広大なVRの世界を自由に歩きまわったり、走ったりすることは現在の技術では難しい状態です。コントローラーを使い、ゲームのようにスティックを倒して移動したり、目標地点を決めてワープしたり、その場で足踏みをしたり、とさまざまな方法が模索されています。
Virturix Omniは、現実に使用する面積と実際に体を動かす感覚が歩く・走ることが近いことで注目を集めています。2017年7月3日から日本でも株式会社スホが発売することが発表されました。
発売までの長い道のり
Virturix Omniは、2013年6月にアメリカのVirtuix社がKickstarterで発表。110万ドル(約1.1億円)を集め、その後も800万ドル(約8億円)の投資を集めています。製品開発期間が大幅に伸びた上、2016年12月には配送コストが予想より上回ったとし、アメリカ国外のKickstarter出資者に出荷ができないことが発表されていました。日本でも注目をあつめていはいましたが、未発売の状況が続いていました。
価格はVirtuix Omni基本セットが98万円です。
Virtuix Omni基本セット内容
Virtuix Omniは、動き回るためのランニングマシンのようなトレッドミル型の筐体本体に加えて専用のシューズなどさまざまなアクセサリーが基本セットに含まれます。
Virtuix Omni VRゲームプラットフォーム 1ユニット
Virtuix Omni本体概要
プレイヤーサイズ |
身長142cm~195cm、体重最大130Kg |
Omni Packageサイズ |
123cm×110cm×77cm、117㎏ |
組み立て後Omniプラットフォームサイズ |
140cm×139cm×89cm |
消費目安カロリー |
成人男性1時間利用 350kcal~400kcal |
・Virtuix Omni Shoes 1足 (サイズは22~31cm)
Virtuix Omniで滑るように歩く・走るための専用シューズ、摩擦が少なく長時間プレイでも疲れないよう軽く作られています。
靴紐を踏むと危険とのことで、結ぶのではなく締めるタイプになっています。
靴の裏、Omniの床はこの靴と組み合わせることにより摩擦が少なくなるようになっていてかなり滑るため、Virtuix Omniに乗り込む前後は注意が必要です。
・Virtuix Omni Harness 1ユニット
ハーネスのウエストサイズはS(24”-29”)、M(30”-37”)、L(38”-44”)の3サイズ展開。
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装着したベルト前後。Virtuix Omniとは固定されていません。
太ももにもベルトを固定します。慣れれば1人で装着できるようになるとのこと。
・Virtuix Omni トラッキングポッド 1ペア
足の動きをトラッキングするデバイス。
靴に装着したところ。
体験可能なオンラインゲーム3タイトル
『Omni Arena』 |
アリーナのパワーコアを破壊する前に敵を撃つシューティングゲーム |
『Training Ops』 |
攻撃を避けながら建物内に設置された的を撃ち抜くシューティングゲーム |
『Shadow Ops』 |
暗い地下実験室でゾンビを撃つホラーシューティングゲーム |
現在、日本版Virtuix Omni専用プラットフォームが準備中とのこと。コンテンツが40種類以上となり、ゾンビシューティングゲーム『Arizona Sunshine』や『Fallout 4』など有名タイトルも対応予定とのこと。
オプションのアクセサリー
また、基本セット以外にオプションで販売されるのは以下のアクセサリーです。
・Virtuix Omni Boom ヘッドマウントディスプレイケーブルを管理するスタンド。
発表会場ではHTC Viveを使用していましたが、対応ヘッドマウントディスプレイはOculus Rift 、GearVR、その他ヘッドマウントディスプレイなど。有線のヘッドマウントディスプレイを使って動き回るとコードが絡まるとのこと。
実際にプレイしているところを見ても。体験してみてもスタンドがあると確かにコードが首や体に絡まることはありません。
スタンドはプレイ中ケーブルが邪魔にならないようにですが、高さを調節することでVirtuix Omniに入った後も自分でヘッドマウントディスプレイを取ることができます。
・Virtuix Omni Stand HTC Viveのベースステーション用のスタンド
・Virtuix Omni Rack ゲームコントローラーや銃等を置くスタンド。
ショールームオープン
株式会社スホ事務所内にVirtuix Omniを体験できるショールームが7月10日からオープンします。
ショールーム概要
オープン日 |
2017年7月3日(月)~ |
営業時間 |
平日 14:00~17:00、土日祝 11:00~17:00 |
場所 |
株式会社スホ事務所内 |
体験方法 |
予約制 |
予約サイト |
Virtuix Omni体験
スタッフ2人による『Omni Arena』の協力プレイのデモンストレーションと『Shadow Ops』のプレイができました。
『Shadow Ops』は地下室に行き、ゾンビを撃つゲームです。夜の地上から地下室の入り口まで移動し、エレベーターから施設の奥へと進んでいきます。
移動の滑るような走り方には慣れが必要ですが、足を動かすことで進み、転ぶことはなく。後ろ向きにも高速で歩けるなど現実ではできない動きができることは魅力です。
体験者が足を動かすスピードが速ければ、VR内でも速く進むため、人によっては酔います。狭い入り口を通ることも、慣れないと入り口に入れず壁にぶつかり酔いを起こしやすくなります。
狭い場所とはいっても日本の場合一般家庭に置くことは難しいかもしれませんが、自由に走れて、転ぶこともなく、腕を振り回しても壁にぶつからないVirtuix Omniは、体験中の危険は減るためアトラクション施設などに向いているのではないでしょうか。