VRへの挑戦はOculus Rift以前から、何度となく行われてきました。数々のVRデバイスが登場してきたその歴史をたどるドキュメンタリー映画「VR:The movie」の制作が進められています。
「VR:The movie」は、1900年代半ばから今日までに至るVRの道のりを、デザイナーや学者などVR発展の礎を築いてきた人々にインタビューを中心に、詳細に記録した長編ドキュメンタリー映画になる予定です。シンプルな立体鏡から始まったアイデアが、VRという一分野を築き、心理学や医学といった数多くの分野へと、どのように影響を及ぼしていったのかを辿ります。インタビューの内容は開発者のみならず、イラク戦争で心的ストレス外傷を患った患者が、VRによってどのように治療されたのか、彼の経験についてもインタビューされています
この映像を制作するのは、テキサス州にある映像プロダクション「Cut to Create」の創業者で、映像ディレクターのZach Jankovic氏です。彼は、17年間パーキンソン病であることを隠し続けながら宇宙に行った宇宙飛行士のドキュメンタリー「The Astronaut’s Secret」を制作しました。この映像は啓発ツールとして、パーキンソン病の研究の資金を調達するために世界中で上映されています。
今回の「VR:The movie」の制作にあたり、Jankovic氏は、「この映像を制作するにあたり、私はVR体験をしたのですが、完全に没入し、即座にこの技術のポテンシャルに気づきました。」と語っています。Jankovic氏は、現在LAなどでこの映画のための約20回のインタビューをしましたが、今後資金を集めてアメリカ各地やヨーロッパまで取材に行きたいとしています。
この映画の資金援助のため、クラウドファンディング及び、税控除での寄付という形で投資ができます。映画は来年の夏に公開予定となっていますが、その頃はOculus RiftをはじめとするVRヘッドマウントディスプレイの製品版が発売されています。どんなものになるか楽しみです。
(参考)
‘VR: The Movie’ Raising Funds for Feature Length Documentary on History of VR(英語)
http://www.roadtovr.com/vr-movie-raising-funds-feature-length-documentary-history-vr/