話題のVRサービスで交流中にユーザーが発作で倒れる その時何が起きたか

VRヘッドセットだけでなく、トラッキングデバイスを用いて全身の動きを反映させることができるソーシャルアプリ『VRChat』。ある一人のユーザーが“発作”に倒れる様子が、全身のトラッキングにより克明に映し出されました。

その後同ユーザーは無事回復。一連の事態の様子を収めた動画が本人の同意を得て公開されています。

全身トラッキングが発作を映し出す

ソーシャルアプリ『VRChat』では、世界中から見知らぬユーザーたちが集い、ユーザー同士の交流を楽しむことができます。

VRChatでは、センサーデバイスなどを用いて全身をトラッキングした自由な表現をすることも可能です。ユーザーが休憩中にセンサーデバイスを床に置くと、VR内のアバターがおかしな挙動をすることもしばしばありました。

しかし先日、あるルームで奇妙な出来事が起きました。いつものようにユーザーたちがフロアで思い思いに騒ぐ中、一人のロボット姿のアバターが床に倒れ込んだのです。

倒れたアバターは、散発的な痙攣のように見える動きを繰り返していました。周囲のユーザーは何事かと集まり、懸命に呼びかけ始めます。

この出来事の様子を収めた以下のビデオは第三者によって撮影され、本人の承認を得て公開されました。

https://www.youtube.com/watch?v=D3V0aw-ljEg

なお、本動画はこの前例のない出来事をシェアし、VRの浸透とともに考慮されるべきてんかんへの意識を広げるためにアップロードされました。VRで映し出された発作症状の記録や、傍観者たちの反応を分析・文書化する目的で共有されています。

「できることは何もなかった」

事態の様子を映像に収めたユーザー・Rogue Shadow VR氏は、「私たちにできることは何もありませんでした。私たちはこのユーザーが地球のどこに住んでいるかを知ることすらできず、ただ眺めることしかできなかったのです」と動画内で語っています。

また氏は動画概要にて、「この動画のアップロード時点で、同ユーザーは完全に回復しています」と述べています。

VRChatに限らずネット上での匿名の繋がりでは、緊急事態において知り合いを介助するすべがない、ということがしばしば起こりえます。さらに全身トラッキングを用いたVR環境では、今回のように身体的な症状も克明に反映されうることが分かります。

VRが広まる中、こうした事態に直面し得る問題について、業界、個人の双方で考えていくことが求められています。

(参考)
VRChat User Has Terrifying Seizure In-Game / VR Scout(英語)
https://vrscout.com/news/vrchat-seizure-in-game/

Mogura VRは、VR Scoutとパートナーシップを結んでいます。


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この記事を書いた人

  • 力触覚を中心としたバーチャルリアリティを専攻する学生。幼少期から趣味でゲーム開発を行い、やがてVRにたどり着く。現在はコンテンツ開発やデバイス開発を勉強中。

    Twitter:@FoltTenor