【体験レポ】へッドセットを被ると、そこは1905年の日本海 日露戦争を追体験する『VR日本海海戦』

迫る敵艦、至近に落ちる砲弾、そして翻るZ旗ーー。

4月29日より、神奈川県横須賀市にある記念艦・三笠では、VRで日露戦争の日本海海戦を体感できる『VR日本海海戦』を体験することができます。

『VR日本海海戦』は2016年12月より『VR大和』を一般配信している株式会社神田技研によって制作されたVR作品です。今回はその実地体験レポートとなります。なお『VR日本海海戦』の体験自体は無料ですが、展示場は記念艦・三笠内にあるため、三笠への入館料が必要です

ヘッドセットを被るとそこは、1905年の日本海だった

今回、取材したのはGW後半の5月6日で、普段より多くの人が三笠にいました。『VR日本海海戦』にも人が並んでおり、20分ほど筆者は並びました。

展示場では順番がくると係の人に呼ばれるので、呼ばれたとおりの席に座って、体験します。体験時間は5分です。

体験が始まると、プレイヤーは三笠の指揮所に降り立ちます、左遠くには、ロシア帝国のバルチック艦隊がみられ、まさに戦いの火蓋が切って落とされようとしている場面です。距離は9000mから始まります。

そこで、右手、探照灯のところに立つ兵士がロープをひっぱり、かの有名なZ旗(船同士の意思疎通のために用いる旗)が三笠に掲げられます。

「皇国の興廃、此の一戦に在り」

多くの将官がそう叫んだ後、突如、司令長官は「取り舵」を命じます。バルチック艦隊を前にした旗艦・三笠は、取り舵、左に舵を切ります。

Z旗と同じく、有名な「東郷ターン」です。敵艦隊を前に三笠は左に曲がり、三笠の主砲、30センチ砲は、右へとゆっくり回り始めます。

距離7000、未だ日本側は砲撃を行いません。しかし、敵バルチック艦隊の砲弾が、プレイヤーの乗る三笠のすぐ近くに落ちます。水しぶきがすぐ近くであがります。

その後も、次々と敵弾が飛んできますが、どれも三笠には当たらずとも、至近に落ちていきます。


距離6500、三笠右舷に配置された15センチ副砲が砲撃を開始。


距離6000。三笠の30センチ砲が、ついに砲撃を開始しました。


そしてーー敵バルチック艦隊に見事、命中しました。こうして、日本海海戦第1合戦の初めのほうを体験したのち、『VR日本海海戦』は幕を閉じます。

VRによる歴史の新しい体験方法、”感じ方”が強く伝わる体験

三笠のスケール感は、『VR日本海海戦』を体験せずとも、記念艦・三笠を訪れている以上、感じることができます。しかし、『VR日本海海戦』では、その名の通り、三笠ではなく、「日本海海戦」そのものを体感することができます。

いざ海戦となる前の、戦意高揚の場の雰囲気。敵艦が遠くに見えた時の、いよいよか、という心持ち。撃たれる砲弾の砲撃音、敵砲弾が間近に落ちる恐怖、見事敵に弾が命中したときの安心感。

そういった、過去にあった日本海海戦の空気を、感じ取ることができます。

『VR日本海海戦』が終わった後、筆者は三笠艦内を歩き回りました。

実際に発砲した15センチ副砲と、30センチ主砲。それまで、ただ大きい砲だと思っていたものの認識がひっくり返り、この砲は、102年前、確かに日本海海戦にて、撃ったのだということが感じられました。

事実として日本海海戦があったこと、戦ったことは知っていました。しかし、『VR日本海海戦』を体験したあとの三笠は、あの戦場にいたのだという事実以上の感覚として、残りました。

事実としては知っている。しかし、事実としかそのことを知らない。VRは、歴史を復元し、事実だけではなく、体験として伝えることができる。その威力の程度を、『VR日本海海戦』は教えてくれています。

VRの力を発揮して、新しい歴史の感じ方が広がっていく。そんな楽しみな未来が垣間見えた体験でした。

『VR日本海海戦』展示概要

コンテンツ名 『VR日本海海戦』
展示時間 4月〜9月        9:00〜17:303月・10月        9:00〜17:0011月〜2月        9:00〜16:30
展示場所 記念艦三笠内神奈川県横須賀市稲岡町82-19アクセス
入場料 体験自体は無料記念艦三笠の観覧料は以下の通り一般:600円        65歳以上:500円高校生:300円        小・中学生:無料障がい者:200円(介護者2人まで)

『VR日本海海戦』を体験するまで

ここからはご参考に、体験を行う展示室までの道順を紹介します。

『VR日本海海戦』は、三笠の艦内の中央展示室に常設してあります。


まず、三笠に乗り込み、左手へと進みます。


次に、右手に階段がありますので、そちらを降ります。


階段を降りたら、左方向に振り返ると、展示室への順路がありますので、そちらに従って進むと、中央展示室に行くことができます。

『VR日本海海戦』で使用されているVRヘッドセットは、PCショップやVR Park Tokyoなどで使用されているHTC Viveと違い、Oculus Riftでした。そのため、メガネをつけている人は、一度ヘッドセットの内部にメガネをいれてかけるなど、工夫が必要です。なお、コントローラーはありません。

(参考)
記念艦三笠公式
http://www.kinenkan-mikasa.or.jp/

株式会社神田技研
http://www.kanda-giken.co.jp/

この記事を書いた人

  • 文学部一年生というVRからはほど遠そうな環境なのにVRに興味を持っている人。Rift、Vive、PSVRの御三家がとうとう揃いました。

    Twitter:@takawitomoki

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