC NIPPON株式会社 代表取締役社長
児島 全克

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

2020年、印象的というかコロナ一色だったような気がします。コロナにより子供たちは学校に行けず、飲み会や打ち合わせなども対面ではできなくなり、授業でもビジネスでもEミーティングが主流になってきて、ニューノーマルという言葉も出てきました。Eミーティングは非常にシンプルで使いやすい反面、Eミーティングならではですが、自分の部屋が他の人に見えてしまう、集中して会議や仕事ができなくなってしまうなど、ちょっとした不便もあることがわかってきました。ニューノーマルという新しい生活様式の中で、昨年に比べてXRがより一層の注目を浴びることになってきたと思います。たとえば、場所の違う人たちがバーチャル空間で集えたり、バーチャルマーケットや、バーチャルコンサートなども、より一般的になってきたり、物理的に近くにいると逆にできなかったようなVRの新たな価値の発見も出てきた年であったと感じます。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

2021年は、ニューノーマルやウィズコロナが更にもう少し一般的になり、VRだからこそできる内容も認識されてくるのではないかと思います。対面には対面の良さ、EミーティングにはEミーティングの良さ、さらのXRにはXRの良さが、選択肢の1つになってくるのではないかと思います。5Gも更に身近になってきて、同時にXRと5Gを融合させた使い方やコンテンツが、新たな楽しみや活動のシードを作り上げていく年となるのではないかと考えています。HTCでもその世界に向け、チャレンジを続けていきますので、これまで同様ご支援のほどよろしくお願いいたします。

パナソニック株式会社 アプライアンス社 DX開発C XR総括 (兼) 事業開発C XR総括
小塚 雅之

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

・良かったこと:2020年1月のCESでVRグラスを発表したことと、多くのXR関係の方とお知り合いになれたこと。
・悪かったこと:コロナ禍でMoguraVRで告知させて頂いたVRグラス体験会が実施できなかったこと。
・印象的な出来事:
 ・コロナ禍のため、「非接触社会」となり、リアルからバーチャルでの交流・協働が必要になり、B2BとB2Cの両面でVRへの期待と需要が高まったこと。
 ・Quest2の発売でVRのすそ野が広がったこと
 ・Nrealが発売で5Gスマホ+XRグラスという今後主流になると思われる組み合わせが実現したこと、

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

・日本社会全体のデジタル化を推進しないといけないというムードが高まっている。
 この流れに乗って、ますますデジタルツインとXR活用が進むことを期待してる。
・「日本企業のXR機器がないので、頑張ってください」という温かいお言葉を多数頂きました。
 ご期待に応えられるように頑張ります。

株式会社ProjectWhite(TSUKUMO) 執行役員 営業企画部部長
駒形一憲

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

Oculus Quest2の発売がとても印象的でした。当初TSUKUMOで取り扱いできるか分からないという状況で、
正式に販売確定したのが発売日の午後!!! 即座に販売を開始したものの、事前予約もありましたし大分乗り遅れた
状況でした。VRでお世話になったお客様にご連絡したところ、すでに購入している方も余分に買ってくださったり
新しい方を紹介いただいたり、会社のスタッフ全員分を購入し配ってくださったりと沢山ご購入いただきました。
おかげ様で当社グループ内で販売数トップとなることができ、VR界隈の皆様には本当に感謝しかございません。
2020年もTSUKUMOをご愛顧いただき誠にありがとうございました。

Oculus Quest2は個人的にも購入しましたが、VARK内でのホロライブのLiveとALTDEUS: Beyond Chronosの為だけでも購入してよかったと思うほど満足しております。とにかく普及してほしいなと思う良いデバイスです。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

自分自身においては、2021年は激動の年になりそうです。VRにかかわってる方々やVRがきっかけとなったビジネスから、新しいことをやってみようと思うヒントをいただきました。折角いただいた機会をきっちりと昇華させ、新しいビジネスにつなげていきたいと思います。2021年もTSUKUMOをよろしくお願いいたします。

(株)バンダイナムコアミューズメント
プロダクトビジネスカンパニー クリエイティブフェロー  小山順一朗
クロスカンパニーディビジョン事業企画部1課マネージャー 田宮幸春

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

●MAZARIA / VR ZONE OSAKA の閉場(コヤ/タミヤ)
新型コロナによる外出自粛と非接触社会は、外遊び系エンターテイメントにとって現在も甚大なダメージをもたらし続けております。

●Ghost of Tsushima(コヤ)
アメリカのデベロッパーSucker Punch Productionsが開発したのに、過去のどの侍世界観ゲームより“日本”を感じて衝撃を受けました。

黒澤映画をリスペクトし徹底的にやり尽くしたと記事などで読むと益々感動してファンになっちゃいます。

架空世界で海外に影響を与える日本のIP戦略になれた身としては、愚直にその国の独自の文化を解釈して日本人の心を捉えてしまう開発チームに畏敬の念を抱きました。

あ!小山は、黒澤映画ってより、必殺仕事人のBGMをかけながら、暗殺ばかりしてましたが…笑

そのプレイバリューの広さにも脱帽っす!

●STAND BY ME ドラえもん2 XRライド:USJ(タミヤ)
VR演出によって「スリル区間」と「準備区間(登ったりするところ)」の主従の逆転が発生しており、とても素晴らしい体験でした!

 ●MYST:Oculus Quest(タミヤ)
個人的な好みです。ほんとはこれがやりたかったんだろうなーという企画者の理想が叶った瞬間を見た気がして普通の人とは違う感動をしておりました。
 
Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

自分が担当しているリアルエンターテイメント事業は外遊び。
いわゆるゲームセンターやテーマパークです。
新型コロナの影響をもろに受け、VR施設は軒並み閉場になり、今年は厄災の年でした。
ただ、そんな厳しい環境だからこそ新しい挑戦に踏み切る決断が出来たのも事実です。
タミヤ室長も言ってますが、ARの新しい可能性を見出しております。
具体的は申し上げられないのが残念ですが、この技術によって消費者の生活上の課題を解決できるかと
他にもVR ZONE で得た知見を活用して、現在様々なプロジェクトが新たに始動しております。
キーワードは、ファミリーエンターテイメントを新しい次元へ
ご期待くださいませ~!(コヤ)

VRをエンタメに溶かすことを考え続けていたので、今ARがだいぶ面白く見えています。ARは物語をスクリーンの向こう側から手前側(現実側)に持ってくる手段になりえるなと。妄想とかコスプレとかロールプレイとARは相性がいい。様々なIPをお客様に楽しんで頂けるバンナムグループの強みとリアルエンターテインメントという弊社の事業領域を掛け合わせた時に、ARは一つの武器になりえると感じており、JAXAとのコラボコンテンツでARを利用したりしながら色々と企てております。(タミヤ)

株式会社エクシヴィ 代表取締役
株式会社AniCast RM 取締役
XRコンソーシアム理事
GOROman 改め スズキサトシ

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

去年のこの振り返りで「家電量販店なので買える日が早くきて欲しい」と書きましたが、来ました。 個人的に日本中を旅行しているのですが地方の量販店でもOculus Quest 2のコーナーや店内放送で紹介されたりと感慨深いものがあります。

コロナ禍で色々と生活様式や仕事の仕方も変わってしまいましたが、これらは全て自分が想定していたビジョン通りでした。今後も加速していくでしょう。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

リアルで人と会うのが贅沢になる世界がやってきて、過去のリアルをバーチャルで体現していく世界とバーチャルでなければできない世界に二分していくでしょう。かつてシンセサイザーが出てきてリアルなオーケストラを再現しようと躍起になっていたら気がついたらシンセでないと表現できない新しい音楽が生まれた というような世界に近いと思います。今後受け入れられていくのは後者でしょう。若手の新しいVRの発想に期待して自分はそろそろ引退しようと思いますw。

株式会社 日本HP サービス・ソリューション事業本部 ビジネス開発部 ビジネスディベロップメントマネージャー
島﨑 さくら

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

VRの認知が加速し、市場に興味を持って迎えられた1年だったように思います。

コンシューマー領域では巣籠需要に後押しされたこともあり、マスメディアでも頻繁に取り上げられ、“知っている人のためのもの”から広い層の関心を引き付けました。

法人領域ではリアルなイベントがオンライン化され、多様な手法で開催される中、新たなイベントの手法としてVRが体験をもって認知されました。上期と比較して下期ではVR空間で開催されるイベントにおいて、能動的にイベントに参加する参加者が明らかに増えたことを肌で感じました。

“百聞百見は一験にしかず”、まさに2020年はプラットフォームの多様化と対象デバイスの多様化により多くのユーザーが何らかの形でVRに触れる(一験する)機会が増えた1年でした。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

VRを体験(一験)した個人・法人のユーザーによる、“リアルに最も近いコミュニケーション手法としてのVR”の、コミュニケーション・コラボレーションへの活用が急拡大していくと考えています。結果的に内閣府が掲げるムーンショット計画の実現に一歩踏み出す1年となることを期待しています。“人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会の実現”は、これから世界が直面する少子高齢化の一つの有効な解決策であり、まさにVR強みが発揮される分野であると確信しています。

個人としても法人としても今後VRの恩恵を受けることは明白であり、当事者意識を持ちその発展に携わっていきたいと思います。

株式会社Thirdverse 代表取締役CSO
新清士

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

Oculus Quest 2の発売開始が、VR市場の状況を一変させつつあります。
弊社のVRマルチプレイ剣戟ゲーム「ソード・オブ・ガルガンチュア」にも影響はっきり出ており、プレイいただくユーザー数を押し上げています。発売以後、速いペースで新規のVRユーザーが増えていることは間違いないでしょう。Facebookがゲーム機として、Quest 2を位置づけ、299ドルという攻めた価格帯で販売したことは大きく成功しているように思えます。
Quest 2のOSレベルのソフトウェア環境も充実し始め、多くのユーザーがQuest 2でのプレイの様子を動画としてSNSにも挙げられるようになったのも印象的でした。一般層への普及が始まったことで「VR元年は終わった」と言っていい状態なったと感じています。
まだまだ、アメリカ中心の市場ではあるのですが、日本での家電量販店での販売などの影響で日本のユーザーも着実に増えてきています。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

2020年6月に、社名を創業時のよむネコから、Thirdverseへと変更を行いました。全世界の人にとって身近に感じられるような安心して楽しめるVR世界を作り上げることをミッションに掲げて、その実現のために技術開発や蓄積を進めています。
2020年にも「ソード・オブ・ガルガンチュア」は様々なアップデートを実施してきました。ゲームのコアであるVR剣戟の楽しさを洗練させると同時に、Modモードに代表される新しいゲームモードを追加したりなどを行ってきました。
VRでの4人の剣戟マルチを実現するユニークなゲームとして、未だに多くのユーザの皆様に支持いただけていることは本当に嬉しい限りです。ゲームはユーザーとの対話を通じて、成長していくものなんだなと常に思いながら開発しています。
2021年も様々なアップデートを実施していく予定です。少しでも自分たちの理想に近づけて、多くの人にVRの楽しさを伝えられるように来年も頑張っていきたいと思っています。

Holoeyes株式会社COO, CMO 帝京大学冲永総合研究所Innovation Lab特任教授
杉本 真樹

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

HoloLens2, Oculus Quest2のおかげで医療分野のXR浸透が加速した。5G +MagicLeapとNrealにさらに期待。
Spatial.ioはかなり使える。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

HMDが乱立するかと思いきや、意外と淘汰されてきたので、よりいいものが残っていくと思う。
そろそろ網膜投影も一般化か。
XRという呼び名がなくなるくらい
あたりまえになるといい。
小文字でxRと書くのはやめよう。”x=変数”だとしても、恥ずかしい和製英語のようだ。

株式会社積木製作 セールスディビジョン シニアディレクター
関根健太

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

全世界的に新型コロナの影響を受けた年でしたが、他業界と比べるとマイナス影響が少なかったと思われるXR業界ですが、リモートワークによる業務環境の変化が加速した事も後追いして、遠隔コミュニケーションに関連したサービスが大幅に躍進し、VR普及の下地が出来てきたように感じます。
その大きな飛躍に貢献したOculus Quest2。TVでもCMが流れ、量販店の店頭に商品が並ぶようになって一般の認知度が大きく向上し、長年続いてきたVR元年がついに明けたと言っても良いのではないでしょうか。
Quest2 の登場によってVR体験のカタチも変化してきた一年となりました。
多くのロケーションベースVRの体験場所が残念ながらサービス終了となりましたが、ある意味普及のための役目を終え、VRを体験する環境が特別な場所から各個人へと移り変わる節目の年だったようにも思います。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

ビジネス利用で見ると2020年は社会全体での景気低迷もあり、自粛や予算縮減による導入見直し(延期)が少なくありませんでしたが、前述の通り、VRユーザー(個人だけでなく業務利用も含む)層が拡大した事により、これまで特別な場所が必要だったVR体験がより手軽になり、この一年で機器普及の下地は出来上がって来たのではないでしょうか。新型コロナの影響から開放され、社会が再び息を吹き返した時には大きく市場が拡大してくれるものと期待しています。弊社でもその動きに向けてより良いサービス提供が出来るよう着々と準備を進めていますので、2021年もぜひご期待下さい!

株式会社Synamon 代表取締役
武樋恒

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

皆さんも書かれことかと思いますが、とはいえ「コロナ」によって当たり前が世界的に大きく変化を余儀なくされた1年だったと振り返ります。
結果として、社会や産業のデジタル化やデジタル活用に向けた取り組みが数年~数十年レベルで進んだと考えており、その先にあるXR技術の社会実装についても世間としての現実味を帯びながら、弊社としても各種パートナー企業の皆様と進められるようになったと考えております。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

引き続き足元の社会情勢や経済状況などの不透明さが続く耐える1年になるとも考えておりますが、その中でにおいても改めて未来を見据えた新しい取り組みに積極的にチャレンジする企業様も増えてきてると時間しております。
その状況において、XR技術を活用した取り組みにチャレンジしたい企業や組織などあれば全力でご支援させて頂き、理想の実現に共に取り組むことによって、2021年はXR元年だったと総括できる年に出来ればと考えおりますので是非よろしくおねがいします!

建築家 noizパートナー、gluonパートナー、東京大学生産技術研究所客員教授
豊田啓介

Q1 、Q2 合同回答

2020年は、日本という視点で見た時に、ようやく来た「昭和に引導を渡せる年」として価値を持つのではないかと思います。

現時点で日本の経済も政治も、いまだにいわゆる「昭和の成功体験」を主導してきた人たちによって大きな決定がなされています。戦後の高度成長期というのは、一定の成功の方程式が共有されたクラブのようなものです。その中にいればその理論が正ですが、より大きな時間軸や地政学的なスケールでみれば、圧倒的な特殊解でしかありません。バブル後の日本というのは、内輪であまりにも強すぎた(そして世界でも一定期間通用してしまった)「昭和の成功体験」の残渣を断ち切りたいけれど断ち切れない、そんな社会の葛藤の時期だったのかと思います。

誰もがもうさすがに現実との乖離が大きくなりすぎていると感じ始めていた中で、COVID-19がいまだ頑なな企業や社会の離散化、流動化、多層化へのハードルを、一部とはいえ有無を言わさず越えてくれました。この流れは不可逆で、今はせっかくの勢いを殺すことなく、一気に次の水路をつくらなければならない重要なタイミングです。世代の高低や既成社会での立場や理解の軽重とは無関係に、新しい道具とビジョンで新しい高次領域の地図を、新しい成功体験を描き出せる人が、一気に多方面に飛び出していく、そんな年になると思いますし、そんな年にしていく責任が我々にはあるのだと思います。

株式会社ホロラボ 代表取締役
中村薫

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

デバイス視点でふりかえってみます。

HoloLensはMicrosoftがROIに関するアウトプットを始める、トヨタ自動車がディーラー向けに実運用を開始するなど、日常業務の役に立つ利用用途がでてきました。

Magic Leap 1は開発会社の大きな変化がありつつも、国内ではdocomoが中心となって数多くの試行事例が出ています。試行を数多く重ねることで洗練され実運用の可能性が見えてくるでしょう。

NrealLightはKDDIがコンシューマー版を発売開始しました。店舗に限りはあるものの、店頭で購入できるようになったことは、Oculus Questと同様に大きな進歩だと感じています。

最後にくくりがなかなか難しいですがXR-1も有望なデバイスです。高精度でカラーのビデオシースルーARが実現できPC接続でもあることから、光学シースルーデバイスとはまた違った活用が可能です。
XR-1/VR-2のネックだった従量と価格が改善された新しいバージョンも来年に発売予定ということで、こちらも期待です。

それぞれのデバイスともホロラボから見える景色では2019年と比べて大きく広がっている印象です。特にMagic Leapはかなりの広がりを見せており、デバイスのみならずその周辺をどんどん巻き込んで大きくなっている印象があります。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

引き続き活用は広がって行くでしょう。

20201年はデバイス中心から、さまざまな実環境とそれらのデータを巻き込んだ形で広がっていくと考えています。
COVID-19の影響でAR/VR/MRへの期待値も上がっている状況ですので、ここを適切に乗り越えていく必要があります。

そろそろ何らかの形で、生活の中に溶け込むアプリやコンテンツが登場するといいですね。

株式会社IntoFree 代表取締役
西川美優

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

年初のCES 2020@ラスベガスでは”Digital Hollywood CES® 2020”というイベントでハリウッドでのxR活用についてのセッションが多く行われ、展示ブースでもPico、Nreal、XTALなどのxRデバイスの展示が活況だったので、今年もグローバルでxR界隈は面白くなりそうだと思っていたのですが…春以降は特に施設でのxR体験に厳しい市況となってしまったのは大変残念でした。とはいえ最早xR市場は無くなりませんし(信じられないかもしれませんが、2016年頃は「VR市場なんてすぐに無くなるかもしれない」と言っていたビジネスパーソンが結構居たのです)、Oculus陣営がQuest2の広告宣伝費をマスに投下し続けているお陰でxR界隈の外の知人から「VRといえばOculusって良いらしいね」というコメントを聞くことも増え、ゆっくりではあるけれども着実にxRデバイスや体験に関する認知が広がっているのを実感しています。その他はSONYの空間再現ディスプレイ「ELF-SR1」が秀逸で、この後どのようにモデルチェンジしていくのか大変楽しみです。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

2021年もxR業界を盛り上げるべく、英語圏⇔日本語圏でのコミュニケーションスキルやビジネススキルを活かしてコンサルティング業を続けようと思っていますが、気が変わって違うことを始めるかもしれません。始めないかもしれません。時勢を読みつつフレキシブルに貢献できたらと思っていますが、何れにせよVR空間からの実験配信「にしかわの部屋」は引き続き時々やろうと思っています。Virtual CastやSTYLYやclusterやambrやVRChatやNeutrans BizやNeos VRやRec Roomやその他数多あるVR SNS/コミュニケーションサービスにも出没すると思いますので、もし「にしかわ」というユーザーを見かけたらお気軽にお声がけ下さい。

Symmetry Dimensions Inc. CEO & Founder
沼倉正吾

Q1. 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

2020年は新型コロナウイルスの流行により、コミュニケーションとは何か、デジタルを使って何ができるのかを世界中の人々がはじめて真剣に考えた年になったと思います。今までバーチャルやデジタルの世界は「面白いし期待しているけれどもリアルの世界が主でありバーチャルやデジタルはリアルの従属物である」という意識が根底にありました。バーチャルやデジタルはあくまでオマケだった訳です。しかし新型コロナウイルスの流行でリアルの世界での接触や移動が制限された事により、バーチャルやデジタルの世界を利用して如何に従来通りのコミュニケーションを行い、仕事をし、社会を維持していくのかを真剣に考えなくてはいけなくなりました。2020年は本当の意味でのバーチャルとデジタルの元年だったのかもしれません。

Q2. 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

新型コロナウイルス環境下で、リアルの世界の社会活動をどうやって維持していくのか。より強い社会インフラをどう構築していくのか。2021年はこの課題に世界が本格的に取り組む年になるでしょう。DX(デジタル・トランスフォーメーション)、デジタルツイン、ミラーワールド等、現実世界をデジタルデータ化する事で持続的な社会活動を行えるようにするプラットフォームやサービスが続々と登場し、それらを可視化する技術・デバイスとしてVR/AR/MR等が従来以上に”真剣に”活用されるようになると考えます。

株式会社meleap CEO
福田 浩士

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

やはりコロナの影響はかなり大きかったです。これまで弊社のHADOはロケーションベースで展開してきたため、4月は全世界的に大きく落ち込みました。その後、欧米はスローペースではあるものの、秋以降、アジアを中心にコロナ前に水準に急回復しました。
一方で、音楽業界ではアーティストが会場でライブを開催出来なくなり、オンラインライブやオンラインサービスに注目が集まりました。 弊社のHADOもこれまでリーグ運営などの観戦ビジネスを行なっておりましたが、それをアイドルグループが参加するプラットフォームにし、プレイするコンテンツではなく応援するコンテンツとして事業立ち上げを行いました。このアイドルプラットフォームはコロナをきっかけに加速させたビジネスモデルですが、コロナ以後もさらに大きく成長すると見込んでいます。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

ロケーションベースビジネスでは、各国でコロナワクチンが普及するタイミングで2020年に溜まっていた需要が一気に動き出すと見ています。特に中国は先にコロナから回復したこともあり、市場の勢いがさらに増してくると思います。
一方で、ライブエンターテイメントの分野ではオンラインでのコミュニケーション方法がさらに進化していくと考えており、そこでARの活用機会があると捉えています。弊社が現在行なっている「視聴者参加型の競技応援システム」はかなり面白く進化していくので、ご期待ください!

VR法人HIKKY代表取締役CEO
舟越 靖

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

2020年は全人類にとって沢山の事がありすぎた気がしています。そんな中、GWの自粛期間中あたりから世間一般のVRに対する認知や需要が明らかに激変した瞬間があって、そこからは多くの事業者、それも日本の大手通信会社などがVR業界に本格参入するような発表が相次いでいましたね。とても印象的でした。

トレンドはやはりQuest2の発売でしょうか。他にも色々ありましたが、デバイスの発表や発売はアツいですよねー。コンテンツはもう各社から出るLIVEイベントやゲーム、AR関連のサービス等で、ひとつを選べないほど沢山出ましたね。バーチャルマーケットとしてもコンテンツ連動企画などを順次各社様と進めていっているので、一緒に頑張って業界貢献、盛り上がりを作っていきたいと思っています。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

先にも上げましたが、申し分のないコンテンツやサービスが出そろってきました。他業種からの参入もあって2021年は大変盛り上がるのではと思っています。HIKKYとしては、国内のXRクリエイティブアワード2020で最優秀賞を頂き(リスペクトしている方々の審査で称されたのが最高潮に嬉しかった)、海外ではDisney等もエントリーされる国際的なVR Awardでもマーケティング部門で最優秀賞を頂くなど大変な名誉でした。2021年はそれに恥じないような取り組み、主にクリエイターにとってのより良い環境作りやサービスの提供を、前年の実績と反省を生かして形にしていきたいと思っております。よろしくお願いします!!!

株式会社ハコスコ 代表取締役
一般社団法人XRコンソーシアム 代表理事
藤井 直敬

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ
Quest2の発売と沢山のソーシャルプラットフォームが競い合う形で新しいマーケットが立ち上がってきたことに強い感慨を感じます。諦めないことが本当に大事。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ
全体としては緩やかに右肩上がりに成長することは間違いないと思います。そんな中にもすでにいくつかの爆発的に成長しそうなコンテンツやサービスが見えてきました。それらが牽引する形で更に大きなマーケットが出来上がるでしょう。

Supership株式会社 XR戦略企画室 XRコンテンツプロデューサー
待場 勝利

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

2020はやはりコロナの影響で公私共に多くの事が変わりました。
世界の映画祭はキャンセル、オンライン開催へと急遽変更し、映画、舞台、音楽ライブなどのイベントなども開催を自粛、VRのロケーションサービスも次々と閉鎖されています。
私自身も伊東ケイスケ監督と制作したVRとハプティクスを組み合わせた作品「BEAT」が念願のベネツィア映画祭のVR部門にノミネートしたものの、ベネツィア映画祭もオンライン開催に変更、準備していた特別なハプティクスデバイスがベネツィアでは受け取ってもらえず、作品の内容変更を余儀なくされました。また多くのプロジェクトが凍結や縮小になったりと想定していたプランを大きく変更していくことになりました。

そんな中、世界中が危機を迎える中で、多くの友人や知人たちが歯をくいしばって、先に進もうと頑張っていることを聞き、私自身も、今後やろうとしていることが少しでも人のためになることを信じて前に進んでいます。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

2021は大きく変わった世の中の状況を把握し、そこからNew Normalなビジネスやサービスが立ち上がっています。
その中でXR領域は必ず中心的な存在になっていきます。
映画祭は2020の経験から今後ロケーションのみの開催からバーチャル開催を含めたオンライン開催を継続的に検討しているようです。バーチャルイベントやバーチャル展示会、バーチャルショッピングなど、バーチャルリアリティを利用したサービスが一般にも少しずつ浸透していきます、
私の個人的なことを言うと、ベネツィア映画祭のコンペティションで日本作品初受賞や日本初の国際バーチャルリアリティ映画祭の実現などでVR映画の夜明けを見たい。またARやその他テクノロジーを利用したストーリーテリング作品の制作にも挑戦して行こうと思っています。

一緒にVR映画の夜明けが見たい方、一緒にやりましょう!連絡待っています!!

株式会社バーチャルキャスト 代表取締役社長
松井 健太郎

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

まず1つ目は「Oculus Quest2」の発売です。手軽さや価格面などからも間違いなく今後はスタンドアロン機器が主流になると思われます。バーチャルキャストもローンチタイトルとしていち早く対応を行いました。スタンドアロン機器で流入してくる新規ユーザーは、従来のPCVRのユーザーとはまた異なる属性を持っており、単純な移植だけではなくチュートリアルなどコンテンツ側の最適化も課題となりそうです。
2つ目は新型コロナウィルスの影響によるバーチャルイベントの活況です。とにかく「VRでこんなことがやりたい」という相談が多い一年でした。我々も8月に開催した初音ミク公式遊園地をバーチャル空間に作るというイベント「MIKU LAND GATE β」を代表として、番組作りやリアルのイベントとの連動企画など、多くの対応を行いました。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

まだしばらく外出自粛ムードは続くでしょうから、このタイミングでさまざまな分野においてバーチャル世界と現実世界とのミックスが加速していくと考えています。
コロナ禍における学校現場の課題に対しICTの活用が叫ばれていますが、バーチャルキャスト社では学校法人角川ドワンゴ学園N高等学校/S高等学校と連携し、VRを使って授業を受けることができる教育システムの提供を2021年4月から開始します。生徒はアバターになってVR空間上の教室で授業を受講し、立体的な教材を動かしてみたり、歴史遺産を360度見て回ったりと、動きやスケール感を直感的に理解することができます。
このように今まではエンターテイメントが主な使い道だったVRですが、教育やビジネス分野など非エンターテインメント領域においても実用的で本格的な活用が加速し、バーチャルと現実との融合が進んでいくと思われます。
バーチャルキャストもエンタメ/非エンタメ用途含め、様々なニーズに対応できるよう開発を進めていきますので、皆さんぜひご活用ください。

株式会社ティーアンドエス THINK AND SENSE部 部長
松山周平

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

コロナ禍の影響もあり、世界的に数十万人~数百万人という規模のバーチャルイベントが複数開催され、大きな成功を収めたことが最も印象的でした。

XRコンテンツはリアルの代替えを目指すものではなく、XRでしか実現できない体験がある
という事をコアなXR業界の人だけでなく、一般の人々にまでXRの持つ可能性を浸透させた1年だったと思います。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

XR業界には、ビックチャンスが来ていた今年、2020年終盤にはその波が少しずつ引いて行っているように思えます。
多くの人の興味関心が向いている今に、一つ壁を超えることができたら大きな成果が得られるタイミングだと思います。
ただ、その答えをまだ誰も見つけられていないことも事実です。
まだ見ぬ価値ある体験の発明に向けて精進します

エンハンス代表 / シナスタジアラボ主宰
水口哲也

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

皆さん、まったく同じだと思いますが、2020年はチャレンジな1年でした。こんなに移動しなかったことは記憶にないですし、予定していたイベントがほとんど中止・延期になりました。リモートワークには慣れていたつもりでも、リアルに集まれない状況下で、フィジカルに体験をデザインすることの大変さを味わいました。

Oculus Quest のようなスタンドアロン型VRが、それなりのスペックになってきたこと、そして世界的に売れていることは、印象的な出来事です。こんな状況下でも、遅延なく「Tetris Effect」と「Rez Infinite」をOculus Quest 2でもリリースできたことのは、ひとえにリモート下でがんばり続けた開発チームのおかげです(感謝!)。個人的には、Facebook Connect 2020に、米国と日本を遠隔でつないで初登壇したことが印象的でした。Magic Leapのニュースは残念ですが、引き続き、これからの新しいAR/MRテクノロジーに期待しています。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、Mogura VR読者へのメッセージ

2021年がどうなりそうか、正直さっぱりわかりません。が、足元では、新しいプロジェクトが動き始めています。2021年は、thaとエンハンスが共同で開発している新作タイトル「HUMANITY」をリリースします。通信マルチプレイ対応の「Tetris Effect: Connected」も2021年に複数のプラットフォームに対応を予定しています。「Rez Infinite」の続編に当たる新作プロジェクトや、美術館でのインタラクティブアート作品、XR技術を使った新しい体験作りなど、徐々に新しい試みが始まっています。

XRの時代はまだ始まったばかりですが、理想と現実の間で悶々としながらも、着実に体験のクリエイティブを続けていきたいと思います。ゆっくりでもいいので、進化し続けたいです。エンハンスでは、エンジニア、アーティストをはじめ、一緒に難題に取り組んでいけるスタッフ=「エクスペリエンス・アーキテクト」を大募集中です。

Psychic VR Lab 代表取締役
山口征浩

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ
各社とも全く新しい取り組みを始めるより、自社の見るXRの未来に対して更に事業を推し進めた1年だったように思います。ハードウェアではHololens 2 (2019年11月), Oculus Quest 2(2020年10月) と2世代目のデバイスが市場のニーズに答え、各種XRサービスも利用者・ビジネス面での声を反映し成長したように思います。

我々Psychic VR Labでは、クリエイティブプラットフォームSTYLYのAR・MR向けアプリケーションの配信の開始を行うとともに多くのシーンで利用されることになりました。また、ファッション/カルチャー/アート分野のxRコンテンツアワードNEWVIEW AWARDSも3年めを迎えXRの裾野の広がりと定着を感じています。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ
2020年末に一般向けスマートグラスであるnreal lightが5Gスマートフォンに対応し発売になった。課題はまだまだ多いものの日常の中で利用される可能性のあるグラス型XRデバイスが発売されたことの意味は大きいと感じています。2021年はライフスタイルの中でのグラス型XR利用へ向き合う企業が少しずつ増えてくるのではと思います。

STYLYもグラス型を含むXRデバイスへの対応をさらに強化し、XRにより作り出された空間を身に纏って生活する時代を推し進めていきたいと思います。

ブレイクポイント株式会社 代表取締役
若山 泰親

Q1 2020年を振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ
XRのユースケースとして、ゲーム、Virtual Beings(日本ではVTuberとして一般層にも定着)、従業員研修などの製品・サービスが発達し、技術的にも経済的にも社会実装が進んだ一年だったと思います。
外部環境として新型コロナウィルスの感染拡大を受けていわゆるマジョリティ層が使用するソリューションとしてもXR活用の試みが進められました。結果、バーチャルイベントやテレイグジスタンスなど市場への導入が進んだユースケースが出てきた一方で、ユーザー体験や技術の面でXRが本格的に普及するために越えなければならない課題を感じた領域もありました。
2020年に大きく成長したサービスの特徴として、「XRの技術を使っているけれどユーザーはそこに特別な意識を持たず、簡単に使うことが出来る」という共通点があったように思います。
5Gの普及が進みマジョリティ層のXRユーザーが増えたときに製品・サービスの使い勝手をどこまで快適にすることが出来るのか、これからのXRを活用したビジネスをデザインするときに欠かせない視点だと考えています。

Q2 2021年はどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ
2021年、少なくとも前半は新型コロナウィルスの影響からPhysical Distancingは継続し、人々の働き方やライフスタイルは揺らぎ続けることになります。
Physical世界の揺らぎが大きい時代は、PhysicalとVirtualとの境界を再定義する技術であるXRにとってはチャンスであり、XRの社会実装は引き続き着実に進んでいくことになると思います。
ブレイクポイントでは2021年1月からFuture Techアクセラレーターの運営を開始し、2021年中にはXR領域を中心にシード投資を行うファンドの組成を目指しています。
世界中を見渡してもとりわけユニークな製品・サービスを生み出す力を持っている日本のXRのエコシステムをより強靭なものとするべく頑張ります!


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