AMD、VRHMD用ワイヤレス通信を開発中のNitero買収

VRヘッドマウントディスプレイがワイヤレスになる時が近づいています。

アメリカの半導体製造会社であるAMD社は、VRHMD用ワイヤレス通信を開発中のNitero社を買収したと発表しました。

ワイヤレス通信を開発するNitero社とは

Nitero社はVR体験のためのヘッドマウントディスプレイのワイヤレス通信を開発している会社です。

Oculus RiftやHTC ViveなどのデスクトップでVR体験するうえで大きな課題となっているものの一つが「ケーブル」で、現在ワイヤレス化を目指す会社は数多くありますが、Nitero社は昨年Valve社から投資を受けたことで注目を浴びました。

Nitero社がワイヤレス化競争の中で、ポジションを確立している理由はその技術にあります。他の会社は既存のチップを使用して、ワイヤレス化を目指していますが、Nitero社は独自のチップを開発しワイヤレス技術に応用しています。

Nitero社は、データ通信の遅延を少なくし、有線のときと同じようなデータ速度でVR体験ができることを目指しています。

「世界トップレベルの技術力で、より快適なVR体験ができるようにワイアレス通信を開発してきました。AMD社の長期を見据えた開発ビジョンにNitero社のチームが参加できることは光栄です」とNitero社の創設者でありCEOのPat Kelly氏は語ります。

AMD社はもともと半導体やグラフィックカードを開発する会社であり、今回のNitero社の買収でVRのワイヤレス通信の技術にも力をいれようとしていることがわかります。

Nietroを買収をAMDが今後どのような製品の開発につなげるのか、ハイエンドVRのワイヤレス化の実現に期待が高まります。

なお、PC向けのヘッドマウントディスプレイであるHTC Viveをワイヤレス化するデバイスTPCASTは、この4月末の出荷を予定しています。

(参考）
AMD Targets Wireless Desktop VR, Acquires Nitero https://uploadvr.com/amd-targets-wireless-desktop-vr-acquires-nitero/ （英語）

Nitero社公式ページ http://nitero.com/ （英語）

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