手持ちのスマートフォンで手軽にVR体験を楽しめるモバイルVR。しかし、Amazonで検索をかけるとあまりにも多くの種類のモバイルVR用デバイスが見られ、どれを買ったらいいか分からないと思います。
参考までにMogura VR編集部では全てのデバイスを実際に検証し、一つ一つレビューしていきます。
第9回は「VR PARK」。HMD前面に施された世界地図のデザインがお洒落です。
ヘッドバンドつきのヘッドマウントディスプレイ(HMD)ですので、手で支えなくても使用することができます。
なお、今回のレビューでは、スマートフォンは「Xperia Z5 Premium」、イヤホンはlogitecの「LBT-HP05」を使用しました。また、執筆者の視力は0.01の近視です。
VR PARKの特徴
一回り小さいメガネならばなんとか装着することができます。なので、メガネを使用している人は、小さめのメガネならばメガネを使うことができると考えていいでしょう。
なお、メガネ無しで使用した場合、視力0.01の近視でははっきりと見ることは不可能でしたので、近視の人はメガネ無しでの使用は不可能だと考えてください。
頭にかけるベルトは頭を横に一周するベルトと、頭の頂点を半周するベルトの二本で構成されており、Gear VRと同じ構造です。
また、IPD(瞳孔間距離)の調整、ピントの調整は可能です。
スマートフォンはHMD前面のパネルを開いたあと、専用の留め具ではさんだあとにパネルを閉める形で装着されます。
VR PARKの優れている点
顔と密着するスポンジ部分が合皮でできているためか、なめらかに密着するところが優れています。
VR PRAKの悪い点
多くの不満点が見られる製品でした。
まず視野角ですが、上下左右どちらの方向に視線を移しても画面の端が見えました。
また、上の図の赤い部分で示した、本来映してはいけない部分がくっきり視野の端に映っており、没入感が削がれました。
顔と密着するスポンジの部分においても、鼻とスポンジの隙間から光が漏れており、これも没入感の妨げになっていました。
専用の留め具とパネルによる2重の固定がかかるのですが、専用の留め具の固定が緩いです。今回のレビューでも身体が真横になり、それにつられてHMD自体も真横になるような体勢を取ったのですが、その際、ぐいっとスマートフォンが動いてしまいました。
スマートフォンがきっちり固定されないと、何を見ているのか分からなくなってしまいます。この点はこの製品で一番の欠点だと思います。
また、イヤホン端子に差し込むタイプのイヤホンは刺さりません。
HMD側面にある穴は排熱用の穴であり、ここからコードのついたイヤホンは刺さらないので、イヤホンはBluetoothなど、無線タイプのものを使用しましょう。
VR PARKの総評
視野角の部分と、スマートフォンの固定の部分で大きな欠点を抱えているこの製品を、VR体験で使用することはオススメしません。
デバイス名:VR PARK
メーカー:不明
価格:1,999円(7/18現在)
視野角:不明
IPD調整:可
眼鏡の使用:メガネが小さいものならば可
対応スマホ:4-6インチのスマートフォン
良い点:無し
悪い点:スマートフォンの固定がしっかりしておらず、緩い。