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活用事例 2017.10.26

データで見るB2B向けVR/AR/MR市場の動向

VR/AR/MRに関するイベントサービスを運営するVR Intelligenceは、エンタープライズ向けVR/AR/MR市場の現状、および将来の予測に関するデータをまとめたレポートを公開しました。

現在、VR/AR/MRはコンシューマー向けだけでなく、エンタープライズ分野においても活用が進んでいます。マイクロソフトがMRデバイスHoloLensのビジネス利用を推進するなど、さまざまな業界でのVR/AR/MRの活用が進みつつあります。

本レポートは建築や自動車製造、教育やリテールなどの様々な分野での普及が予測されるエンタープライズ向けVR/AR/MR市場の現状と、将来の展開の予測についてグラフを中心にまとめたものです。レポートで使用されているデータは、ゲーム市場調査企業SuperDataによるものです。

市場に対する投資は今後も増加

上のグラフでは、2012年から現在までに(コンシューマーも含む)VR/AR/MR市場へ投資された額を示しています。また、2020年まで投資額が増加傾向になるという予測も示しています。

グラフではAR/MR、エンタープライズ向けVR、コンシューマー向けVR、VRゲーム、VRハードウェアの5つに分けています。最も成長率が高いのはAR/MR市場で、2016年には20
億ドル(約2,300億円)以上の投資額を記録、そこから下降し2017年は16億ドル(約1,800億円)となっています。他のVR関連の分野は、フェイスブックがOculusを買収した2014年から投資額が増加し、2015年からは緩やかに増加を続けているとしています。

ARが可能なデバイスを開発するMagic Leapは巨額の資金を調達していることで知られていますが、『ポケモンGO』やアップルのARプラットフォームARKitなどの登場によってAR/MRの認知度が高まり、AR/MR市場も今後大きな投資対象になることが予測されます。

エンタープライズ向け市場への投資も増加


エンタープライズ向けのVR/AR/MR市場に対する投資は増加しています。青のグラフはエンタープライズ向けにサービス、ソリューションを提供する企業に投資された金額を示します。赤のグラフはエコシステム全体への投資を示し、投資家やファンドからの調達、買収、IPO(新規株式公開)によって調達された額を指します。

多くの企業は人員を雇用し、企業内での開発を行うか、もしくは外部の開発チームとの協働によって製品やソリューションの開発を行います。多くの企業がエンタープライズ向けのVRサービスの提供に関心を寄せており、より多くのROI(投資に対するリターン)を得られる分野になる可能性があります。これによって、エンタープライズ向けの開発企業は外部からの投資を減らすことが可能になります。

AR/MR市場への投資が増加

現在、VRとAR/MRの技術を比較するとで投資の対象になっているのは大部分がVRで、全体の71%を占めています。ですが、この割合は今後変化するとレポートでは予測しています。3年後の2020年には、AR/MR市場に対する投資額がVRのそれを超えて、全体の61%になると予測しています。

様々な企業でスマートグラスや、マイクロソフトのMRデバイス『HoloLens』を活用する取り組みが行われています。エンタープライズ分野においてAR/MRがどのように普及していくのか、今後に注目されます。

(参考)
UploadVR / Free Report: The Rise Of VR/AR/MR In Enterprise And The Workplace(英語)
https://uploadvr.com/free-report-rise-vrarmr-enterprise-workplace/


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