10万人以上のVRゲームプレイヤーの行動分析から明らかになったこととは?

HTC Viveが発売されて11ヶ月が経ちます。HTC Viveで体験するVRゲームは、これまでのコントローラーで操作するゲームと全く異なり、頭を振り、手を動かし、歩き回ります。

まるで他の世界に行ってしまったかのような感覚で遊べるVRでは、果たしてユーザーはどのような行動をとっているのでしょうか。[a]

VRゲームスタジオAldin Dynamicsは、VRゲームのデータ分析ツール「Ghostline」を用いて『Waltz of the Wizard』の30万回以上のセッションを分析し、ユーザーデータの詳細な内訳を公開しました。

無料でゲームを提供し大規模な分析

『Waltz of the Wizard』は、Aldin Dynamicsが2016年5月にリリースしたHTC Vive向けの魔法体験ゲームです。Steamで無料配信されています。

https://www.youtube.com/watch?v=T09xOk1wqeo

同社は独自のデータ解析ツール「Ghostline」を開発し、ソフトのリリースから10万人以上、30万セッション以上のデータを収集しています。無料の『Waltz of the Wizard』はGhostlineのテスト環境としての側面ももっており、VRユーザーの習慣や振る舞いについての情報が集まっています。Ghostlineには、匿名でプレイヤーの行動を記録したり、プレイヤー視点や自由な視点で再生するユーザーゴースト機能もあり、詳細な行動を分析することが可能になっています。

ルームスケールユーザーはよりVRに没頭する

Aldin Dynamicsは、Ghostlineによる『Waltz of the Wizard』の分析結果の一部を発表しています。

立ったままで動かないプレイと部屋サイズを動き回るルームスケールでのプレイを両方サポートしている本作では、プレイヤーの87%がルームスケールを使用していました。ルームスケールの平均面積は、中国・アメリカ・カナダでは広く、日本では狭いという結果が出ています。

またルームスケールユーザーでは1セッションのプレイ時間が19%伸び、総プレイ時間は72%増加というように、移動の自由度が増すとゲームはより魅力的になることが分かります。

Ghostlineではルームスケールユーザーが実空間でどのような動きをしているかを見ることもでき、頭の動きや実空間での移動をゲーム場面に関連付けて分析することができます。戦闘や飛行を促す場面では、他の場面と比べて実際にも大きく動き回っていると分かりました。

面白い統計も多く、例えばおしゃべりなガイドキャラ「Skully」は5%のプレイヤーに窓から投げ捨てられ、17%の確率で釜に沈められていました。

Aldin Dynamicsは、「ユーザーエクスペリエンスを細かく分析し、コンテンツが想定している成果を得られているかに注意を払うことが大事です」と述べています。

同社は、Ghostlineほどの詳細な分析は、素晴らしいVR体験を作る上で重要だといいます。『Waltz of the Wizards』は、ユーザーのフィードバックからアップデートを繰り返しています。『Waltz of the Wizards』が得ている「圧倒的に好評」(3/11現在、635件)の支持率は、その一つの証です。

(参考)

Road to VR / ‘Waltz of the Wizard’ ‘Ghostline’ Analytics Reveal Some Surprising Player Behaviour(英語)

http://www.roadtovr.com/waltz-of-the-wizard-analytics-ghostlive-vr-stats-reveal-surprisingly-twisted-player-behaviour/

※Mogura VR は、Road to VRとパートナーシップを結んでいます。

この記事を書いた人

  • 力触覚を中心としたバーチャルリアリティを専攻する学生。幼少期から趣味でゲーム開発を行い、やがてVRにたどり着く。現在はコンテンツ開発やデバイス開発を勉強中。

    Twitter:@FoltTenor

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